私も貴方も宇宙人
私は今、宇宙にいる。
そして、もうすぐ目的地である『ショウセツノアイデアガウカバナイ星』に着くのだ。
略して『ショアウカ星』。
ショアウカ星は謎多き星で、私の着陸は人類初のショアウカ星着陸になる。
過去に何人か宇宙飛行士が着陸を試みたが、どういうわけか帰ってこない。
ウゥゥゥウウウウ
サイレンが着陸を伝える。
どうやら着いたらしい。
飛行船を降り、辺りを見渡すと、
そこには100を超えるショアウカ星人が住んでいた。
そこは地球より遥かに文明が発達しており、高い建設物が立ち並んでいた。
連れて帰れば大金持ち。
私は持っていたハンドガンを一体の星人の背後に向けた。
拉致してやる。
『ア、何ダアノ人影ハ?』
一体のショアウカ星人がこちらを指さした。
同時に数十体のショアウカ星人が私を捕らえたのだ。
するとハンドガンを向けた先にいたショアウカ星人はこう言った。
『ヤッター、宇宙人ダー! 俺ノペットニスルンダー!』
「何を言う! 離せ! 宇宙人は貴様たちだろ!!」
『フフフ、コノ星ハ我々ノ星。ツマリ、貴方ガ宇宙人ナノデス』
私はそのままショアウカ星人の家に連れていかれた。
そして私は狭い部屋に閉じ込められた。
与えられた部屋は十畳ほど。
「よう、貴方も宇宙人ですか」
そう尋ねてきた男は過去にショアウカ星に向かった宇宙飛行士達だっだ。
おそらく彼らも私と同じ運命をたどったのだろう。
「この星では私も貴方も宇宙人ですからね」