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三話  二時間前②  希望の島

 □◆□◆


 ◇



 廃墟になる前は商店街だったであろう道を、武瑠たちは歩いている。

 鉄骨のアーケードの屋根は朽ちており、落ちている破片を踏むたびに音が鳴る。

 その音は、久しぶりの来客を歓迎するようにも、静けさを打ち破られたことへの抗議の声のようにも聞こえる。


「しっかしよぉ、こんな何もない島見て何を楽しめってんだぁ? 武瑠もそう思うだろ?」


 まだ散策を開始してからそんなに時間も経っていないというのに、飽きっぽい直登がさっそく愚痴りだした。


「そうか? 廃墟の町並みなんて探検してるみたいで楽しくないか?」


 左右に建つ、朽ちてボロボロの廃墟を見比べながら、武瑠は目を輝かせていた。


「そりゃあ廃墟に入れるなら楽しいと思うけど、入れないんじゃなぁ……」


「そうなんだよなぁ、入れないのはつらいよな」


 しょんぼりと肩を落とし、同時にため息を吐いた。

 廃墟を見ていると男の冒険心をくすぐってくる。なのに中に入れないなんて生殺しもいいとこだ。

 先ほど廃墟の中を覗こうとした武瑠と直登、マジメな聡美に怒られてしまった。

 入り口には「立ち入り禁止」のテープが貼ってあり、多くの工事用の道具やら材料が積まれていた。「希望の島」保存のために、建物の補強工事をするらしい。


「仕方ないよ。この島に人が住まなくなって50年経っているらしいから、老朽化が激しくて、いつ崩れてもおかしくないんだってさ」


 武瑠と直登の様子を面白そうに見ていた和幸が、なぐさめるようにふたりの肩を叩いた。


「たしかになぁ。仕方ないか……」


 武瑠は立ち入り禁止のテープ苦々しさを感じながら〝廃墟探検〟に諦めのため息を吐く。


「神楽、いくら不満があっても頭突きで建物にあたっちゃダメだからね」


「そんなことするかぁッ!」


 武瑠は、振り向いてからかってくる聡美に即答した。


「そうだぞ武瑠。お前の頭突きは廃墟を倒壊させかねないからな」


 悪ノリする直登が肩に手を置いてくる。


「おまえら、人をなんだと思ってるんだ?」


 武瑠はジト目でふたりを睨んだ。



 武瑠の頭突きは知る人ぞ知る〝凶器〟だ。

 高校生は血気多感なお年頃。普段は温厚な武瑠も喧嘩をしたことがないわけではない。

 そんな時に使うのは、大抵の場合拳ではなく頭突きだった。

 手を痛めてしまえばバスケに支障が出てしまうので、武瑠なりに考えた攻撃方法だったのだが――元々が石頭らしく、ほとんどが一発KO。

 喧嘩の仲裁時にも使ったりするので、ソレを知っている生徒は武瑠の姿が見えたら喧嘩を止めてしまう程の効果があった。




「でもさ、佳菜恵ちゃんもクジ運悪いよね。3組なんてパイレーツランドだよ。あっちは楽しいだろうなぁ~……」


 貴音がため息を吐く。


「だったらさ、卒業旅行はパイレーツランドにしよっか!」


 しょぼんとする貴音に、一颯が笑顔で提案した。

 その一声で貴音の顔がパッと明るくなる。

 そして、来年の卒業旅行の話で一颯と盛り上がりはじめた。


「盛り上がってるところ悪いけど、この島の見学についてレポートを提出しなくちゃいけないっていうの忘れてない?」


 水を差すような聡美の言葉も、盛り上がっている貴音と一颯の耳には届いていなかった。


「レポートっていっても形だけのものだし、今は邪魔しないであげようよ」


 大きな手を呆れ顔の聡美の頭に置いた真治が、いつものか細い声で頭をぽんぽんしながらなぐさめた。


「わ、わたしはただ……ある程度はこの島を見ておかないと、形だけのレポートも提出出来ないわよって言いたかっただけよ! それと、こ、子ども扱いしないでよねっ!」


 顔を赤らめながら真治をにらむ聡美だが、その手を振り払ったりはしなかった。




 修学旅行の一日目はクラスごとに行き先が違う。

 就業・文化・歴史――に分かれて、いろいろ見て体験しながら学ぶのだ。

 『修学旅行』は、ただ遊びに行くだけではなく、あくまで『学ぶ』ための旅行ということにしなければならないのが学校の都合なのだ。


 各クラスの担任がクジを引いた結果。


 3組は海賊を扱った遊園地で接客体験


 2組はお寺での精神修行体験


 そして武瑠たち1組は、過去に国を支えたこの希望の島で、歴史的な見聞を深めるというのが目的だった。




 ――――『希望の島』


 100年以上前 豊富な埋蔵量を誇る石炭を採掘する為に開発された島である。

 当時、エネルギーのほとんどは石炭に頼っていた。

 汽車や工場、発電から一般家庭まで。生活に欠かせない資源であることから黒ダイヤと呼ばれていた石炭。

 この周囲5キロほどのこの島の地下や海底には豊富な石炭があった。

 国はこの島を「希望の島」と名付け、石炭の採掘を行った。

 大国からの侵略を防ぐために近代化を進めていた頃から、戦時中、そして後に高度経済成長と呼ばれるこの国の産業を、その「希望」の名の通りに支えてきた、大きないしずえの一つとなったのである。


 当時、炭鉱労働者たちの給料は高かった。

 一般サラリーマンの倍稼ぐ者も多かったらしい。


 かわりに、労働は過酷を極めた。

 蒸し暑い炭鉱の中での肉体労働。落盤・出水・爆発といった常に命がけの現場に加え、砂埃の影響で、数年経ってから症状が出てくる塵肺という健康被害の危険と常に隣り合わせの作業になっていたからだ。


 そこで国は、せめて働く人々に不自由がないようにと、この国初の鉄筋コンクリート造りの高層アパート、病院や学校、酒場や遊技場などを建設した。

 結果、多くの労働者が家族連れで移住してくることとなった。


 この希望の島には、常に最先端の開発と技術が集まっていた。


 しかし時代は流れ、エネルギー源は石炭から石油・ガス・原子力などへと移行した。

 石炭が主流なエネルギー資源ではなくなると、この島の存在意義は失われ、ほどなくして人々は島を離れることを余儀なくされた。


 栄華の痕跡を残したまま、希望の島は50年前に無人の島となってしまった。


 誰もいなくなってからは入島制限が設けられ、島への立ち入りは政府によって厳しく規制されていた。

 反社会的な取り引きなど悪事に使用されたり、行き場をなくした浮浪者が勝手に住みつくのを防ぐためだったらしい。


 しかし政権交代のおり、一度は国を支えた歴史的価値が見直され、半世紀ぶりに規制が緩和された。


 とはいっても、誰もが島への立ち入りが許されるわけではない。

 50年以上風雨にさらされた建築物は老朽化が激しく、いつ崩れてもおかしくはない。

 若手議員が立ち上げた「希望の島保存委員会」によって、ある程度の整備は行われているものの、建築物への侵入は危険であった。

 それでも、この「希望の島」の歴史的価値を、若い世代にも知ってほしいという考えから、建築物への立ち入りは禁止したうえで、実験的に修学旅行生には入島を許可することにした。


 武瑠たちはその第一号となったのだ――――。





 この小さな島には、密集して何棟ものコンクリートの公共団地や病院が建てられている。

 そこを抜けた海沿いの広い場所には学校があった。

 周りには林……とまでは言えないが、たくさんの木々が立っていた。


 子供たちが学び、遊ぶ学校だけは、自然豊かにしてあげたい


 国の発展のためという使命に情熱を注ぎながらも、コンクリートだらけこの島で暮らす子供に対しての、当時の大人たちの優しさがそこには残されていた。


「学校は他の建物に比べてまだましな方だな、壁とか崩れてないし」


 他の建物と同じ鉄筋コンクリート製の学校だが、傷み方が格段に違う。

 その姿に直登は感動の声をもらした。


「そうだな。あっちのビルは壁が崩れて中が見えてるのが多かったけど……学校はあまり傷んでないんだな」


 武瑠も、目の前の学校と後方の高層住宅を見比べた。


 学校の方は「今でも使えるのではないか?」そう思ってしまうほどしっかりとした姿を残している。


「たぶん、周りに立ってる防風林のおかげじゃないかな」


 小さな声。誰かと思えば真治が緊張した面持ちでいた。


「ボウフウリンって、このたくさんある木のこと?」


 貴音が学校を囲むようにして立っている木々を指差した。


「うん。ここは小さな島で山もないでしょ。海からの風を遮るものが何もないから、まともに窓は開けていられなかったんじゃないかな」


「そうか、強風を弱めるために木をクッション変わりにしてあるんだね」


 和幸は納得したように頷いた。


「海の風は塩分を含んでいるから建物も傷みやすいでしょ。だからあっちの高層住宅みたいに強い海風に晒されると風化も早いけど、この学校は木に守られているから、その分傷みが少ないんだと思う……」


 聡美に寄り添い、恥ずかしそうにモジモジする真治。


「なるほどね。真治って結構物知りじゃん!」


 背が小さい貴音は真治の腰を叩いた。


「ほんとだね。坂木原くんって意外と……って言ったら失礼かな? でも、本当に色々な事を知ってるよね」


 一颯も真治の博識に感心している。

 そんな2人に真治は照れながら笑みを返した。


「神楽、どうしたの? ボーっとしちゃって」


 呆気にとられたような顔をしている武瑠に、聡美が首をかしげた。


「いや、ちょっと……、真治がいっぱいしゃべるんでびっくりしちまった」


 武瑠の言葉に真治の顔がさらに赤くなった。

 真治は口数が少ない。まともに話せるのは幼なじみの聡美くらいで、他の人には相づちを返す程度。ほとんど会話にならないのだ。

 そんな真治が自分から意見を言ってくることに、武瑠も隣の直登も驚いていた。


「失礼ね。真治だってやる時はやるし、ふ、普通に会話だってするわよ」


 真治の無口を十分理解している聡美はフォローを入れるが、一般的な「普通」とは随分違うことも判っているだけに、少し言葉を詰まらせた。


「真治って話すときは結構喋るよ。わたしと一颯は時々話しするもん」


「えッ、佐藤さんたち坂木原君と会話になるのっ!?」


 貴音の言葉に和幸も驚いた。

 武瑠はつぶやく。


「会話になるのって、宇宙人じゃないんだから……」


 隣では直登が声を押し殺しながら腹を抱えている。

 気持ちはわからなくもない。

 普段の真治の声は極度に小さいので、何を言っているのか聞き取れないことが多いのだ。


「坂木原くんって、いろんなこと知ってるんだよ」


 言いながら一颯は直登を肘でつついた。

 和幸は腕を組みながら


「へえ~、そうだったんだ。相づちの声も小さいから、あまり話をするイメージなかったんだけど……」


 と、恥ずかしそうにうつむく真治を覗き見る。

 顔を赤くして真治は目を背けた。


「けっこう楽しいよ、みんなも話してみれば? 大丈夫だよ! 真治の言葉は、聡美が全部〝通訳〟してくれるから!」


 悪気はないのだが、全然フォローになってない貴音の言葉。


 今度こそ、耐えきれなくなった直登の笑い声が校庭にこだました。



 ★



 希望の島には、秘密裏に造られた地下施設がある。

 石炭を掘った後の、広い迷路のような坑道に造られた研究施設であった。

 しかし70数年前、世界を巻き込んだ戦争の終結とともに閉鎖され、今は無人となっている。

 まだこの国が帝国だった頃、一部の軍部の人間のみが知る研究施設。


 閉鎖してからも炭鉱扶たちに見つからぬように管理され、誰も立ち入らないように、入り口はそれとはわからないように封印されていた。


 されていたはずなのだが――。


 カビ臭く、闇がこびり付いた様な通路に光が揺れている。


「ここか……?」


 高崎は懐中電灯で制御室と書かれたプレートを確認した。

 扉をゆっくりと開き入室する。

 鼻を覆うハンカチを突破してくる異臭に二度咳払いをした。

 懐中電灯を左右に振りながら室内を見回して配電盤を見つけると、いくつかのブレーカーを上げ、部屋の明かりを点けてみた。

 幾つかの電灯が弱々しい光を滲ませるくらいで、室内を明るく照らすほどではなかった。が、


「ほう、予備の発電機だけでなく電球までも……。昔の製品は壊れやすいのか丈夫なのか、よくわかりませんね」


 異臭に顔を歪めながらも満足気に微笑む。

 懐中電灯の明かりを頼りに操作盤まで行くと、いくつかのスイッチを操作した。


 ウ゛ ウ゛ン


 低く唸りながら、いくつかのモニター画面が息を吹き返した。

 非常灯だろうか、光が通路も照らす。

 しかし、その光も蛍の光ほどしかなく、かろうじて自分の手の形がわかる程度だった。

 モニターに映し出されたのは研究施設の通路。

 何部屋もある研究室の中……黒い画面はモニターが壊れているのだろう。

 その中に、扉のわずかな隙間から光が漏れているモニター画面がある。


「配線もまだ生きてるものもあるか。これなら……」


 高崎は無線機を手にすると研究室前で待つ中森に声をかけた。


「中森さん、こちらは制御室です。モニターでそちらの光も確認出来ています。いまから扉のロックを外しますね」


「了解。早いトコ回収して、さっさと戻りましょうや。どこもかしこもカビ臭くていけねぇ」


 無線機特有の砂が流れるような、耳障りなノイズとともに返して来る中森の言葉に、高崎も同感だった。


「そうですね。さっさと済ませてしまいましょう、では……開けますね」


 ひと呼吸の間を取って、高崎は開錠スイッチを押した。


 ガガ  ガ   ゴン


 長年の放置でロックが錆びついていたのだろう。

 引っかかった音を出しながら開錠の音が響いた。


 中森が扉を押す。軋む音を響かせながらゆっくりと開かれていく扉。


 高崎は、モニター画面でその様子を見ていた。


 この研究室に目的のものがイル――

 いや、すでに活動は停止しているからアルと言った方が正しいだろう。


 ソレはこの国の未来だけでなく、人類の宝となるモノであることは十分認識している。

 任務を下された時は、正直こんな汚い場所に来る仕事などやりたくはなかった。

 だが今は、誰よりも早くその宝の復活に立ち会えるこの瞬間に、気持ちが高揚している。


「なんなんだここはよぉ!? 空気が腐ってるみてぇだなこの部屋は! 割増料金貰わねぇとやってらんねぇや!」


 室内に入るなり、中森は大きな声で愚痴りだした。


「……保証は出来ませんが、成功報酬の割増を掛け合ってみましょう」


 無線機から流れた高崎の言葉に、中森は口もとを小さくほころばせた。


「ありゃりゃ、聞こえちゃいましたか? すいませんねぇ、そうしてもらえるとありがたいですなぁ!」


 うれしそうに声を弾ませる中森。


  わざと聞こえるように言ったくせに……


 暗くて顔は見えないが、このオヤジはいやらしく笑っているに違いない。

 高崎は中森に対する嫌悪感をさらにつのらせた。


 この仕事をつつがなく済ませるためには協力者が必要だった。

 そこで目を付けたのが中森だ。

 50を過ぎているのに、借金まみれで首がまわらないこの男を抱き込むのは簡単だった。現金をちらつかせただけで尻尾を振ったのだ。

 詳しい説明はしていないしする必要もない。だが、公には出来ない裏の仕事だということを読み取った中森は、下卑た笑みを浮かべながら、何かにつけて報酬の値上げを要求してくる。


 せっかくの高揚した良い気分を台無しにされた高崎は、中森に聞こえないように舌打ちし、モニター画面に向き直る。


「ん? なんだ……?」


 ちょっとした異変を感じた。


「中森さん、右側を照らしてもらえますか。」


 無線機で中森に指示を出しながら、高崎はモニター画面に目を凝らす。


「……なんにもないですぜ。なにかありましたか?」


 懐中電灯で照らされた先には汚れた壁。それだけだった……。


「すみません。気のせいだったようです。わたしもそちらへ向かいますので、勝手にあれこれイジらないようお願いしますね」


 高崎はモニター画面に背を向けた。

 また中森のブツブツ言う声が無線機から漏れているが、気にはならなかった。


  さっきのアレはなんだったのか……?


 どうでもいいことが気になってしまう。

 部屋の隅で何かが動いたような気がしたのだ。


  動く?……なにが?


 動くものがいるとしたら――。だが、研究所を封鎖してから70年以上の年月が過ぎている。


  ありえない、70年だぞ……

  そもそもアレは、自ら行動できるようなものではないはずだ!


「バカバカしい、わたしもどうかしている」


 自虐的な笑みを浮かべた高崎は、浮かんだ考えを否定し、中森と合流するため制御室の出口へと歩んだ。


「な、なんなんだコイツはッ! ひィッ 来るな、くるなぁぁぁぁッ!!」


 突然、無線機から中森の悲鳴が響く。

 あまりの声に無線機を落としかけた高崎。慌ててモニター画面へと戻った。


 そして……画面を見て絶句する。


 中森の断末魔の叫びが、無線機のノイズの中に消えた。


 だがそんなことはどうでもいい。

 どうせこの仕事が終われば、中森には消えてもらうことになっていたのだから。


「そ――んな、ことが……」


 口が震えて言葉が上手く紡げない。モニター画面に映るアレが何なのか理解できないのだ。


  実験体は、すべて処分したのではなかったのか……?


 そう聞いていた。サンプルを持ち帰るだけの簡単な任務のはずだった。

 しかし今、モニター画面に映る三匹の『アレ』はもうピクリとも動かない中森の肉を喰いちぎり血を啜っている。

 映画のワンシーンを見ているようで、まるで実感がない。


 放心していた高崎だったが、アレが研究室から出たのを見て我に返った。


「に、逃げないと……早く、早く逃げないとっ!」


 高崎はいくつかの制御盤を素早く操作すると、震えて思うように動いてくれない足を引きずるようにして出口へと急いだ。

 研究室から制御室まではゆっくり歩いても3分ほどしか離れていない。


  アレは、目と鼻の先ほどの距離にいる!


 しかも、別の通路から施設の出入り口に先回りされてしまえば逃げ出すことすら出来なくなってしまう。

 じっとりと顔にへばりつく脂汗も気にはならない。


  アレに捕まってしまえば命はない!


 恐怖で叫びそうになる口にハンカチを突っ込みながら、高崎は懐中電灯の明かりを頼りに出口へとひたすら走った。



 □◆□◆

読んでくださり ありがとうございました。


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