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ありがとう 5
僕は、大学生。田舎を出て、大学の近くにあるアパートに住み、親の仕送りで生活をしながら、勉学に励んている。
とは言え、親の仕送りだけではカツカツで、アルバイトをしなければ、とても生活が出来ない。
だから、現在は、深夜のコンビニでアルバイトをしているのだ。
病院からアパートに帰り、冷蔵庫の中にある食材で簡単な自炊をして食べ、仮眠をして、夜の10時にアルバイト先のコンビニのタイムカードを押す。
嫌な予感がする。
て言うか、嫌な予感しかしない。
僕は、コンビニのレジに立つ。
一人目のお客さんは、残業帰りのサラリーマン。
「いらっしゃいませー!」
買い物かごには、弁当とお茶。僕が、それらのバーコードを読み取ると、レジに支払い金額が表示される。お客さまが、レジにお金を入れ、支払いを完了させる。
反射的に――
「ありがとうございましたー!」
……余命、あと95回。