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第二十六章7 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト3】7/第10班/【超越の序列第0席】に逢いに行く07

 【ウェアリス】の【優しく抱いてあげる】と言う言葉に【芳一】はドキッとなる。

 まさか、【ウェアリス】と肉体関係に?

 と思ったが違っていた。

 【ウェアリス】は、

『馬鹿ね。

 抱擁してあげるだけよ。

 ハグよハグ。

 良いからいらっしゃいな。

 安心をあげるから』

 と言って手招きした。

 いつもの【芳一】なら拒絶してもおかしくない状況だが、今の【芳一】は逆らえなかった。

 言われるがままに【ウェアリス】に抱かれ、

『良い子、良い子。

 安心して良いわよ。

 私は貴方を殺さない。

 だから安心して』

 と言った。

 絶対的強者である【ウェアリス】にそんな事言われても不安が払拭される事は無いはずなのだが、不思議と安心出来た。

 それに【ウェアリス】からはとても良い匂いがした。

 どうやら、【ウェアリス】には【状況】を強制的に打破する力があるらしい。

 【芳一】が抱えていた不安も【ウェアリス】の【不思議な抱擁】により吹っ飛んだ。

 一見すると、【芳一】の課題よりも【ウェアリス】の課題の方が簡単そうに見える。

 実際に簡単に課題をこなしているのだが、実は難易度は【ウェアリス】の方が難易度は高いのだ。

 怯える相手に絶対的強者が安心を与えるなど、普通であれば出来ない芸当である。

 それをこなしてしまうのが、【超越】のトップ、【ウェアリス】と言う女性なのだ。

 その凄さは【芳一】も理解している。

 今回の安心も母のぬくもりよりももっと深淵な、存在の根源が安心する様な大いなる存在に包まれる様な安心感を与えられたからである。

 これは普通の存在が出来る芸当では無い。

 ただの抱擁と言う地味な光景にも隠れたものすごさがあると言う事である。

 【ウェアリス】は、

『さぁ、これで安心したでしょ?

 次は貴方の番よ』

 と言った。

 次は【芳一】の2巡目である。

 彼は2枚目を引いた。

 1枚目を引いた時の不安はない。

 今の彼は安心に包まれている。

 落ち着いてこの課題に取り組める安心を手に入れた。

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