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ゆめまぼろし

作者: 倚

※SSです。

 静かな夜だった。風の音も聞こえない、寂寂たる夜。

そんな中、暗がりに佇むきみを見つめていた。一人静かに満月を見上げるきみは何処か儚げで、まさに風前の灯火のようだった。


このままだときみが月光に攫われて目の前から消えてしまうのではないかと非現実的な事を考えてしまうほどに目を奪われていた。


それくらい、わたしの水晶体に映し出されるきみは美しいのだ。いや、「美しい」だけでは形容しがたい光景がそこにはあった。


 今わたしが見ているきみは幻想なのだろうか? 今にも霞んでいきそうで、ただただ不安感に駆られた。きみという存在を忘れないために、失くさないために声をかけようとした。


でも喉が詰まって言葉が出ない。きみに声をかけることが出来ない。

自分の無力さに苛立ちすら覚える。喉元まで出かけていた言葉を、頭の中でひたすら反芻した。

 


「今宵も月が綺麗ですね。

わたし達が昔出会った夜と同じだ。」

 

「だから、どうか貴方の名前をもう一度だけ教えてくれないか」 



拙い文章を読んで頂き、ありがとうございました。

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