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これはとある異世界渡航者の物語  作者: かいちょう
12章:定例クエストをこなそう!

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空賊連合(12)

 いきなり現れて自分を殴ろうとしていたゾルダをワンパンで粉砕し、続けざまに現れたゾルダの部下も裏拳一発でぶっ倒したココは笑顔でこちらに振り返って手を振ってきた。


 いきなり目の前で発生したスプラッター映画もびっくりな光景にしばし思考が追いついてなかったが、ようやく頭が回転し状況を理解する。


 「こ……ココ!? なんでいるんだ!?」


 思わず叫ぶとココは。


 「ココ、カイトさまの危機を察知して慌てて駆けつけたんですよ! カイトさまの危機に間に合ってよかったです! ココの事いっぱい褒めて愛してくださいね!」


 そう笑顔で可愛らしく言うが、血や内臓を撒き散らし壁にねじ込んだゾルダの死体や、顔が粉砕された死体を見るとなんとも言えない気持ちになってしまう。

なので引き攣った笑顔で。


 「そ、そっか……あ、ありがとうココ、助かったよ……ははは」


 そう言うとココは嬉しそうにこちらに向かって抱きついてこようとするが。


 「ちょ、ちょっとココ!! 何勝手にやってきてかい君に抱きつこうとしてるのよ!! ふざけるな!!」


 フミコがそう叫んで慌ててこっちにやってくる。

 フミカはそんな自分達の様子を見て「何やってるのよ」とため息をつくが、しかしまだ戦闘は終わっていない。

 ゾルダとその部下はココが倒したが、ベルシはまだ健在だ。


 そのベルシはと言うと、壁にめり込んだゾルダの死体を見て、狂気に顔を歪めて笑い声をあげる。


 「ぎゃーっはっは!! ざまーねーなゾルダ!! イキがって出てきた割には秒殺されてるんじゃねーか!! あぁ!? いい気味だぜ!! ぎゃーっはっは!! ひっこんでろだ? よくそんなセリフが言えたもんだな? 不様にやられたお前がひっこんどくべきだったな? まぁ、もう死んでるんじゃ言っても意味ねーがな!! ぎゃーっはっは!!」


 そうして、しばらく狂ったように笑っていたが、突然天井を仰いで静かになった。

 そしてゆっくりと視線をこちらに向けると。


 「ところで貴様……僕の前で何をやっている? イカサマを使ってフミコが僕のものになるのを妨害しただけでなく、新しい女を呼んでイチャついてやがるだと? ……ふざけてんのかお前」


 そう言って睨んできた。

 何ともうんざりする言い分だ。


 「は! ふざけてるのはてめーだろベルシ! イカサマを使ってフミコがてめーのものになるのを妨害した? バカかてめーは? 魅了(チャーム)なんてイカサマ使わなきゃならない時点で、てめーのお里が知れるってもんだよ! まったく反吐が出る」


 なので哀れな生き物を見る目で言ってやると、ベルシが怒りで顔を真っ赤にした。


 「貴様……あまりいい気になるなよ?」

 「それはこっちのセリフだ! コンボがリセットされて弱体化してるんだろ? ベルシ、てめーにもう勝ち目はねーよ」


 そう言い放つが、しかしベルシはニヤリと笑うと。


 「そいつはどうかな? ……確かにコンボ数はゼロに戻ったが、魅了模造(デミチャーム)のストックはまだ健在だぜ?」


 そう言って、視線をココに向けると舌なめずりする。


 「それに実にいい戦力が僕の仲間になりにきてくれたじゃないか……バカなゾルダを一瞬で殺せるとか反則級だろ。しかも体つきもたまらなく最高じゃないか! ひひ、これはお前らを殺した後のお楽しみが待ちきれないな!!」

 「てめー、まさかココを!」


 慌ててココを自分の背後に隠し、ベルシの魅了模造(デミチャーム)から守ろうとするが。


 「あは! ココ!! さぁ、こっちを見たまえ!! 話をしようじゃないか!! 僕は君の事をそこの男なんかよりもずっと大事にするし、君のことを心から愛してあげるよ!! そう、君は僕のものになるべきだ!! 僕の言う事だけに耳を傾けるべきだ!! さぁ、僕に身を委ねてごらん」


 自分の背後にココを隠すよりも早く、ベルシの言葉がココに届いた。

 その言い草にココは怒って言い返そうとベルシを睨む。


 「はぁ!? 何言ってるんだヒューマン、ココはカイトさま以外のヒューマンなんかに……」


 そしてベルシと目が合ってしまった。


 (しまった!! まずい!!)


 ベルシと目が合ったココは硬直し、それを見たベルシが愉快に笑う。


 「ぎゃーっはっは!! ざまーみろギルドの若造!! 貴様の女を奪ってやったぞ!! さぁココ!! 君はもう僕のものだ!! 愛する僕のためにそいつらを殺せ!!」

 「ち!」


 思わずココを警戒するが、しかしココは直後。


 「お、おえぇぇぇぇぇぇ!!! き、気持ち悪っ……!!」


 盛大に吐いた。

 思わずその場にいた全員が固まってしまったが、嘔吐し終えたココはゲホゲホと咳き込んだ後、涙目でこちらに抱きついてくる。


 「カイトさまーーー!!! 何かあのヒューマンから吐き気を催す変なものが飛んできました! ココ、気持ち悪くて泣いちゃいそうです! カイトさま、可哀想なココを慰めてください!!」


 そう訴えてきた後、ココは目を閉じてキスをせがんでくるが、さすがに嘔吐した直後の人間と接吻する趣味はない。

 まぁ、ココは人間ではないのだが……


 そんなココの行動にフミコがブチ切れて、ココの肩を掴み、自分からココを引き剥がそうとする。


 「ふざけるな! この雌牛!! 汚い口でかい君に迫るな!!」


 そんな自分とフミコ、ココのやり取りを見てフミカは安堵の息をもらすと、ベルシの方を向いて。


 「残念だったねベルシ、新技の魅了模造(デミチャーム)はまったく役に立たなかったみたいだけど?」


 そうベルシを嘲笑った。

 ベルシは「ぐぬぬ……」と唸っていたが、そこである事実に気付く。


 「いや、待てよ? ……雌牛? ……ヒューマン? そういえば、ここに現れた時もっと大きな影が出現したような? ……まさか!」


 ベルシは口元を歪め、薄ら笑いを浮かべた。


 「そうかそうか……そのココとかいうのは人間ではなくギガバイソンだったのか……なるほど、どうりで魅了模造(デミチャーム)が効かないわけだ。なにせ魅了(チャーム)は知性ある人間を堕とすための能力だからな? 魔物なんかに効くわけがない……あは、しかしこれはいい勉強になったな。ギガバイソンに魅了(チャーム)をかけると気分を害して嘔吐してしまうのか、なるほどなるほど……」


 そう言うとベルシは右手を突き出して、ココへと向ける。

 そして手のひらを開いた。

 すると開いた手のひらから赤紫色の靄があふれだし、それはココへと向かっていく。


 「そいつは魅了(チャーム)が効かない魔物、だったら魔物を従わせる技を使えばいい!!」


 ベルシの手のひらからあふれ出した赤紫色の靄は勢いよくココの元へ行き、その体を赤紫色の靄の中に飲み込んだ。


 「ココ!!」

 「あははは!! さぁバケモノ!! 僕に従え!! バケモノらしく暴れ回ってそいつらを殺せ!!」


 このままではココが昨日、小砦を襲ってきたレヴェントンのようになってしまう。

 しかもベルシが隷属進化を行えばココがギガバイソンEとやらになりかねない。

 どうにかしてココを助け出さないと!


 そう思ったのだが、直後。


 「気持ち悪いなこのシラミ!!」


 ココが叫ぶと、ココの体を覆っていた赤紫色の靄が吹き飛んで消えた。


 「なっ!? なんだと!?」


 その事にベルシが驚いて目を見開く。

 赤紫色の靄を吹き飛ばしたココは鬱陶しそうに、体中を手でパンパンと払うと。


 「まったく……せっかくダニやらノミやらを洗い流して清潔な体になったのに、また変なのつけないでよね……カイトさまに嫌われるじゃない」


 そう言ってベルシをジロっと睨んだ。

 睨まれたベルシはうめき声をあげて思わず後退る。


 しかしココはそんなベルシの事などすぐに忘れてこちらへと振り返ると。


 「カイトさま、変なのに襲われてココ泣きそうです。カイトさま、ココを慰めてくれませんか? ココもカイトさまを慰めますので」


 照れながらそう上目遣いで体をもじもじさせながら言ってきた。

 そんなココの胸倉をフミコは思いっきり掴む。


 「こらココ! 私のかい君に何迫ってるのよ!! そんな事させるわけないでしょ!? というか今戦闘中ってわかってるの!? 場をわきまえろ!! この発情期雌牛!!」

 「カイトさまにおねだりするのに場をわきまえるも何もないと思うけど? というか発情期雌牛って、それ言ったらヒューマンなんて年がら年中発情期じゃない」

 「あんたねぇ!!」


 戦闘中にもかかわらず喧嘩をはじめたフミコとココを見て思わず苦笑してしまうが、これで確信した。

 ベルシの魅了(チャーム)も魔物の隷属化もフミコやココには通じない。

 ベルシは自分から仲間を奪えない。


 フミコは自分は魅了(チャーム)にかからない、大丈夫な気がするとここに来る前に言っていた。

 そして、自分も慢心に繋がるからと口には出さなかったが、フミコなら問題ないと踏んでいたが、間違いではなかったのだ。


 そもそも最初から、自分には対抗策は備わっていた。

 それは今まで奪ってきた能力の中にいくつもあったのだ。




 それを持っていたのは異世界召喚者、日野あかり。

 彼女はとある異世界で運命の乙女と呼ばれていた。


 運命の乙女とは転生して蘇った背徳の女神に対抗する形で世界から召喚される存在だ。

 しかし背徳の女神のほうはどうなのかわからないが、運命の乙女自体には高い戦闘能力はない。


 つまりは、運命の乙女単体では背徳の女神に勝てるわけはなく即殺されるのがオチなのだ。

 そこで運命の乙女は自身を守り、相手を倒すだけの戦力を有した仲間を集める。

 それが彼女の取り巻きであり、事実上の世界を救う英雄達だ。


 そんな背徳の女神にとって脅威となる存在である取り巻き達を背徳の女神側も何とかしようとする。

ではどうするか?

 戦って殺し、戦力をダウンさせるのも手だが、もっと効率のいい方法がある。

 相手から奪うのだ。


 色仕掛け、誘拐、脅迫、洗脳、仲違い……手段はいくらでもあるが、とにかく取り巻き達を運命の乙女から引き剥がし奪うのだ。


 かつて背徳の女神直属の部隊であるトリニティブラッドに属するシャルルと戦った時、彼女が言っていた。

 背徳の女神と運命の乙女の戦いは言ってしまえば駒の奪い合いだと。

 どちらが先に相手からすべての駒を引き剥がし、丸裸にできるかの勝負だと。


 だからこそ、運命の乙女にはその能力が備わっていた。

 日野あかり自身、その能力に気付いていたかは不明だが、確かに備わっていたのだ。


 その能力は「束縛」。

 運命の乙女の取り巻きとなった仲間を背徳の女神に奪わせないため、運命の乙女が仲間だと思った者達を自身の元から離れなくする、他の陣営に行けないよう制限する能力だ。


 もっとも、日野あかりから奪った能力値では制限できるレベルが低すぎるため、恐らく彼女は100%束縛を生かし切れず、裏切り者が数名出ていた可能性があるのだが……


 そんな「束縛」を補う能力が他にもある。




 それを持っていたのは異世界転生者、瀬田彩香。

 彼女はとある異世界で大海へと沈みゆく大地を祈祷で食い止める聖女であった。


 その異世界では世界中に存在する大陸のほとんどの土地が海面の急上昇により水没し、海の底へと飲み込まれおり、人が住める大地と環境がほぼ失われていたのだが、わずかな住める土地をとある宗教が牛耳っていた。


 その宗教は、人類に残された最後の土地を支配しているという事もあって、かなり独裁的な体制を敷いていたのだが、それゆえに抵抗するレジスタンス組織との抗争が絶えなかった。


 聖女である瀬田彩香はその祈祷によって大地が大海へと沈みゆくのを食い止めていたため、レジスタンス組織から命を狙われる事はなかったが、彼女は宗教関係者である事に変わりはない。

 だから、彼女は襲われなくても、彼女の関係者たちはレジスタンス組織の標的となっていた。


 とはいえ、レジスタンス組織以外にも敵対する組織はいる。

 それは世界の終焉を望む思想グループだ。


 そんな組織にとって世界の終焉を阻む聖女は邪魔な存在だ。

 だから彼らは反聖女グループを結成し、瀬田彩香本人やその周囲の人間を襲いはじめた。

 そうした中でその能力は生まれたのだろう。


 その能力は「保護」。

 祈祷によって大地を沈没から食い止める、聖女の能力の縮小版だ。

 自分が受け入れ、そして助けたい、守りたい、救ってあげたいと思った対象を外敵からシャットアウトする。

 そういう能力だ。


 そして、この能力にはさらに追加の能力がある。

 それが「加護」。


 「保護」の能力で囲い込んだ対象に外敵からの邪悪な力、影響が届かないよう天の祝福を与え、邪な心をはね除ける力を授けるのだ。


 この力によって瀬田彩香は彼女にとって大切な仲間をレジスタンス組織や反聖女グループから守っていた。


 2人の能力は共に支援サポートがメインの能力であるため、アビリティーチェッカーでは自身を含めた仲間の支援サポート能力+1となっている。

 つまり「束縛」「保護」「加護」の能力は強化されているのだ。




 そして最後にもうひとつ……

 それを持っていたのは転生うんこマン……ではなかった、菌糸生命体に転生したキエ・カガール。

 この異世界、ドルクジルヴァニアの地下大迷宮にいたやつの力だ。


 菌類である菌糸生命体は菌糸を繋ぎやすい何かに繋げて仮の体を形成する。

 そしてそれは同類の菌や、他の菌類でも可能であり、その場合菌糸によって繋がった菌を隷属化する事ができるのだ。


 そして一度隷属化した菌は他の菌に奪われる事はなく、自身の支配下に留める事ができる。


 この菌糸生命体の力を応用すれば「束縛」「保護」「加護」の能力をさらに強化できるというわけである。



 これらの力が作用し、フミコもココもベルシの手に堕ちなかったというわけだ。

 その証拠に、鑑定眼で覗いたフミコとココのステータスには「束縛(菌糸隷属強化)」「保護(菌糸隷属強化)」「加護(菌糸隷属強化)」の表記がある。

 慢心はよくないが、これによりベルシからの脅威はほぼなくなったと見ていいだろう。


 (それじゃ、ケリをつけるとするか……)


 深呼吸して一旦リラックスし、先程から口喧嘩をはじめているフミコとココ、それぞれの肩をぽんと叩く。


 「2人とも落ち着け! 今は戦いに集中するぞ!」


 そう言ってベルシを睨み付けた。


 「いい加減ゲス野郎の顔を見るのも苦痛になってきた頃合いだ。さっさとあいつをぶっ倒して、この空賊連合との戦いを終わらせるぞ!!」


 自分の言葉にフミコとココはそれぞれ頷く。


 「そうだねかい君! あんな史上最低のクズ、ズタズタに斬り裂いて、さっさとこの地上から消し去ろう!!」

 「カイトさま見てて! あんなダニやろう、粉々にしてやるから!」


 殺る気満々で答えた2人の言葉を聞いて、フミカも笑いながら大刀を構える。


 「ははは、フミコもココもカイトの前で口説いてくる変態にカンカンみたいだね? これはベルシのやつ、楽には死ねそうにないね」


 そう言うフミカも殺る気満々の目だ。

 まぁ、何度も戦ってきた因縁の相手との決着がつけられそうなのだ、気合いも入るだろう。


 フミコ、ココ、フミカに負けじと自分も気合いを入れてレーザーブレードを構える。


 「さぁベルシ! 覚悟しやがれ!!」


 しかし、そんな自分たちを見たベルシは狂気に顔を歪めると。


 「おいおいおいおい……何勝った気でいやがんだ? あぁ!? 魅了(チャーム)と隷属化が効かなかったくらいでいい気になるなよ!? あぁ、許せねー! この僕をここまでコケにしたこと後悔させてやる!!」


 そう叫んで勢いよく両手を頭上に掲げた。

 すると両手からまるで噴水のように赤紫色の靄が勢いよく頭上へと噴射される。


 「な、なんだ!?」

 「これはまさか!? ベルシのやつ、まだこんな力を!?」


 何度かベルシと戦った事があるフミカも驚く中、頭上に噴射された滝のような赤紫色の靄は崩れて青空が見える城壁の上や、天井付近に設置されたキャットウォークへと広がっていき、そして霧散して消えていった。


 そして赤紫色の靄が消えると、そこには何十人という女性たちがそれぞれ得物を持って立っており、自分達は完全に包囲された形となった。


 「な!?」

 「あれって……」

 「かい君、まずいよ囲まれてる!」

 「なんかうじゃうじゃ出てきたね」


 現れたその女性たちは皆、アンリやチャームと同じくバニースーツのような黒色のセクシー衣装に身を包んでおり、全員虚ろな目をしていた。

 考えるまでもなく魅了(チャーム)によってベルシの言いなりになった女性たちだ。


 「まったく、どこまでも悪趣味な野郎だ……ほんと反吐が出る」


 現れた彼女たちの数を見て、思わず冷や汗が頬を伝う。

 そんなこちらの反応を見たベルシは満足そうに頷くと。


 「いい反応だ……たまらないね! 散々僕をバカにしたやつが絶望するその表情、最高だよ!! その顔を待ってたんだ!!」


 そう言って両手を大きく広げて、仰々しく天を仰ぐ。


 「あはは!! 見たまえ!! 君たちを圧倒する彼女たちの数を!! ただの女どもと侮るなよ? どれもこれもネームド……集めるのに苦労した僕の最高のコレクションだ!! ギルドの女戦士やキャプテン・パイレーツ・コミッショナーの女海賊、カルテルの女山賊に僕に従わない空賊連合内の他派閥の女、アルティア王国の女騎士にメルホルン公国お抱えの魔女、ハウザ諸王国郡の中でも上級貴族(メイジ)である子爵令嬢にボルヌ帝国の宮廷女魔道師、そしてエルフ領メーカで罪人にされていた女エルフの剣士などなど……どれも一級品ばかりだ。もちろん夜のベッドの上でもな!! どうだ? 最高だろ!!」


 そう叫んで、しばし余韻に浸っていたがやがて両手を下ろすとこちらを睨んでくる。

 そして……


 「さぁ、いけ僕の親衛隊(コレクションども)!! 蹂躙しろ!!」


 こちらを指さしてベルシが彼女たちに命じた。

 そして、何十人という女性たちが一斉に動き出す。

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