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余命100ありがとう  作者: Q輔
第二章「同棲」
16/46

ありがとう 16

「……呆れた。あれだけ自分でお願いをしておきながら、もう約束を破っている。ケンイチ、あなたって本当に頭悪いわね」


「うるせえバカヤロー!」


「感謝をされる筋合いはないわよ。私、今あなたを侮辱しているのよ」


「いや、この『うるせえバカヤロー』は、そっちの意味の『うるせえバカヤロー』ではなくて、本来の意味合いでの『うるせえバカヤロー』だバカヤロー」


「何をおっしゃっているのか全然理解出来ないわ。もうやってられない。マジでうざい」


「うるせえバカヤロー!」


「どっちの意味だよ!」


「本来のほうだ!」


「ややこしいんだよバカヤロー!」


 僕たちは黙り込んでしまった。


 重い静寂が、アパートの一室を包む。


「…………ケンイチ、ごめん。言い過ぎた」


「僕のほうこそ、ごめん。ついカッとなってしまって」


「せっかくの二人の時間だもんね。仲良くやろう。私たち、今日から本格的に同棲をするんだよ。うふふ。ちょー楽しみじゃん」


「だね」


「さあ、気を取り直して、ルミちゃんが、腕によりをかけた料理を作りますからね。乞うご期待でございますぅ~」


 ルミが冷蔵庫から食材を出し、夕食の準備を始めた。


「楽しみだよ。ルミ、ありがとね」



……余命、あと84回。

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― 新着の感想 ―
[一言] 完成度が高いギャグ小説ですね! 面白いです〜最後はやはり涙のラストなのでしょうか(笑) 更新楽しみにしています!
[一言]  これ、漫才みたいなテンポで、短編として100回言わせる別バージョンも読んでみたい気がします。  何千字で、終わるかなあ?  設定の説明が、いちばん文字数使ってたりして(笑)
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