わたしは曇天
私は今、どんな顔をしていますか?
雨上がり。
「いってきます....」
黒いネクタイ締めてぽつりと呟いて家を出る。もうだれも、返してくれないのに。
雨上がり。
玄関のドアを開けると、眩しいヒカリが目に刺さる。いつもはこんなに眩しくないのに。
雨上がり。
だからか。
コンクリートが真っ黒に濡れてテカって、陽が反射して刺さるのは。
雨上がり。
ただの、普通の朝なのに、ただそれだけで、何かいつもと違う朝のような気がしてくる。
いつもと違う朝を迎えているわたしに合わせて。
雨上がり。
ただの、雨上がり。
ただ、雨上がりなだけ。
だけど、きっと、暫く、わたしの心は土砂降りだ。
いつか、わたしにもこんな雨上がりかま来るのだろうか。
雨上がり。
読んで頂き、ありがとうございます。
思いつきで書いてみたショートです。
吐き出すような、思いで。
モヤモヤとした気持ちは、眩しい日常の中で、晴れるのか、沈んだままなのか。
この話のわたしは、眩しい陽のなかで、泣いていますか?わらっていますか?それとも、泣きながら笑っていますか?