第二十六章41 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト3】41/第12班/【超謎の序列第0席】に逢いに行く07
22番目は、普段は目立たないクラスの女子だけど正体はトップコスプレイヤーの少女と、そのトップコスプレイヤーの正体を知らずに追いかける売れない学生漫画家の恋の物語となる【接点】と言う作品となる。
【芳一】は売れない学生漫画家の【仲川 虹助】と言う男の役、
【花謎】は正体を隠して活動している目立たない女子生徒のトップコスプレイヤーの【白澤 菜穂理】と言う女の役をやることになった。
それではこの【物語】のシーンの一部を追ってみようか。
【菜穂理/花謎】は、勇気を振り絞って【虹助/芳一】に声を掛ける事にした。
【菜穂理/花謎】がコスプレを始めたきっかけは小学生の頃の【虹助/芳一】がノートに落書きした彼のオリジナルキャラクターをコスプレ用にアレンジして作ったのがきっかけだった。
【トップコスプレイヤー】として成功したのは彼のおかげ。
そう、伝えたかったが、【菜穂理/花謎】は自分のコスプレした写真を【虹助/芳一】が大事そうに持っていたのを知ったので告白するのが恥ずかしくなったのだ。
あんな大胆なかっこうをして、はしたないとか思われないかな?
そう、思うと、勇気が出なかった。
どうやら、【虹助/芳一】はそのコスプレイヤー【レイン・ボウヘルプ】が実は、【虹助/芳一】の名前から取ったもの(虹助をレインボゥ・ヘルプとして【レイン・ボウヘルプ】としてコスネームに取り入れたのだ)だと言うことはもちろん、【レイン】の正体が彼女であると言う事にも気付いていない様子だ。
正体がわかったら彼は幻滅するかも知れない。
こんな地味な女が【レイン】であってはならない。
彼女はもっとキラキラした女性であるべきだ。
断じて、自分の様な何もない女であってはならない。
彼の夢を壊してはならない。
彼は、【レイン】に幻想を見ている。
彼にとっては【レイン・ボウヘルプ】と言う女性は絶世の美女であり、崇拝の対象であり、かけがえのない女性である。
だから、自分なんかが本当の事を話していいのか迷っていた。
自分と【レイン】が同一人物だと知れば彼は絶望するかも知れない。
そう思うと言えなかった。
だから、写真を拾った時、
『綺麗な・・・女性だね・・・』
としか言えなかった。
【虹助/芳一】は、
「うん。
僕の生きる糧になってもらってる女の子だよ。
彼女が最初にコスプレをしたのは僕が昔、ノートに描いた落書きそっくりだったんだ。
その時から運命を感じたって言うか・・・
気持ち悪いよね?
でも、僕にとっては・・・」
と言っていた。
それを聞いた時、【菜穂理/花謎】は涙が出そうになった。
切ない想い。
彼女はその時、彼に恋心を抱いたのだった。




