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余命100ありがとう  作者: Q輔
第二章「同棲」
11/46

ありがとう 11

「……ちょっと、マヨネーズを取ってもらっておいて、その絶望的な顔は何?」


 ルミが、僕の態度に苦言を呈する。


「こいつは、前途多難だ……」


 僕は、弱々しくそう呟いて、無くなりかけのマヨネーズの容器を両手でしぼる。


「まったく、変な人ね。フライにマヨネーズをかけることの、なにが多難なのよ」


「ルミ。今晩マジでここに泊まるつもり?」


「はい。今晩どころか、ケンイチの体調が良くなるまで、ここで連日看病を続ける所存です」


「こいつはしばらく気が抜けないや」


「え? なに?」


「いいや、こっちの話」


 僕は、自分の頬をピシャリと叩いた。


 気合い入れろっ! 気合いいれろよ、自分っ!


「あらら? んもう、汚い食べ方して~。子供じゃないんだから~」


 ルミが、僕の頬についた米粒を取って、自分の口に入れて、無邪気に笑った。


「てへへ。あんがと」




……余命、あと89回。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「別れよう」って言わないんですよね。  他の作品なら、言いそう。  添い遂げる気満々?
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