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992年1月1日

拙い文ですが、初めて投稿してみます。

 今日から日記を書いていこうと思う。今まで書いたこともないから、何日続くかはわからないけど。≪日記とは、死後公開される事を前提とせよ≫と、≪備忘録≫って、この世界に転生する前に読んだ本に書いてあった気がする。でも、転生者として、この世界で俺が何をするのかはまだ解らないが、この世界には≪不必要な知識・早すぎる知識≫ってのも有るだろう。だから、この日記は≪日本語≫で書いていこう…正確には、記録していこうかなだけど。だってさ、Gを見かけたら×30は居るってよく言うやん?俺がこの世界に居るってことは、日本語の解る転生者も居そうだし。


 今の俺は、キリー、≪キンバリー・ボイル≫。普通人・男性・988年2月5日生れの3才。家族は冒険者で戦士である父のゴー、≪ゴータム・ボイル≫、同じく冒険者で魔術師である母のセリー、≪セザリオ・リューク・ボイル≫、2つ上の兄のジェフ、≪ジェリコフ・ボイル≫。そして、元修道女でメイドのセラ、≪セイラ・フーバー≫。


 昔の俺の名は、名前が≪柳井 一馬≫。日本人山口県民・男性・昭和生れの×1、建設会社勤務の42才だった。今まで3年ちょっと考えていたけど、どうしてこの世界に来たのかは…



 柳井一馬としての最後の日は、いつものように朝起きて、いつものように出社して、いつものように仕事をしてた。


 いつもと違うことは、仕事中に死んだことかな?


 その日は、地元の小学校グラウンドの水捌けを良くする為の工事を受注してて、昼から現場代理人を同行して初回の打合せに行ったんだ。グラウンドで児童が体育の授業を受けてるのを眺めながら、教頭先生と打合せをしてたんだよ。


 グラウンドにフロントがひしゃげた車が突っ込んできてね、いや~ビックリしたよ。車はジムカーナみたいにスラローム切りながら体育の授業目掛けて突っ込んで行ってね、女の先生が『逃げて~』って叫んで一番に校舎に向かって走り出してさ、児童…まぁガキでいいや、ガキはその後にバラバラと走って逃げだして。バラけたからか、車は的を絞り込めずに授業をしていた辺りを走り抜けていった。うん、1回目は誰も轢かれなかった。教頭と代理人はさっさと花壇の上に飛び乗ってるし、ま、俺も飛び乗ったけど。


 こっちに向かって逃げてきたガキがさ、一人転けて、それに躓いてもう一人転けた。車がそれに気付いたみたいでさ、こっちに向かってくんのよ。土埃巻き上げて。本当に止めてほしいよね。まるで世紀末伝説のヒャッハーとかの実写板?知らないガキ2人、目の前で跳ねられそうじゃん?担任姿見えないし、教頭は花壇から桜の木に飛び登ってるし使えねえ。


 俺は子供居ないし、そんなに好きじゃないし。作る行為は好きだけど。あっと、日記に書くような事じゃないよな。


 まあ、そんなこんなで眺めてるつもりだったけど、なんでかな?気が付いたら左右の手にガキの襟首持ってるし。あれが火事場のくそ力?ガキ2人共、花壇の横にある池に向けて放り出してよ。いや~投げたらバランス崩して転んで痛てぇし。ついでに電池切れ?片膝立てて、運転席に向かって左手を差し出したら急に体が動かなくなってさ。


 ドンって衝撃を受けたような。うん、空は飛んだな。痛くはなかったな。ただ、飛びながら急激に体が冷えてきたけど。


 体が冷えたって思ったら、急に息苦しくなるわ、体が締め付けられて熱くなるわ、死なずに済んで病院か?後遺症は?とか思ってたんだよな。視界はぼんやりと明るいだけで焦点合わね、手足は動かないし。耳もよく聴こえないしさ。


 唯一動くのが口?でも、喋ろうとしても声がでなくて。やっとの事で出たのが泣き声。どうにか息も出来るようになったけど、全身ってか、皮膚に刺すような痛み。せっかく助かったのに、これじゃ死んだ方がマシって、笑うしかなかったよ。んで、笑おうとして出た声も泣き声。


 結局、柳井一馬は死んでたんだな。で、なんでか知んないけどキンバリー・ボイルとして生まれた。柳井一馬の時から思考と知識は途切れなく、輪廻転生?地球じゃないからネット小説なんかで読んだことある転生?だって地球上には居ない魔法使いが居るんだもん。


 ついでに、この世界の事をメモっとくか。認識の変化が良く解るだろうから。そうだ。そうしよう。


 この世界、星の名前は知らない。多分、この世界の名前がアースって呼ばれてるから、星の名前もアースかな?月は2つ。この世の神様の住まう場所って事だ。青みがかった月がイース。赤みがかった月がウース。初めて聞いたときは『五十音?』って。大陸は3つあるらしい。エスパ大陸、オムル大陸、そして、俺の住んでいるカルバン大陸。やっぱり五十音やん。


 1日は時で24等分、時は分で60等分、分は秒で60等分。地球と同じ。だけど、1秒が地球と同じ1秒かは調べようがないし解らないけど。1年は376日、12ヶ月、1・4・7・10月は32日、残りは31日。1週は6日で、魔法元素に基づき≪光・火・土・水・風・闇≫で、闇は安息日だ。


 言葉は単一言語で方言あり。文字は表音で日本でのローマ字感覚で覚えやすい。2才の時に兄ちゃんに文字を教えているのを横から見ていて、後は自習。天才だなんだと言われたら敵わんからさ、1人物陰でさ、地面に書いちゃ消しって練習してる。セラが帰ってきた両親への報告を耳に挟んだけど、『1人遊びが大好きで、よく物陰に潜んでます』ってよ、何処の変態やん。


 魔法は兄ちゃんや俺をあやす為に、母さんやセラが、土魔法でキューブ作ってくれたり、夜に火魔法でライトを付けてくれたりしてる。因みに、キューブを作るときは、母さんは『我願う、礎たる大地、方たる姿を我が腕に分け与えよ』って詠唱するし、セラは『我は乞う、大地の姿、我の元に矩たる姿を貸し与えよ』って詠唱。魔法は人それぞれに詠唱を考案するみたいだな。使える人と使えない人が居るから。父さんは使えない人で、兄さんはまだ習ってない。俺もだけど、俺は…ね。


 ま、アースの魔法はさ、簡単に言うと理論とイメージだな。一般的に言う4元素、≪火・土・水・風≫の内、3元素混合魔法を使える人が母さんみたいに≪魔術師≫と呼ばれるらしい。この4元素、俺は感覚的なもので意味はないように思う。まだ考察が必要だけど。


 文化的には地球で言う、13~14世紀位かな?まだ銃は見たことないから。ってか、魔法があれば要らないか。魔法以外じゃ、昔歴史で習ったり、本で読んだ知識に文化・技術的レベルが大体合致する。うん、味覚が、日本人仕様の侭だから辛いものがある。



 さて、今までの流れは記録できたかな?次からが本題。


 今日から日記を書き出した理由。日本人的感覚で大晦日の夜、何時ものようにスヤスヤ眠ってると夢を見た。うん、自称ウース神だ。銀髪ロング、スラッとして細い身体に細面、キリリとしたお顔です。ただ…まあ、女神様かな~服装から考えてもって思ったら『私は女神です!』と、いきなり言われた。本人がそう言ってた。だから、胸と尻のサイズには触れないでおこう。神様だから慎ましいのかな?って考え始めたら、思考に重ねるよう『私の名はウース。貴方達は神と呼ぶことが多いですね!』と。だから自称でOK。俺は元々神頼みしないし。八百万の神々の居た国に住んでたけど。


 ウース神曰く、アースから元の世界にさ、間違えて≪ダメダメなもの≫が、漏れ出たらしい。それと精神感応した元の世界の元々≪あかんやつ≫が、小学校に突っ込んできた車に乗って居たらしい。この様な状況で予定寿命が半分以上残っている知的生物が死んでしまうと、イレギュラーとして処理するらしいが、処理完了まで大事なんだと。また、色々と減点(?)があり、回復するのに苦労するから≪正直助かった≫、俺が死んだ減点分を回復するために≪死亡→転送→出生≫と、≪ありがとうの気持ちを込めて≫スライド処置したらしい。『本来の人格は?』ってきいたらさ、『元々死産だったから問題ないのよ』って、軽く言われた。やっぱり自称でOK。


 死亡率高い3才までを乗り越えたから、事情説明と感謝表明、特典配布、質疑応答を行うため、夢に出てきたんだと。だったら、初めっから死に難いようにさ、貴族とか王様の子供に…えっ?暗殺の危険があるからもっと危ない?嫌だね~殺伐とした世紀末の世の中は。


 特典1「記録用魔石」。俺の思考にリンクしていて、生きている間は俺のみ書込・閲覧・検索自由自在。消去機能は無し。知らなかったけど、アースで賢者の石とか智識石って言われる、大魔術師や大国の始祖、在野の奇人の遺品として発見される魔道具は、この記録用魔石だと。んで、持っていた人は基本的に日記の様に使用していたらしい。うん、本当に死後公開やね。


 特典2「空間操作」。概念として四次元が必要で、元居た世界の知識じゃ理解が追い付かないだろうからと、付与してくれた。『付与したよ』って言われたら、何故か解らないが使い方を理解していた。


 特典3「基礎能力値向上」。これは生まれた時で付与済み。一般人のおよそ1.48倍。何これ?体感ないしなんか微妙。


 特典4「成人記念特典」。成人を迎える時に、また夢に出てきて、聞ける範囲の願いを一つ叶えると。おい、絶対に忘れるなよ?


 さて、質疑応答ですか。最初の質問。『ステータス』は見れないの?『正確には見れません』。即答や。じゃ、基礎能力値向上言われても本当かどうか解らないけど。ウース神の言う『ステータス諸元表』は、諸値が幾何的に計算されるので、人には処理不可能だと。人が見れるのは、ウース神の言うところの『ステータス概算表』基礎レベルが1になった時点で、見れる人は見れるが、基礎能力値向上してるから、多分大丈夫だと。多分かよ。


 さっき話の出た『基礎レベル』?、『レベル概念』は?『これは、教えられません』。ハッキリと言った!何の為の質疑応答やん!『え~誠に遺憾であり、本件については今後…』ネタやろ?


 もう時間がって言い出したので、最後の質問。『俺以外、あの後は死人・怪我人出てない?』。その時初めて正面からウース神の目を見た。自称でも、やっぱり神様だからさ、今までは拝顔するの遠慮してたんよ。『貴方のお陰で元の在るべき場所に還せましたので、他の皆さんは無事でした』。ウース神、自称神様だけあって、慈愛に満ちた表情してたな。

お読みいただき、ありがとうのございます。週2~3ペースで、ボチボチと書いていきたいと思ってます。


『目指せ!三日坊主クリア!』

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