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【詩】春夏秋冬

夏匂う

作者: 中村尚裕

朝露が香り

草の匂いに

緑が挿せば


抜ける青空

蝉のざわめき

木陰の涼に

青葉が匂う


田に水が

畑に土が

河原に砂利が

匂い立つ


カニの甲羅

フナの肌

釣り人の竿に

川面が匂う


焼けた砂が

白く匂い


寄せる波

砕ける白に

潮が匂う


布団干しに

陽が匂い


黄色い声に

プールが匂い


逃げ水に

アスファルトが

匂いを上げる


風鈴の音

麦茶の香り

スイカの味が

涼を残せば


夕焼けが

コンクリートに

匂いを残し


入道雲に

遠く夕立

土の匂いが

巻き上がる


虫の声に

夜気香り立ち


夏の残り香

線香花火

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― 新着の感想 ―
[一言] 一行一行、ゆっくりと景色を思い浮かべながら拝読しました。夏はこんなにも、豊かに香り立つ季節だったのですね。 スッと溶け入るような余韻がとても綺麗で、まだずっと夏を感じていたいような、詩の世…
[良い点] 夏の記憶が呼び起こされて 匂いと当時に ジリジリした熱が体に伝わってくる素晴らしい詩でした! [気になる点] >夜気香り立ち 夜気の匂い、だけちょっと想像がつきませんでした・・・やはり草の…
[良い点] まさに夏の匂いの集合体! 匂いだけじゃなく他の五感も刺激されました。 [一言] 企画より拝読させて頂きました。 夏の匂いという言葉からは、人により色々なものが連想されると思いますが、この作…
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