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第二十六章26 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト3】26/第11班/【謎の序列第0席】に逢いに行く09

 【芳一】は、引き続き、27番目の【物語】で【アメリア】の分身1が居た町の隣町に足を踏み入れた。

 そして、まっすぐ喫茶店の所に向かった。

 【芳一】は、

「・・・居ない・・・

 と言うより、ここに居たけど移動したって事か。

 旅人ってところだね。

 確かにその場にずっと居ると言うルールはない。

 隠れている側も移動して然るべきって事か。

 今度は追いかけっこか。

 面白い。

 なら、追っていくだけだ」

 と言った。

 が、正確には旅人とは違っていた。

 【マリア】は、誘拐犯に連れ去られた小さな女の子になっており、警察当局から逃げ回る誘拐犯によって連れ回されていると言う設定だった。

 そこは流石に【芳一】も全部の設定を理解していると言う訳ではない。

 だが、途中から、旅人にしては動きがおかしいと気付き、すぐに誘拐犯に連れ回されている女の子の役になっていると気がついた。

 そして、犯人の動向を考えて先回りして、

「ごめんね、助けに来た王子様がこんなおっさんで。

 【マリアさん】だね?」

 と小さな女の子に向かって言った。

 誘拐犯は、

「んだ、てめぇは?」

 と息巻く。

 【芳一】は、

「ちょっと君は黙っていてくれる?

 君には聞いてない。

 僕は彼女に声を掛けて居るんだ」

 と言った。

 誘拐犯は、

「殺すぞ、こらっ」

 と言うが、連れ回した小さな女の子によって昏倒させられた。

 小さな女の子改め【マリア】の分身1は、

『よく解ったわね?』

 と言った。

 【芳一】は、

「流石に、誘拐犯に攫われる小さな女の子って言う設定は僕も思いつかなかったけどね。

 でも旅人にしては違和感があったし、すぐに気付いたよ」

 【マリア】の分身1は、

『合格よ。

 次へ行って良いわ』

 と言った。

 【芳一】は、

「いや、まだだ。

 なるほど、後から【物語】に入ってくるなと言うルールも無い。

 僕が【物語】を体験している内は、【物語】に入ると言うルールがある。

 そう言う事だね。

 この気配は、【ファニフィーリアちゃん】かな?

 上手く化けているね」

 とつぶやいた。

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