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余命100ありがとう  作者: Q輔
第二章「同棲」
17/46

ありがとう 17

「おい、こら、ケンイチ、いい加減にしろ。あんたが他人行儀な感謝はやめようと言うから、あたしゃあ、こんなくだらないことに真面目に付き合ってあげてんのよ。マジで、てめえ、舐めてんのか」


「うるせえバカヤロー。……あ、ちなみに、この『うるせえバカヤロー』は本来の意味合いでの『うるせえバカヤロー』と、くだらないことに付き合ってもらっているルミへの感謝を込めた『うるせえバカヤロー』の、フィフティフィフティの『うるせえバカヤロー』だバカヤロー!」


「も~嫌っ! 何が何だか!」


 ルミが、アメリカ人女性顔負けの見事な「WHY」のポーズを決め、台所に向かった。


「ほら、ケンイチ。ナポリタンを作ってやったぞ。これが今日の晩飯だ。喰いやがれ」


 不遜を絵に描いたような態度。ルミは、機嫌が悪くなるといつもこうだ。


 でも、すこぶる腹が減っていた僕は、ルミがナポリタンをテーブルに置いた途端に、エサの前で「よし!」の合図をもらった飼い犬のごとく、それをガツガツとむさぼり喰う。


「うおおお、うめぇー! ルミ、これめちゃんこうめぇー!」


「うるせえバカヤロー! どういたしましてだコンチキショー!」


「おい、コンチキショーって何だ? コンチキショーは約束に無いぞ!」


「飽きてきたから、アレンジをしてみたんだコンチキショー!」


「なんだとコノヤロー!」


「やる気かヘッポコヤロー!」


「上等だクソヤロー!」


「かかってこいウンコヤロー!」


「殺すぞアリガトー!」



……余命、あと83回。

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― 新着の感想 ―
[一言]  ひどいかけあい。  いままでで、一番の無駄撃ちですね。
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