第二十六章9 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト3】9/第10班/【超越の序列第0席】に逢いに行く09
【ウェアリス】が残り20枚となった【ウェアリスカード】の1枚を引いた。
そこには、
【相手に願いを叶える力があると示しなさい】
と書いてあった。
【ウェアリス】は、
『なるほどね。
確かに、私が貴方の願いを叶える力があると示さないと貴方もこの課題をやっている意味を見いだせないわよね。
良いわ。
力を少し見せてあげる。
何が良いかしら・・・
そうね・・・【出鱈目】じゃないから事象をねじ曲げる力は無いけど、何かを超える、突破する力はあるわね。
貴方の世界にある物で証明した方が理解しやすいわよね。
じゃあ、この糸と重りで試して見ましょうか?
ちょっとこの糸の端を手でちぎって見て?』
と言った。
「え?あ、はい。
・・・簡単にちぎれますね」
『そう。
つまり、この糸では、この10キロある重りは支えられない。
そう言う事よね?
この重りも持ってみて』
「あ、はい。
確かに重いですね。
確かにこれじゃ支えられないですね。
すぐに糸が切れてしまう」
『そう。
本来ならばね。
だけど、私はこの糸の【存在力】を100万倍に引き上げるわ。
簡単に説明すれば、糸の強度が100万倍になったと思って貰えれば結構よ。
この糸も100万倍の強度にすれば、ちぎれないでしょ?』
「そう・・・ですね・・・
理論上はそう言う事になりますかね?
でも、出来るんですか、そんな事?」
『出来るわ。
もう、やったわ。
じゃあ、その重りに糸を通して糸で持ち上げて見て』
「はい。
あ・・・持ち上がった。
あぁ、不思議だ。
手でちぎれる程、弱かったのに・・・」
『単純に表現すればこういう力が私にはあるの。
少しは理解出来たかしら?』
「そうですね・・・
凄いです。
改めて凄いと思いました」
と言う話になった。
これで【ウェアリス】の3巡目が終わったことになる。
次は【芳一】の番である。




