第二十六章72 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト3】72/【禁断奇跡設計図(きんだんきせきせっけいず)/フォービドゥン・ミラクル・レシピ)】4
【男?/俺】は、【フェイマス・グローリー】をターゲットとし、【禁断奇跡設計図/フォービドゥン・ミラクル・レシピ)】を殺そうと動き出した。
最低レベルの【レベル1】とは言え、元は、【第10覇王/テンス・オーバーロード】以上が持つことを許された【アンサー・クリエイト】と同格の【アンノウン・デストロイ】から洩れた力である。
【第10覇王/テンス・オーバーロード】よりも下位の【覇王/オーバーロード】を殺傷する力は十分に備えていると思って間違いない。
要は使い手の力量次第という事である。
そして、【男?/俺】にとっては状況が彼の味方をしてくれた様だ。
【フェイマス・グローリー】も【芳一】や【パズル】の招集命令を受けていた。
それは、今後の捜査に対する重要な案件だった。
【フェイマス・グローリー】も最側近である【三正妻】と共に訪れた。
だが、【フェイマス・グローリー】は、自分を倒し、自分の【第10覇王/テンス・オーバーロード】の立場を奪った【芳一】達に従うのが嫌で、その相談の場をこっそり抜け出していた。
そして、数名の取り巻きを引き連れて、相談場所の近くの歓楽街に繰り出し、【女遊び】を始めていた。
【テンスカイ・グローリー】に口を酸っぱく身を正しなさいと言われていたが、性根まで腐った男がそんなに簡単に改心する訳もなく、【三正妻】はその扱いに困っていた。
だが、【新第17覇王/セブンティーンス・オーバーロード】代表として【芳一】達の招集に参加して、爪痕を残さなくてはならないと思い、我が儘放題の【フェイマス・グローリー】のお守りを取り巻き数名に任せてしまった。
後から考えれば【三正妻】の誰かは【フェイマス・グローリー】の護衛に付けるべきだった。
1人でも居れば、もう少し抵抗出来たかも知れない。
だが、結果を見れば不謹慎かも知れないが【三正妻】ほどの人材を失うかも知れなかったと考えれば、【新第17覇王/セブンティーンス・オーバーロード】側としては不幸中の幸いだったかも知れない。
翌日、折角、【NNJ】の【10番】から、基本的に新居城に【蟄居/自宅や一定の場所に閉じ込めて謹慎させたものを意味する】を命じられて居て外出は上位の【覇王/オーバーロード】などからの要請が合った場合に限るがそこで存在感を示せば、罰則の緩和もあり得たのに、どこまでも愚かな【フェイマス・グローリー】は、自らそれを放棄し、これを機会に遊び歩く事にしたのだ。
それが禍して、彼は、ほぼ、無防備で【男?/俺】に命を狙われる事になった。
【フェイマス・グローリー】は、
「んだ、てめぇは?
俺様が、あの【フェイマス・グローリー】と知っての狼藉か?
そりゃ、殺されても文句は言えねぇよなぁ~っ」
と息巻いた。
【男?/俺】は、
『ホント、マジ、お前がバカで助かったよ。
このままでは俺の立場が危うかった。
ありがとう。
感謝するよ。
お前のバカっぷりに』
と薄ら笑いを浮かべた。
【フェイマス・グローリー】は、
「ぶっ殺す」
と怒鳴った。
が、それが彼の生前最期に発した言葉となった。
何とも締まらない最期であった。




