表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
湖畔の私へ  作者: 炬燵猫
7/55

洗濯

1話前と繋げたい。:゜(。ノω\。)゜・。短いです。

 

 ねぇ知ってる?

 人力で脱水することの難しさを。




 私に驚いたみうが頭を落としたので、ちょうど頭を置く当たりに血がついた。

 いや、ちょっとだよ?かすかすの、クレヨン軽く滑らせた跡みみたいな感じだけどさ。


 でも、今日これで寝るんだよ?いい夢見てしまいます。


 1日しか寝てないのにシーツを洗濯なんて、洗濯機のある現代でもお願いしづらい。


 ましてや、此処はくむくむ星。きっと洗濯は重労働。

 しかも相手は言葉も通じない、猫を連れた怪しい女。そんな女をこころよく受け入れ、泊めてくれた家の方に、こんな小さな汚れでシーツ変えてくれなんて言えない。




 でも夢見ちゃうから、ね?




 シーツを引っペがした私は、三度洗い場へやって来た。この、握りこぶしの範囲だけでいいからこっそり洗おう。付いてすぐなんだから水洗いでも落ちるはず。


 重ねられたたらいを拝借して、水をはる。一部だけでいいので、そこをとんがらせてくしゅくしゅ揉む。あっさり血は落ちた。ほっ


「ゆーなくむくむくーむ」


 ひぁぃい!

 あ、コーディーさん。いえ、これはなんでもないんです。

 え、この汚水みたいなものが入ったたらいに入れる?いえいえ、もう終わったのです。

 私のシーツは真っ白です。


「くむくむ、くーむんかくむくむくめ!」




 あ、はい。




 洗い場でシーツを持ってくしゅくしゅしていた私を見たコーディーさんは、物の分からない私に洗濯の仕方を教えてくれる気満々のようです。


 か弱い私の腕からシーツを引き抜き、灰色の油の浮かんだたらいに突っ込んで実演して見せてくれました。




 アリガトウゴザイマス。




 その後、コーディーさん指導の元、泡立つ不思議な実の入った水で濯ぎ、もう一度水たらいに付けました。


 あとは干場の主柱に付いている鉄のフックに、シーツの真ん中を引っ掛けてひたすらにねじるのです。




 ねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじねじ……




 肩から腕に乳酸が溜まり、手のひらが痒くなってきました。後どれだけ捻じれば良いのでしょうか?


 どんぐりを白い前足で、ていていして遊ぶみうが憎たらしく見てえ来た頃、OKを頂きました。


 畳んでパンパンシワを伸ばしたあと、干したら終了です。青い空に白いシーツが眩しいです。


 尊い動労でかいた汗を腕で拭い、腰に手を当て仁王立ちで空を見上げる私に、次の洗濯物が手渡されました。





 あ、はい。





む、村に脱出出来ませんでしたヾ(:3ヾ∠)_

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ