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64.怪しい男

エリーゼとカイゼルが街を歩いている少し後ろでは……


二人のあとをつけていたアリストンとフェイが歩きながら話をしていた。


「どうやら怪しい人物を見失った様だな…。」


アリストンが回りをチラリと見ながらフェイへと言った。


「はい…。その様ですね。エリーゼ様の体調が悪くなったのを見て焦っていた隙に見失ってしまった様です。」


フェイは頷きながらアリストンへと応えた。


「その様だな…。しかし…怪しい人物は間違いなくエリーゼとカイゼルの後をつけていたからな。恐らくカイゼルではなくエリーゼの様子を伺っていたのだろう。」


アリストンは表情を険しくして言った。


「やはり…スカイ公爵家のサリー様の件と関係しているのでしょうか…。」


フェイも難しい表情で言った。


「断定は出来ないがサリー嬢がエリーゼと出くわしてからの期間を考えるとその可能性は高いだろう。怪しい人物は恐らく王都で汚れ仕事などをしている者で間違いなさそうだからな…。王都で汚れ仕事…それもかなりやり手の者は貴族との繋がりもあると聞くからな…。サリー嬢がスカイ公爵へ協力を要請したのであればサリー嬢が関係している事は濃厚だろう…。」


アリストンは顎に手を置きながら難しい表情を浮かべながら言った。


「汚れ仕事…という事は最悪…命をも奪う事もする…という事ですよね?」


フェイも難しい表情を浮かべながら言った。


「あぁ…そうだ。やり手の物は絶対に足がつかない様に犯行を行うプロだからな…。何人もの命を奪ってきた事だろう…。」


アリストンは更に難しい表情を浮かべながら言った。


「!!では…先程の怪しい人物はエリーゼ様の命を狙っていると…いう事ですか?」


フェイはアリストンの話を聞いてギョッとした表情を浮かべながら言った。


「恐らく…そういう事だろう…。何故あの者がエリーゼの顔を知っているかは分からないがエリーゼに危険が迫っているという事は確かだ…。」


アリストンは逼迫した空気を出して言った。


「そんな…!それならば尚更見失うべきではありませんでした…。」


フェイは悔しそうな表情を浮かべながら言った。


「あぁ…。しかし、あの時はエリーゼの体調の方が大事だったからな。きっと今後もエリーゼの後をつけてくる事があるだろうからその際を狙ってその者を捕らえよう。そして誰に雇われたかも聞き出すのだ。」


アリストンは真剣な表情を浮かべながら言った。


「王兄殿下の仰る通りですね…。絶対に次に現れた際はその者を捕らえましょう。」


フェイも真剣な表情を浮かべながら言った。


「恐らくカイゼルもその者に気づいているだろうから今夜はカイゼルも十分に警戒しているだろうが我々も十分に警戒しておこう。」


アリストンが言った。


「はい。十分に気をつけて周りを警戒しておきます。」


フェイは頷きながら言った。


フェイが言うとアリストンが頷いた。




「花火がよく見える場所はどこなのですかね…。」


エリーゼが周りをキョロキョロと見渡しながら言った。


「そうだな…。あまり人が多すぎずよく花火が見える場所か…。」


カイゼルも周りを見渡しながら考え込む様な表情で言った。


「既に場所取りなどされてる方も沢山いる様ですね。」


エリーゼが場所取りをしている人々を見て言った。


「そのようだな…。きっと皆毎年花火を見に来ている者達ばかりなのだろう。」


カイゼルが場所取りをしている人々を見ながら言った。


「そうなのでしょうね。皆さんよく見える場所をご存知なのでしょうね…。ん〜丁度良く見れるいい場所が残っているでしょうか…。暗くなると更に寒さが増すでしょうし風を強く感じる場所ですと風邪など引き兼ねませんし…。」


エリーゼは心配そうな表情を浮かべながら言った。


(せっかくカイさんと二人きりで花火を見れるというのに寒さばかり気になって時間を楽しめないのは嫌だもね…)


エリーゼは話しながらもそんな事を心配して思っていた。


「確かに…寒さが強まると花火どころではなくなりそうだな…。」


カイゼルは困ったな…という様な表情を浮かべながら言った。


(せっかくエリーゼと二人で花火を見れるというのに寒いだけの時間を過ごすなど…その様な事はあってたまるか…)


カイゼルは呟きながらそんな事を心配しながら思っていた。



その時…

カイゼルはある場所が目に入った。


「エリーゼ…あそこなどどうだ?」


カイゼルが目に入った場所を指差しながらエリーゼへと言った。


「あっ…あそこは…。」


エリーゼはカイゼルの指差した方を見て言った。


「小さな丘だ。丘の頂上だと風が強く吹くかもしれないがあの丘程の規模ならば頂上まで行かなくても途中の場所でも十分花火が見えるのと思うぞ。」


カイゼルはエリーゼへと丘を見ながら言った。


「あの距離ですと他の方もあまり行かれないかもしれませんし人が沢山集まっている事もなさそうですね…。頂上でなければ持参したひざ掛けがありますのでそれで寒さも凌げる程の風かと思いますし…いい場所かもしれませんね。」


エリーゼは表情をパァっと明るくして言った。


「あぁ。そうだな。そうと決まれば早速行ってみよう。陽が落ちるまでには着ける距離だろうからな。」


カイゼルは表情を明るくしたエリーゼを見て嬉しくなり思わず嬉しそうな表情を溢しながら言った。


「はい。そうしましょう。あっ…丘だと街灯などないので行く途中に小さなランプを購入した方が良いかもしれませんね。」


エリーゼは頷きながら言うと思い出した様な表情を浮かべながら言った。


「それもそうだな…。よし!ではランプと温かい飲み物など買ってから丘へ向かおう。」


カイゼルはエリーゼの言葉に頷きながら言った。


「はい。」


エリーゼは先程までの心配が嘘のように嬉しそうに笑って応えた。


そんなエリーゼを見てカイゼルも嬉しくなり思わず笑みを溢したのだった。


その後…

二人はランプを一つと温かい飲み物を購入して丘へと向かった。


丘へと向かう道中は花火を見ようとしている人が更に増えて道も混んでいた。


「先程よりも人が増えてきましたね…。」


エリーゼが前から来る人にぶつからない様に歩きながらカイゼルへと言った。


「そうだな…。もうすぐ日が暮れるから皆そろそろと動き出しているのだろうな。」


カイゼルもすれ違う人にぶつからない様に歩きながら言った。


(カイさんとはぐれて迷子にならない様にしなきゃだわ…)


エリーゼは歩きながらそんな事を思いながらカイゼルの横を歩いていた。



その時…


カイゼルがエリーゼの手を取りしっかりと握った。


「え?カッ…カイさん?」


エリーゼは急なカイゼルの行動にとても驚いた様な表情になり慌てて言った。


「……。ひっ…人が多くはぐれてしまってはいけないからな…。それに先程の様に急に体調が悪くなってもいけないしな…。丘に着くまでしっかり俺の手を握って離すんじゃないぞ!」


カイゼルはほのかに頬を赤らめていたがそれをエリーゼにバレない様に少し上向きに前を見ながらエリーゼへと言った。


「はっ…はい。ありがとうございます…。」


エリーゼはカイゼルに言われると頬を赤らめて頷きながらカイゼルに言うとカイゼルの手をギュッと握ったのだった。


(わっ…今私…カイさんと手を繋いで歩いてるわ…。とても恥ずかしいけれど…うっ…嬉しいわ…。絶対に手を離さない様にしなきゃね。)


エリーゼはほんの少し下を向いて嬉しくて顔がにやけるのを隠す様にしてそんな事を思っていた。



(咄嗟に…はぐれてはいけないとエリーゼの手を握ったが…嫌がられては…ないよな…?自分でした行動だが手を繋いでいる場所がとても熱く感じて心臓の音がうるさいな…。しかし…とても心地よいな…。絶対にこの手を離さない様にしないとな…。エリーゼとはぐれてしまっては困るしな。それに…我々の後をつけていた怪しげな人物がまた現れてはいけないからな…。恐らく怪しい男は王太子である私ではなくエリーゼを見ている様に見えたからな…。絶対にエリーゼを危険な目などに遭わせてなるものか…)


カイゼルは心臓の鼓動をバクバクとさせながらもエリーゼと手を繋いでいる事を心地よく思いながらそんな事を考えていた。

そして、街ついていつの間にか自分達の後をつけていた怪しい男の事も気になり考えたいた。

カイゼルはエリーゼに気づかれない様にエリーゼを守るためにも周りも警戒していたのだった。


そして…

二人は繋いだ手をしっかりと握りしめたまま丘へと向かったのだった……

ご覧頂きありがとうございます☆


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この度、男装令嬢・キャサリンは探偵助手をする事になりました!!

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