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これはとある異世界渡航者の物語  作者: かいちょう
13章:緊急クエストをこなそう!

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ドルクジルヴァニア防衛戦(6)

 次元の狭間の空間にいると実感しにくいが、徹夜明けの朝を迎えていた。

 今いる場所は次元の狭間の空間内にある食堂であり、現在キッチンで朝食を作っている。


 食堂内のテーブルではすでにフミコとココがスタンバイしていて、今か今かと料理が出てくるのを待っている。

 そしてフェイクシティー内のギルド拠点への通信施設移設作業を終えたケティーとリエルも席に着いていた。


 ここにリーナがいれば完全にいつもの朝の風景なのだが、リーナは昨晩からエマの家に預けているためここにはいない。

 そんなテーブルに作ったばかりの朝食を並べていく。


 「ほい、できたぞ」

 「やったー! 待ってましたかい君!! いただきまーす!!」

 「ちょっとフミコ! まだ川畑くんこっちに配ってないんだけど?」

 「あたしがかい君の料理食べれたらそれでいいの」

 「おい!」


 朝からフミコとケティーが言い争ってるのを見て、いつもの朝の風景だなーと思いながら全員の前に朝食を並べて席につく。

 仮眠が取れるときに仮眠は取ったが、十分な睡眠時間を確保したわけでもなく睡魔に襲われながら朝食を口の中へと流し込んだ。


 今日は朝からやる事が山積みだ。こんな眠気でウトウトしていては支障がでるだろう。

 これは眠気を吹き飛ばず栄養ドリンク剤が今日一日必須かもしれない。

 そういえばかつては24時間戦えますか? なんてキャッチコピーがあったらしいが、昭和の頃の栄養ドリンク剤にはそんな効果があったのだろうか?


 そんなどうでもいい事を考えながら、とにかく眠気に負けないように頭の中をフル稼働させている自分とは対照的に他のみんなが朝食を終えると「5分だけ」と言って仮眠し始めた。


 うん、それ絶対5分じゃすまないやつだ! と思って慌てて止めた。




 「さて、それじゃ朝食の片付けも終わったし、そろそろ行くか!」


 朝食を終え、全員の食器を洗い、食器乾燥機にぶち込んで生ゴミの処理を終えてから皆に告げた。

 フミコとケティーはまだ喧嘩をしていたが、これを止めるのはリーナの役目であり、そのリーナが今いない以上はこれは仕方がないだろう。

 放っておいてフミコとケティー以外の面々と食堂を出ようとしたところで。


 「「なんで置いて行くの!!」」


 と2人からドヤされた。

 うん、リーナをエマの家に預けたままだったのは失敗だったかもしれん。


 とりあえずフミコとケティーの喧嘩も終わったところでフェイクシティーへと戻ろうとしたところで気づく。


 「あ、そうだ。忘れるところだった! フミコにこれを渡しておかないと」


 徹夜で思考能力が落ちているせいか、肝心の徹夜した原因を忘れるところだった。

 食堂の向かいにある倉庫へと向かう、その中にしまって置いたものを取り出しフミコに渡す。


 「フミコ、新しい双龍環頭大刀だ」


 双龍環頭大刀を受け取ったフミコは目を輝かせて喜んだ。


 「かい君ありがとう! やった!! またかい君からプレゼントもらっちゃった!」

 「いやプレゼントじゃないし、てかフミコが造ってくれって頼んだんだろ?」

 「もうかい君! それはそうだけど……そういうんじゃないの! わからない?」

 「わからん」

 「もう!!」


 フミコがプンスカと頬を膨らませて怒るが、そんなフミコを見てケティーが鼻で笑った。

 そのケティーの反応にすぐさまフミコが目を細める。


 「ケティー、何?」

 「いや、何でも?」

 「言いたい事があるならはっきり言えば?」

 「あ、言っていいの?じゃあ言わせてもらうけど……」


 ケティーがそう言って何か言おうとしたので慌てて割って入ってとめる事にした。

 どう考えてもまた喧嘩になって、しばらく収まらない事は明白だからだ。


 「す、ストーップ!!」

 「かい君?」

 「川畑くん、ちょっと止めないで! 今からフミコにガツンと……」

 「いいから落ち着け!! それにまだフミコに渡すものが残ってるんだ」


 そう言うとケティーは「は?」といった表情を浮かべ、フミコは「え? 何? 指輪?」と明るい表情で言い出したが、そんなものこの場で渡したらこの場の収拾がつかなくなってしまうわ!

 なので「それはない」と間髪入れず言い放ってから、倉庫にしまってあったもう1つの武器を手に取りフミコに渡す。


 「これだよフミコ」


 それを手に取ってフミコは目を丸くする。


 「かい君、これって……」

 「双環柄(そうかんつか)頭短剣(がしらたんけん)。確か研究結果では弥生時代中期から古墳時代前期に朝鮮半島経由じゃなく中国大陸から直接伝来したって話だから、もしかしたらフミコも実物を見たことがあるんじゃないか?」

 「噂でしか聞いた事はないけど……でもどうして? これは頼んでないのに」

 「まぁ、双龍環頭大刀を造った後で時間が余ったからな……ついでにもう一品と思って造ってみたんだ。双龍環頭大刀ほど強力な呪力を扱えないが、そこそこの呪術を放つ媒介にはできると思うぞ」


 そう言ってサムズアップして見せた。

 フミコはそんな自分を見て笑顔を見せると。


 「ありがとうかい君、大事に使うね」


 感謝を述べた。

 そんな自分とフミコをケティーは交互に見て「これはいかん! これ以上妙な空気にしてはいかん!」と小声で呟き、笑顔で自分とフミコの間に割って入って来た。


 「はいは~い! もう用事は済んだでしょ? 離れて離れて~! はい、終了! おつかれした~」


 そしてフミコの体を押して自分から引き離す。

 そんなケティーにフミコが抗議するが。


 「ちょっとケティー!? 邪魔なんだけど?」

 「邪魔なのはそっちね~今度は私の用事あるから~」


 ケティーはあくまで笑顔のままでフミコを遠くに追いやると。


 「ふっふっふ~実は川畑くんにプレゼントがあるのです!」


 そう言ってニヤリと笑い、懐から拳銃を取り出してこちらに渡してきた。


 「はい、どうぞ!」

 「どうぞってケティー、一体どうしたんだ?」


 突然どうしたんだ? と思ったが、ケティーから渡された拳銃を手にして、そのずっしりとした重みに一瞬眉を潜めた。

 とはいえ、自分はハンドガンに関してはアビリティーユニット・ハンドガンモードしか普段使用しないため実銃を手にする事はない。


 カストム城門でS&W M500は使用したが、あの時はゴリラアームでの使用だったため拳銃の重みはあまり感じなかった。

 なのでハンドガンの実銃を生身で持ったのはこれが実質初めてとなる。


 だから拳銃であるにも関わらず重く感じるのだろうか?

 一瞬そう考えたが、ケティーが渡してきた拳銃は少し大きいような気もした。


 なので銃身の側面に記載されている名前を見てみる。

 そこにはこう記載されていた。Desert Eagle Pistolと……


 「で、デザートイーグル!? これってまさか!?」

 「そ、拳銃用の弾薬としては世界最大口径の50口径!! その.50AE弾を扱える唯一無二の大型自動拳銃デザートイーグル Mark.XIX .50AE! これさえあれば近接戦闘恐るるに足らずだね!」


 そう言ってウインクして見せたケティーを見て思わず顔が引き攣ってしまう。


 「いや、デザートイーグル使って近接戦闘とか狂人しかしないだろ……」

 「そうかな? 口径は大きい方がいいじゃない?」

 「撃った後の反動考えた事ある?」

 「そこはほら、気合いと根性で?」


 ケティーがそんな事を言うものだから思わずため息がでてしまった。


 「あのな……ていうかいきなりこんなもん渡してきてどうしたんだよ?」

 「どうしたって……川畑くん、今日一日アビリティーユニット使えないじゃない。って事は一般人と変わらないんだよ? 危ないじゃない! それは今日一日の護身用アイテムだよ」


 そう言ってケティーは再びウインクして見せてきた。

 なるほど、確かに今日一日はフミコなりココなりに常に護衛についていてもらわないといけない状態だ。

 さすがに今日のうちにギガントどもがフェイクシティーに到達するとは思えないが、不測の事態が起こらないとも限らない。


 そういう意味では護身用の拳銃は持っていて損はない。

 だが、何故にデザートイーグル(こいつ)をチョイスしたのか? もう少し扱いやすい、いい拳銃があっただろうに……


 しかし善意でくれた物に文句をつけるのも失礼な話しだ。なのでここはありがたく貰っておく事にする。


 「そうか……確かにアビリティーユニットのメンテが終わるまでは実質俺は足手まといだしな。ケティー、ありがとな」

 「いえいえ、どういたしまして」


 礼を言うとケティーがニヒヒと言って笑った。

 そんなケティーを見てフミコがムスーっとしたが、これ以上2人が揉めても面倒なのでフェイクシティーへと向かう事にした。


 とはいえ、デザートイーグル Mark.XIX .50AEだけでは心許ない。

 その他、いくつかの武器を受け取り、それらを収納できるポケットなどが付いている肩パット付 タクティカルベストアマーに肘、膝などをカバーするパットなどプロテクターを着込み、軽量ながらも防御力の高いミリタリーヘルメットを被る。


 これで準備は万全だ。

 外観がどう見てもこれからサバゲーしに行く人になってしまったのは気になるところだが、今日一日はこれでいくしかないだろう。

 諦めて次元の狭間の空間を後にしフェイクシティーへと向かった。




 フェイクシティーについて早々、潮風が吹いているに気づいた。

 ドリーとはまだ合流していないが、どうやら夜の内に本当に人工の塩水湖を造ってしまったようだ。

 フェイクシティーの外に今どれだけの海賊船が浮かんでいるのかわからないが、海賊側の最初の準備は終わったとみるべきだろう。


 後でドリーを向かいに行くついでに海賊達の様子も見ておかないと……

 そう思って作戦本部へと足を運ぶ。

 これから各ギルドに自走砲と自走対空砲、自走ロケット砲、戦車の配布と説明を行わないといけないわけだが、しかし作戦本部に到着する前に意外な来客が空からやってきた。


 それに最初に気づいたのはフミコだった。


 「ねぇねぇ、かい君」

 「ん? どうしたフミコ」

 「なんか空にいるけど、こっちに向かってきてない?」

 「へ? 空?」


 フミコが空を指差し、その方向を見上げると確かに何かがこちらに向かって飛んできていた。

 しかもそれは徐々に高度を下げてこちらに向かってきている。

 そして、それはどこかで見覚えがあった。


 「あれは……なんだかどこかで見たような?」


 双眼鏡を取り出して覗いてみる。

 そこでようやくその正体がわかった。


 「あれ、空賊の飛空挺じゃないか? ベルシが逃げようとした時に乗ったやつに似てるぞ」


 双眼鏡を覗きながら言うとケティーがフェイクシティー内のギルド拠点にいるリエルにドローンを飛ばして様子を窺うように指示した。

 そして数秒後、飛空挺に接近したドローンからの映像がスマホに届く。


 その映像に映っていた人物を見て思わず声をあげた。


 「飛空挺に乗ってるのって、まさかソラか!?」


 そう、こちらへと向かってきている飛空挺に乗っているのはかつて自分達がラスノーフ監獄から脱獄させた空賊少女のソラであった。

 ソラの他にあの時脱獄させた他の女空賊2人の姿も確認できる。


 一体どういう事だろうか?

 疑問に思っているうちにソラを乗せた飛空挺はどんどん高度を下げて、こちらへと降下してくる。

 そして双眼鏡なしでも、はっきりと視認できるところまでくるとソラがこちらに大きく手を振ってきた。


 「お~~い!! カイトさ~~ん!!」


 そんなソラを見てどうしたんだろう? と思いながらも手を振り返したほうがいいのか? と悩んで手を振り返そうとしたところで隣から殺気を感じた。

 恐る恐る横に視線を向けるとフミコとケティーがヒロインがしちゃいけない表情をしており、これは手を振ったら大変な事になると命の危険を感じ、手を振るのはやめることにした。


 そうこうしているうちに飛空挺は自分達のすぐ近くに着陸し、ソラとあの時脱獄させた女空賊2人が下りてきた。

 そして自分の顔を見るなりソラが笑顔で手を振りながら駆け寄ってくる。


 「カイトさ~~ん!! お久しぶりです!! 元気にしてましたか? ハドリーさんとはその後、グヘヘ……な、何かありましたか?」


 ソラの接近にフミコ、ケティー、ココは警戒するが、そんな警戒をぶっ飛ばすような事をソラは開口一番、言い放った。

 この腐女子空賊め、相変わらず腐ってやがる……


 ため息がでそうになったが、そこでずっと気になっていたある事の真相を尋ねてみる。


 「久しぶりだなソラ。ハドリーとは定時連絡を取り合うくらいだが、それよりあれから囚人を監獄に搬送する輸送隊の隊長と看守との男同士のロマンスを描いた小説がなぜか市中で出回ったんだが心当たりないか?」

 「ギクっ! な、なんの事デスカネー? 私にはサッパリデスーあー、さっぱりさっぱり」


 するとソラはあからさまに視線を逸らし棒読みになった。

 こいつ隠すの下手すぎだろ……自分だって自白してるようなものじゃねーか。


 「そ、そんな事よりも!! 今大変な事になってますよねカイトさん!! そう!! ギガントですよ!! ギガントの復活!! まっすぐここに向かって来てますし!!」


 ソラは目が泳いでる状態でそう叫んで話題をBL小説から逸らそうとするが、ここはツッコまないほうがいんだろうか?

 まぁ別段、自分とハドリーをネタにした第2弾さえ出版してくれなければそれでいいんだが、あえて釘を刺さない方がいいのか?


 何にせよ必死の話題逸らしとはいえ、ソラがギガントの話題をあげた時点である程度の来訪の予想がついた。


 「空賊もすでにギガントの封印が解けた事は知っているのか」

 「そりゃ空賊は無干渉地帯のみならず周辺国の空も活動範囲ですからね。地上をあんなのが大量に移動してたらわかりますよ」


 そう言うソラにある疑問をぶつけてみる。


 「ギガントは地上だけじゃなく海底にも封印されたシーギガントがいるって海賊たちが言ってたが、まさか天空にもそういうギガントの亜種がいたりするのか?」


 するとソラは首を横に振る。


 「さすがに浮遊島にそういったギガントはいませんよ。ただ……伝承ではギガントの攻撃によっていくつかの浮遊島が破壊されて墜とされたって伝わってますから空賊としてもギガントの復活は他人事じゃないんです。特にサイクロプスなんかは最優先で殲滅しないと大変な事に……」

 「サイクロプス? なんだそれ? ギガントの名前か?」

 「はい、伝承では一つ目のギガントで、その目から放たれる攻撃でいくつもの浮遊島が破壊されたと伝わってます」


 ソラの言葉を聞いて思い出す。

 そう言えばカストム城門でそんなやつがいた。


 一つ目でその目から強力なレーザービームを放ってきたが、確かにその威力は恐ろしかった。

 空賊が恐れるのも無理はないだろう。

 だとすれば今回ソラがやってきた理由は……


 「なるほど、つまりソラは……いや、空賊連合はそのサイクロプスたちを何とかしたいって事だな? そのためにユニオンに協力すると、その話をしにきたのか?」


 そう尋ねるとソラは大きく頷いた。


 「そう、今回その事を話し合いに私は来ました。空賊連合の代表として!」


 そんなソラを見て思う。

 海賊とだけじゃなく空賊とも一部だろうが共闘できる。

 共闘できる組織が増えるだけこちらの戦力は増強されるのだ、こんな心強い事はない。


 そして空賊と一部とはいえ共闘できるという事は空賊との最前線に派遣されているギルドを一部、ここにユニオン権限で招集できるという事だ。

 そう考えると、若干気が楽になってきた。


 もちろん空賊とのこれからの交渉しだいだが、だからこそソラへと手を差し出す。


 「それはこちらとしても心強い、ソラ! 俺は君たちの助力を歓迎する!」


 こちらが差し出した手をソラは握り、握手を交わす。

 フミコたちの表情が一瞬おぞましいものになったが、今は気にしないようにしよう。


 そんなこちらの内心など気づかずにソラは握手を交わしながらこんな事を言ってきた。


 「ではさっそくですが、空賊連合からユニオンに情報提供です」

 「情報提供?」

 「はい、現在こちらに侵攻してきているギガントの中に特殊な個体がいるのを私たちは確認しています」

 「特殊な個体?」


 ソラの言葉でカストム城門で出会ったあの黒いドロドロの体のギガントの事を思い出す。

 一定空間の時間の流れをスローペースにする攻撃を放ってくる相手だったが、あれの事だろうか?

 しかし、ソラが告げたのはあれの事ではなかった。


 「はい、それはシャーマンです」

 「シャーマン?」

 「はい、危険なので接近して詳しくは調査していませんが、少なくとも2体、存在しているみたいです」

 「2体……そのシャーマンは何が特殊なんだ?」

 「人外種を洗脳して支配下に置き、自在に動かせるようですね。確認した限りでは支配したそれらに村や町を襲わせてるようです」

 「な!? 他種族を洗脳? で、そいつらに人間を襲わせてるだって!?」


 ソラの言葉に驚いて締まった。

 普通に考えればギガントがただ歩いて通過するだけで人間の村や町など壊滅してしまうというのに、わざわざ人外種を洗脳して操り、襲う意味はあるのだろうか?

 ギガントにしてはいささか不自然ではないか?


 そう思ったが、一方でカストム城門にて自分とフミコが初戦で相当数、連中を殺害した事が影響している可能性も考えられた。

 あれのせいで知性があるギガントどもに警戒された可能性はある。

 考え込む自分を気にせずソラは続ける。


 「私たちが確認した限りではゴブリン、オーク、コボルト、オーガ、トロルはすでにギガントシャーマンに洗脳され配下となっています。まずは彼らは使ってこちらを攻撃してくる可能性があるでしょう」


 そしてこう付け加えた。


 「そしてシャーマンの配下となったゴブリンとオークの一部はすでに先行してこのポロンツ大草原地帯までやってきている可能性が高いです。下手をするとこの要塞都市の中にすでに侵入している可能性も……」

 「な、なんだって!?」


 ソラの言葉に思わず大声をあげてしまった。

 もしそうだとしたら、こんなところで呑気に話をしている場合じゃない。

 至急、作戦本部に向かって皆に伝えないといけない。


 ソラとの話を一旦打ち切って慌てて作戦本部へと向かった。

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