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湖畔の私へ  作者: 炬燵猫
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黒犬2

結局ドツボにハマって決着付けれませんでしたゥゥ。・(つд`。)・。

今見たら今日は怖いぐらい見てる人がいなくて、今までのは本当に人が読んでくれて居たんだと確信しました! ありがとうございます。

 

 大口を開けて飛び出して来た顔に呑み込まれる前に、私はラティファが放った衝撃波で横にぶっ飛んだ。


 小さく成ったからか、地面に叩きつけられたというのに思った程痛くはなかった。ゴロンと起き上がって水溜まりから離れる。

 杖を振っただけなのに、衝撃波とか出せるんだね。


「ありがとう」


 ラティファにはもう2回も命を救われてしまった。


「さっきから狙われてるし、水溜まりは勿論、水柱にも気を付けて」


「あんなでっかい顔が出てくるなんてびっくりだよ」


 顔は直ぐに戻ったけど、早く削らないと、唾を吐かれまくったらト◎マーズ状態になってしまう。


 黒犬が顔を突っ込んだ隙に、首に刀を突き刺し犬の上に登ったイシャルが、2本の刀を交互に突き刺す。


 黒犬にとっては爪楊枝サイズの刀でも流石に首だと効いたのか、唸り声をあげると体を震わせる。抑えてるとはいえ、今までミリ単位でしか減らなかったHPが目に見えて減った。

 犬の体を覆う黒い液体が波打ちながらイシャルに向い、弾き飛ばした。


 クルクル回ってベチョっと着地したイシャルに、空かさずウォーターが直撃する。

 ラティファ有能だなー。


「かたじけない」


「イシャル、今ので結構減ったよ。また宜しく」


「御意に」


 イシャルはあっさり戦線復帰して行ったけど、ラティファがギロりとこっちを睨む。


「まさかワザとあれに近付く気? 辞めてよ」


「条件は分からないけど、何も無いところにも水柱は出せるみたいだし、そっちの方が怖いよ。出てくるって分かってるなら大丈夫」


 納得したのか、ラティファは渋い顔を正面に戻しながら「せめて障壁を金剛に変えておきなさいよ」っと忠告してくれた。確かに私なんて減殺しても余裕大ダメージ受けそうだしその方がいいね。


「貼り直すから、水柱来そうだったら杖で飛ばして」


「了解」


 ラドに掛からないように下がってから唱えた。これで即死はしないはず。どれ位もつのかも検証しとかないと不安だね。


 最初に居た位置に戻ると、黒犬がまた赤い瞳でこっちを見た。イシャルとムスターファが攻撃してるのに、私を見ている。


 あの黒犬、殴られてるのに余所見するのもおかしいけど、そもそも積極的に攻撃して来てなくない?


 しばらく観察してみたけど、やっぱりおかしい。

 黒犬に空間系以外のなんの技もないと仮定する。それでも体格差と言っていいのかと思うほどのスケールの差で、うちらなんて蹴散らせるよね。


 私を狙ってるのは置いといて、ラドに前足掛けたのだって邪魔だっただけっぽいし、イシャルのは完全自衛だし。


「ラティファ、あの黒犬戦う気あるのかな? 反撃してるだけって感じだし」


「はぁ? あんた2回も思いっきり攻撃されてたじゃない」


「私は恨まれてそうだけど、黒犬が本気なら皆はもうとっくに殺られてると思うんだよね。だって、考えたらあんなに殴られてるのに全然反撃してない」


 ラティファが「確かにそうね。でかいし黒いしで見た目が禍々しいだけで、よく考えたら夕菜以外何もされてなかったかも」っと呟いた。


「そうでしょ? 私のだって殺意があったのかは分からないし」


 何か嫌な感じはしてるんだけど、自己嫌悪と言うか、胸がゴチャゴチャのドロドロになる。あの黒犬がどうとかじゃなくて、見てると何か嫌なことを……。


「主様!」


 ラドが叫んだ瞬間、目の前から犬の顔が出てきた。目の前で杖を振りかざすラティファがスローに見える。

 ああ、水溜まりの前に居たんだった。おとり計画の事すっかり忘れて話してたな。




 世界が暗転した。





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