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余命100ありがとう  作者: Q輔
第一章「余命宣告」
7/46

ありがとう 7

 ヤバい。何となく予感していたけど、間違いない、ここは地獄の一丁目だ。


 帰ろう。今日このコンビニのレジに突っ伏して死ぬ前に退勤しよう。


「ファム君、悪いけど、今日はなんだか体調が優れないんだ。出勤早々なんだけど、帰っていいかな?」


 一緒に働いている半年前にベトナムから留学して来たファム君に、僕は言った。


「ダイジョブでーす! ボク一人でガンバリまーす!」


 ファム君は、コーヒーを抽出する機械にコーヒー豆を補充しながら、にっこりと笑った。


「それじゃあ、お言葉に甘えて」


 僕は、感謝の気持ちをグッと押さえて、そそくさとタイムカードを押す。


「ファム君、お疲れ様。悪いね」


「ケンイチさん、ボクが日本に来たばかりのころ、とても親切にしてくれた。ボク、とても嬉しかった。ケンイチさんの助けになるなら、ボク、ガンバルよ。ケンイチさん、お大事にー!」


「ありがとう、ファム君」



……余命、あと93回。

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[一言] 「うちの店がワンオペでなく助かった。  店長ありがとう」 と、つぶやいて、さらに1回(笑)
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