──*──*──*── 海の何処か
──*──*──*── 龍宮城
海亀さんと供の海亀が目指している場所が見えて来た。
絵にも描けない美しい《 龍宮城 》──の筈なのに…………全然《 龍宮城 》感なんて無くて──、まるでシン◯レラ城じゃないかぁ!!
セロを乗せた海亀さんとオレを乗せてくれてる海亀さんが、“ まるでシン◯レラ城 ” へ向かって行く。
海底に建っている “ まるでシン◯レラ城 ” の周囲は鮮やかで綺麗な珊瑚礁で埋め尽くされているし──、大小様々な種類の綺麗な魚も泳いでいる。
“ まるでシン◯レラ城 ” に到着するとセロが古代魔法を発動してくれた。
海中でも普通に話せる様にしてくれたんだ!
オレより先にセロが、口に咥えている人魚の鱗を取る。
セロが咥えてた人魚の鱗──欲しいな(////)
オレも口に咥えている人魚の鱗を取る。
セロのと交換…出来ないかな……。
マオ
「 綺麗だな……。
言葉が出て来ないよ…… 」
セロフィート
「 おや、気に入りました?
此処は魔法で隠蔽されてますね 」
マオ
「 えっ?
魔法で隠蔽って?
この “ まるでシン◯レラ城 ” を魔法で “ 隠してる ” って事か?
一体何から? 」
セロフィート
「 そんなの知りません。
マオ── 」
マオ
「 何だ? 」
手に持ってた人魚の鱗はセロに取られた。
セロのと交換──と言おうと思ったら、セロは〈 テフ 〉で構成した人魚の鱗うろこの方ほうを海亀ムシュカさんに返してた。
セロったら、ちゃっかりパクったみたいだ。
これは口くち止どめ料として、セロが使った人魚の鱗うろこを貰わないとだな!!
セロフィート
「 ムシュカさん、有あり難がとう御座いました 」
海亀:ムシュカ
「 どう致しましてぇ~~。
[ 客間 ]に案内しますねぇ~~ 」
海亀ムシュカさんは、体を浮かせるとススイ~~って泳ぎ始める。
海かい中ちゅうだから、体が浮くのは当たり前まえだよな。
此こ処こはオレも泳いだ方ほうが良いいのかな?
でもセロは泳がずに歩いてる。
セロは何なにが起きても走らない。
だから、此こ処こでも走らないし、泳がないだろうな。
供ともの海亀さんは着いて来こないみたいだ。
何ど処こに案内されるんだろう??
──*──*──*── 謁見の間
案内されたのは広ひろ間まだった。
広ひろ間まには人魚が20名めい近く居いた。
マオ
「{ セロ、この人魚達は草食系かな? }」
セロフィート
「{ ハズレです。
彼かれ等らは雑食系の人魚族ですよ }」
マオ
「{ 雑食系!?
って事は──怪物モンスターも喰たべる人魚族って事かよ? }」
セロフィート
「{ そうです。
人間も喰たべますよ }」
マオ
「{ そ…そうなんだ… }」
オレは思わずゴクリ……と唾を呑み込んだ。
草食系の人魚族と肉食系の人魚族に会った。
雑食系の人魚族は初めて見るけど──、鱗うろこの色いろは青みがかった緑をしていて綺麗だ。
外がい見けんだけで見れば、肉食系の人魚族よりも穏やかな雰囲気をしているから、「 雑食系の人魚族ですよ 」って言われても、とても信じられない──。
???
「 貴殿達がムシュカを人間から助けてくれた恩人か── 」
マオ
「( あれ?
言葉が解わかる! )
そうだよ!
オレはマオで──、此方こっちがセロだよ 」
セロフィート
「 初めまして、人魚族の長おささん 」
???
「 ワシはポセイレードだ。
双子姫の教育係ムシュカを悪あしき人間の手から助けて頂き感謝する 」
悪あしき人間──か。
本ほん当とうは、生意気なガキんちょ達なんだけど、人魚族には子供も大人も関係無いのかも知れないな。
マオ
「 人が乗れる程ほどの亀さんが珍しかったのでしょう。
助ける事が出来て良よかったです 」
セロフィート
「 ムシュカさんの受けた心の傷が癒いえる様よう、心のケアをしてあげてください 」
ポセイレード
「 うむ、その様ようにしよう。
全まったく──。
元はと言えば、お前まえ達が── 」
???
「 また、お説教ぉ~~!? 」
???
「 お説教パパなんて嫌きらい~~だ! 」
ポセイレード
「 客人の前まえで “ パパ ” と呼ぶでない!!
長おさの娘むすめとして礼儀正ただしくせんか! 」
???
「 堅苦しいの嫌いやぁ~~ 」
???
「 サメ狩がりに行こぉ~~ 」
マオ
「 鮫狩がり!? 」
セロフィート
「 雑食系の人魚族ですし、鮫くらい狩かるでしょう 」
マオ
「 …………怪物モンスターを倒せるくらいだもんな?
でもさ、海かい中ちゅうにも怪物モンスターって居いるのか? 」
セロフィート
「 陸と同様、普通に出現しますよ。
遭遇する事は稀まれでしょうけど 」
ポセイレード
「 礼儀のなっておらぬ末すえ娘むすめ達で申し訳無い……。
恥ずかしい所を見られてしまったな… 」
セロフィート
「 お気になさらず──。
微笑ましい光景です。
娘むすめが父親に軽かる口くちを叩き、生意気な事を言えるのは、心の片隅で父親を信頼しているからです。
娘むすめさん達なりの甘え方かたなのでしょう。
悲観する必要は有りません 」
本ほん当とうかな?
セロは偶たまにテキトーな事を如い何か程にもっぽく言うからなぁ~~。
セロフィート
「 この大たい海かいの様ように寛かん大だいな気持ちで受け止とめてあげてください。
目を離しても心さえ離さなければ、娘むすめさん達が、非行に走る事はないですし 」
ポセイレード
「 そうなのか? 」
セロフィート
「 自信と誇り,威厳を持って世界樹の大たい木ぼくの様ようにドッシリと構え、堂どう々どうとしていれば良よいのです。
オドオドしていては子供も不安を抱いだいてしまいます 」
ポセイレード
「 う…うむ…… 」
セロのテキトーな言葉を真まに受けてるぅ~~。
またセロの被害者が出でちゃうよ……。
マオ
「 ──それにしても女の子が2人で鮫を狩かるなんて凄いね!
危なくないの? 」
ポセイレード
「 あぁ──、それに関しては心配は無用だ。
スービェジンダーを相手にする訳ではないからな。
此こ処こいらの海域で狩かる鮫は大たいした事はない 」
マオ
「 そ…そうなんだ…… 」
セロフィート
「 スービェジンダーとは何なんでしょう?
怪物モンスターです? 」
ポセイレード
「 如い何かにもスービェジンダーは海を荒らし回る危険な怪物モンスターだ。
だが、倒せない奴ではない 」
マオ
「 危険な怪物モンスターなんだ……。
巨大タコとか巨大イカの類たぐいかな? 」
セロフィート
「 さて、どうでしょうね? 」
ポセイレード
「 ほぅ?
御客人はスービェジンダーに興味が有るのかな? 」
マオ
「 あはは…… 」
セロフィート
「 剥製が有るなら是ぜ非ひとも拝見したいです 」
ポセイレード
「 おぉ、おぉ、おぉっ!!
そうか、そうか!
では宴パーティーを楽しんだ後あとでじ・っ・く・り・と観賞して頂くとしよう! 」
マオ
「 パーティー?? 」
ポセイレード
「 ムシュカを助けてくれた恩人へ我われ々われから感謝の気持ちだ。
細ささやかだが宴パーティーを楽しんでくれ 」
セロフィート
「 有あり難がとう御座います。
歓迎して頂き、感謝します 」
マオ
「 楽しみだな、セロ!(////)」
ポセイレードさんがパンパンと両手を叩くと、賑にぎやかで楽しい音楽が始まった。
静かに控ひかえていた人魚達が一斉に泳ぎながら踊り出だす。
沢たく山さんの御馳走が運ばれて来くるけど、此こ処こは陸の上うえじゃなくて海かい中ちゅうだから、御馳走は調理されてない。
全部、ナマモノだ。
草食系の人魚族が歓迎してくれた時ときも同じだった。
別にナマモノを食べたからって、腹を壊す事は無い。
口くちに入いれてから食道を通とおる時ときだけ我慢すれば、腹の中で〈 テ原質フの源みなもと 〉に変換されるからだ。
変換された〈 テ原質フの源みなもと 〉はオレの体内に蓄積される様ようなっている。
オレの知ってる御お伽とぎ噺ばなしの《 龍宮城 》では、鯛たいや鮃ひらめが舞まい踊おどりをして楽しませてくれて、人間が食べれる食事を乙姫様が用意してくれるんだけど──、現実は人魚達が歌や踊りを披露してくれて、人間の口くちに合わないナマモノが出だされている。
ナマモノと言っても、当たり前まえだけど魚さかな,海え老び,蟹かに,蛸たこ,烏い賊かは1匹も出だされていない。
貝類るいや海藻類るいがメインだから、海藻サラダが御馳走みたいな感じかな?
怪物モンスターを倒して喰たべる種族だから、怪物モンスターの肉でも出でるかと思ったけど、宴パーティーには出ださないみたいだ。
仮に出だされたとしても調理されてない怪物モンスターの生なま肉にくは食べたくないから、ホッとしてる。
マオ
「 ………………ドレッシングは無いんだもんなぁ…… 」
セロフィート
「 マオ、海かい中ちゅうでドレッシングを使っても台無しになるだけです。
海水も汚よごれてしまいます 」
マオ
「 それもそうだよな…。
このまま食べるしかないのかぁ~~ 」
セロフィート
「 ワタシの分も食べてください。
食いしん坊さん♥️ 」
マオ
「 オレの扱い酷ひどぉ~~。
当分、海藻サラダは要いらないな…… 」
新鮮なナマモノの貝類るいや海藻類るいをモシャモシャとひ・た・す・ら・食べる。
素材の味あじを直じかに味あじわえるのは良いいけど、何なんか味気無いんだよなぁ~~。
此こ処こが海かい中ちゅうじゃなかったら、キノコンに調理してもらえるのになぁ……。
とか残念に思いながらも出だされる御馳走を完食する為に頑張る自分を褒めたい。
セロフィート
「 マオ──、良よく完食しましたね。
偉いです 」
マオ
「 セロの分ぶんまで食べたんだからな!
もっとち・ゃ・ん・と・褒めてくれよな!
今こん夜やは添い寝の刑だからな! 」
セロフィート
「 はいはい 」
宴パーティーは一いっ旦たん、お開きになった。
ポセイレード雑食系人魚族の長さんから、泊する部屋を用意してもらえた。
スイスイと泳ぎながら海亀ムシュカさんが部屋へ案内してくれる。
海かい中ちゅうで宿泊するの久し振ぶりだな。