第二十六章57 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト3】57/第13班/【出鱈目の序列第0席】に逢いに行く06
【芳一】に対して、【出鱈目】の課題が一瞬にして伝えられた。
【芳一】は、
「なるほど・・・【翻訳】か・・・
これは骨が折れそうだ・・・」
とつぶやいた。
【らためでデメレテ】は、
『・・・【面白おもちゃ】なら出来る・・・』
と言った。
【面白おもちゃ】とは【芳一】の事を指す。
彼女は【芳一】の事を面白いおもちゃとして認識している。
これは【芳一】を虚仮にしている訳ではない。
彼女には、人との関わりが良く解らないのだ。
【出鱈目】が人に理解されにくい様にまた【出鱈目】も人間を理解しにくいのだ。
だが、遊ぶ道具である【おもちゃ】と言う概念は何とか理解する事が出来、【面白いおもちゃ】と表現する事が彼女の最大の賛辞でもあるのだ。
【面白い】と言う事は興味があると言う事でもあるからだ。
ちなみに、【らためでデメレテ】にとっては【アイネ・クライネ】も【面白おもちゃ】となる。
ただ、彼女に対しては、【大事おもちゃ】と表現している。
【面白おもちゃ】と【大事おもちゃ】。
【面白いおもちゃ】と【大事なおもちゃ】。
どちらかと言えば【大事なおもちゃ】の方が大切?
と言えなくもないだろう。
【らためでデメレテ】は【アイネ・クライネ】のピュア過ぎる心に惹かれているのだ。
彼女を守るためならお気に入りの【芳一】をも存在事消し去る事も厭わないだろう。
それくらい大切に思っている。
【らためでデメレテ】にとって【おもちゃ】とは大切な存在を意味している。
大切でない者、
どうでも良い者、
敵、
嫌いな相手、
などは、【おもちゃ】と言う表現は使わない。
【すくらっぷ】と表現している。
【おもちゃ】は好きで、
【すくらっぷ】は嫌いな存在。
それだけを理解して貰えれば良いかと思う。
【アイネ・クライネ】に惹かれる様に、【らためでデメレテ】もまたピュアな心の持ち主である。
だから邪心の強い者を好まないのである。
そんな、【らためでデメレテ】と【アイネ・クライネ】とその関係を良いなと【芳一】は思ったのだった。




