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余命100ありがとう  作者: Q輔
第二章「同棲」
14/46

ありがとう 14

「きゃきゃきゃ。ケンイチって、本当に天然ね」


「きぃーーー。悔しいーー。僕の馬鹿! 僕の馬鹿!」


「で、何にする?」


「何って?」


「二人だけの『ありがとう』に代わる言葉よ」


「ああ、その話だったね。う~ん、そうだなあ。例えば『バカヤロー』ってどう?」


「バカヤロー??? 『ありがとう』の代わりに『バカヤロー』???」


「うん、『ありがとう』と『バカヤロー』。なんか、発声した時のイントネーションが似ているじゃん」


「確かにね。でもさ、似過ぎていると、うっかり誤って『ありがとう』と言ってしまいそうね」


「ルミは、うっかりさんだからね」


「あんたに言われくないわよ!」


「ひらめいたぞ! それなら『バカヤロー』の前に『うるせえ』をトッピングしよう」


「うるせえバカヤロー???」


「うん、これなら、意味もイントネーションも、かけ離れている。ルミも間違えようがない」


「了解。それでは、よーい、ドン! ただ今より、ケンイチと私の『ありがとう』は、『うるせえバカヤロー』に上書きされました。ケンイチくん、これで納得していただけました?」


「もちろんだよ。ありがとう」




……余命、あと86回。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「バカヤロー」が愛情表現の、昭和コメディアンみたい(笑)
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