第四章 学
彼女のことが異常に気になる。彼女はなんなんだ。朝学活が始まる前の時間、僕は本を読み進めたいというのに、この上なくくだらない恋愛とやらの話をひたすら僕に向かってしてくる。誰かこのツインテールの女子をどこかへやってくれないだろうか。僕がうんざりだ、もう聞き飽きた、と言ってもなんだかんだ理由をつけて話し続ける。壁ドンしてほしいだの、あいつからはされたくないだの、僕には関係のない話ばかりだ。
すると、運の良いことに先生が教室に入ってきた。僕は最前列の窓側席だったが、最前列というのは目立つので、ツインテールの女子は小さく舌打ちして、しぶしぶ自分の席へ戻って行った。かなり席が離れているのは、幸いというべきだ。
朝学活が終わり、一年一組は急いで体操服に着替えはじめた。女子たちは別の教室へ着替えに行く。
もう少しで運動会なので、一時間目は一学年運動会練習だ。その時ふと、一つ結びの彼女を思い出した。彼女の名札は青色だったっけな。もしそれなら、僕と同じ、一年生だ。でも、なぜあそこまでなつかしく思えたのだろうか? 不思議でしかたがない。
ありがとうございます!
第五話も是非!