色々、それは色々あったんです(レン視点)
2話連投になります。
この回は少ないです。
次話、ジュローム視点になります。
リアを送って城に戻ると、ジュロームが待っていた。
「待たせてすまない」
「いえ、アルメリア様の体調も良くなったようでよかったです」
心からそう言ってくれているのは分かる。
が、笑顔の裏に(自分は良い思いをして・・・)という怒りのオーラを感じる。
まずい、なんだか凄く機嫌が悪い。
ジュロームは大変有能だが、怒ると以上に怖いのだ。
「思っていたより早かったな」
「えぇ、早く聞きたいでしょ。まだ、分かっていることは少ないですが、あの後色々、それは色々、色々あったんで、ご報告に伺いました」
「な、なにかあったのか?」
早く話させろ、という雰囲気にどす黒い怒りのオーラが見えるような気がする。
「あの後、お二人がお帰りになってから。例の令嬢が学園に転入の手続きに来たんです。向こうから殿下を探しに会いに来ましたよ。そして殿下が感じた感覚を俺とメアリが感じることができましたが、あいつ俺のメアリを泣かせたんですよ」
「メアリアン嬢が?大丈夫なのか」
「今は落ち着いて家に帰りましたが、しばらく泣いて困りました」
ジュロームはその時に自分が感じた感覚と、メアリアン嬢が感じた感覚について話をしだした。




