ワクチンは出来ても、すぐには使えない
新型コロナのワクチンサンプル自体はそう時間がかからずできるだろう。しかしそれはサンプルであって、運用までの道のりは険しい。
使用条件の確認に時間がかかるからだ。使うことよりも、使えない条件を探す必要がある。どのような人物に対して副作用がでるのか。健康な人というのは一見簡単そうだが、実は数学の素数に似ている。疾患が見つからないから健康ということだ。
健康体のモデルがあるわけではない。副作用も即刻出るとは限らない。年齢、性別、基礎疾患など色々な条件を見ながら安全そうな人で数ヶ月かけて臨床試験を行なう必要ある。その後、条件付きで運用して、安全性が確認できたら解禁になる。
ワクチンができると、使えるの間には幅の広い川がある。そこからさらに大量に生産しなければならない。1年や2年でインフルエンザワクチンのように誰でも打てるようにはならない。
日本脳炎の予防接種には副作用のあった時代がある。今回急いでワクチンを作って、似たようなことが起こらないとも限らない。それでも、大人は自己責任、老人は死ぬよりはいいと思うのかもしれない。