第二十六章11 【アンサー・クリエイト/アンサー・クリエイト3】11/第10班/【超越の序列第0席】に逢いに行く11
4巡目のカードの内容に対して【ウェアリス】が提供した物は、【空想食事会】だ。
彼女の【何かを超える力】を持ってすれば、【現実】と【虚構】の世界の壁も越える事は出来るし、現在と【思い出】の壁も越えられる。
つまり、お互いが、今まで食べた料理の中で美味しいと思った料理を取りだして改めて食べる事が出来るのだ。
お互い、意識を共有して、その中から食べたいと思った料理を取りだし食べると言う食事会。
また、空想の料理なので、お腹にも貯まらないので、太る事も無い。
栄養だけ効率良く取り出すことも自由。
正にご都合主義的な力となっている。
【ウェアリス】は、
『どう?
美味しい?』
と聞いた。
【芳一】は、
「あ、はい。
美味しいっす。
無茶苦茶上手いっす。
なんなんすかねこの料理は?」
と尋ねた。
【ウェアリス】は、
『貴方が今食べている料理は、【ウェメェ】と言う生き物が驚いた時に出すげっぷを固めたものよ。
通常の存在には作れない料理ね。
げっぷと言うと聞こえは悪いかも知れないけど、固める事によって、通常の料理では出せない味覚を取り出せるの。
貴方が美味しいと感じたのも貴方が今まで食べた事が無かったからよ。
でも、残念ながら、これは最初に食べた時だけ。
次に食べた時は今とは同じ味は味わえない。
生涯ただ1度だけの料理よ。
味わって食べるのね。
ちなみに私は何度でも同じ感動を味わえるけどね。
人間の貴方には無理だって話』
と解説した。
【芳一】は、
「へぇ~。
羨ましいっすね。
僕もこの感動を何度も味わいたいです」
と言うと、【ウェアリス】は、
『人間の舌の構造上、無理な話ね。
それとも人間辞めて見る?』
と言った。
【芳一】は、
「いやいやいや、さすがにそこまでは・・・」
と言った。
こんな感じで食事をしながらそれなりに会話もはずんでいた。




