1週間はあっという間に過ぎて
1週間。
長いと思ってここに来たはずだったのに、あっという間に過ぎてしまった。
それが導き出す答えは、僕はアメリーが気に入ったということなのだろう。
来た時も同じように玄関まで家族みんなで見送ってくれるが、なんだかとても寂しい。
このままここに居たいと思ってしまう。
もちろん僕には学ばなければいけないことや、色々なことがあるのだから居て良いわけではないのだけど、アメリーの右手を離すのが、とてもとても寂しいと感じた。
母上様にも感じたことがないこの思いは一体??
「レン様、また来てくださいね。私はレン様の一番のお友だちですからね!」
アメリーが、繋いだ手をギュッと握ってくる。
嬉しいと感じる気持ちと、嫌だと感じる気持ち。
何が嫌なのだろう?
この時は分からなかったけど、僕はアメリーの一番になりたいけど、お友だちでは多分、いや絶対嫌だったのだ。
「アメリー。僕の婚約者になったのだから、アメリーも王太子姫になるために勉強しないといけないよ」
「勉強ですか?」
「そう!だから、僕と一緒に王城で勉強しないかい!?二人で学べばきっと勉強も楽しいと思うんだよね。どうかな?」
今まで一人が当たり前だったし、誰かと一緒に学ぶなんて思っていなかったけど、アメリーとは一緒がいいと思ったのだ。
「そうですわね!私もレン様となら、楽しく学べると思います!」
「じゃあ、今度は城でね!待ってるからね」
「はい!」
にっこり笑うアメリーは、とても可愛いかった。




