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ブーメランで廻る世界

作者: 維川 千四号

 意味不明な内容だと思いますが、奇遇にも私も同意見です。


 二十二世紀初頭、とある科学者の発明が世界を変えた。

 その発明とは――ブーメラン、である。

 だが当然のことながら、それはただのブーメランではない。

 そのブーメランは『才能反映金属《ARM》』という特殊な合金で作られたブーメランであった。


 才能反映金属《ARM》とは、持ち主の有する才能を読み取ることで形状や色彩、あるいは性質までも変化させる金属。また、持ち主の経験にも影響を受け、その姿・能力を変え続けるという特徴を持つ金属でもあった。

 故に、この合金で作られたブーメランの登場は、これまでの世界を一新した。

 だって自分にどんな才能があり、今どの程度のレベルにあるのか。それがブーメランを通じて分かるのなら、人は自らの歩むべき道を間違うことはない。

 そして周りの人々も、その人物がどんな才能を持っているのか、それを瞬時に理解できる。何故なら、その人物の持つブーメランと才能はイコールなのだから。

 政治家のブーメランを持つ者は、政治家に。漫画家のブーメランを持つ者は、漫画家に。

 医師のブーメランを持つ者は、医師に。漁師のブーメランを持つ者は、漁師に。

 それぞれが自分の才能をよく理解し、それを活かせる職業に就き、社会における自身の役割を全うする。

 こうして人々はブーメランに導かれ、世界はブーメランによって安定した。


 ――ブーメラン至上主義社会の誕生である。



 これは、そんな社会に違和感を持つ一人の少年――武梅(ぶうめ)(はしる)

 そして『非才能者』の烙印を押された者達の、反逆の物語である。


「――というか、そもそも何でブーメランなんだよっ!?」



 悪ふざけにお付き合いいただき、まことにありがとうございました。

 これでようやく健やかに眠れます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] なかなか楽しかったです。 [一言]  『故に、この合金で作られたブーメランの登場は、これまでの世界を一新した。  夜が突然、昼に変わるかのようにガラリと。  乾いた大地が、雨を吸うか…
2016/12/04 19:52 くらっきー
[良い点] これは是非10万字程度の長編にすべきですね。
2014/10/15 20:38 退会済み
管理
[一言] ブーメランがゲシュタルト崩壊しましたw
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