Final Resolution 1.7!!
幸太郎の七転八倒☆villa life
逆さ釣り。
鵜飼幸太郎にとって、いまだかつて体験したことのない姿勢である。頭に血が上ってきて、つぶやきも力がない。
「どうして、こうなっちまったんだろうな……」
傍らで同じ体勢のジョン・シュトラッセもつぶやく。
「コウ……」
「なに?」
「自分の胸に聞いてみるべきじゃね? それから腹を切る方向で」
「……腹を切る前に死ねそうだけどな」
その日、幸太郎は朝から激動だった。それこそ名前を『幸不幸』に改名したいくらい。
登校時、目の前を歩いていた女生徒のスカートが、強い風でめくれた。下着を拝むことができたわけだが、その凝視は横を一緒に歩いていた河田佳織の怒りを買い、平手打ちを食らったのだった。
教室に着いて着席し、片頬の赤みをからかわれる間もなく、友達とふざけて教室内をクルクル回っていた女生徒が突っ込んできて、頭に抱きつかれた。
当然それは、彼女の意外に大きな胸の膨らみを布地越しに体感することになり、悲鳴を聞きつけて飛んできた高井綾に回し蹴りを食らう破目になったのだった。
理不尽な一日はまだ終わらない。
国語の授業中、背後から飛んできた消しゴムが幸太郎の襟首にダイレクトイン。ビックリして身をよじったら、上げた手が女性教師の尻――間が悪くも教科書を朗読しながらすぐ横を通っていた――に当たってしまい、悲鳴プラス平手打ちおかわり。
体育の授業では、飛んできたバスケットボールを避けたら、壁に取り付けられた鉄の棒に当たって跳ね返り、彼の後頭部に見事命中。倒れた彼の頭に女子が尻餅をついて悲鳴(以下略)。
大事を取って保健室に行けば、幸太郎が寝かされたベッドの隣で寝ている女生徒の寝相が悪く――
とどめは部室で女子部員が着替えをしているのを忘れて入室してしまい、同じ過ちを犯したジョンともども涙目の海原美鈴――タイラントを装着するまでもなく力持ちの――に逆さ釣りにされたのだった。
「ま、ここ以外は不可抗力満載だけどね」
綾がビスケットをかじりながら言うと、青山久美が応じた。彼女も涙目だ。
「うううう……なんでこんな日に限ってブラとパンツがバラバラなんだろう……不本意極まりないわ……」
「クミのイキドオリポイントはそこなんだ」
とメアリが笑う。逆さの状態で上から眺めると、ホントに胸デカいな。
「幸太郎? どこを見てるのかなぁ?」
カノジョに気付かれてしまった。メアリ以外のメンツの顔には『懲りない奴め』と書いてあるのがよく分かる。
「さてと、ジョン」
綾がビスケットの粉を払いながら立ち上がった。
「あんたは降りていいよ」
「マジ? ありがたきシヤワセだぜ」
「俺は?」
だいぶ苦しくなってきたので、素直に要求してみたのだが、
「あんたはまだ。ジョンにサンドバック代わりにしてもらってからね」
ここでさすがに佳織が助け舟を出してきた。彼女も立ち上がって、幸太郎の逆さの頭に手を添え、こう切り出したのだ。
「もう今日は大人しくしてて。いい?」
黙ってうなずいたのは、渋々という意味じゃない。ジョンが先に降ろされるのを見てから、さらに口を開くのも辛いくらいになってきたからだ。
ジョンに遅れること2分ほど、幸太郎はようやく部室の床を踏みしめた。ああ、分かる分かる。頭に溜まってた血が、ズンズン下がっていくぜぇ……
ぐらあっと視界が揺れて、複数の甲高い悲鳴が聞こえた気がする。続いて、ぽふっというよりふにゅっという感触を顔に感じる。すると、頭の上から声がした。
「コウ先輩……わたしを選んでくれたんですね。分かりました」
声の主は、久美だった。2オクターブは高くなった佳織の怒号に怯むことなく、幸太郎の頭を抱きしめてくる。
「このご褒美、美鈴がくれたっていうのがちょっと不本意だけど、ありがと」
「わたしはあげてない! なんのご褒美よ?!」
「コウ先輩、おじいちゃんと会ってくれますよね?」
「無視しないで!」
ああでも、あったかいな久美ちゃん。クールな彼女だけど、やっぱり血の通ったヒトなんだな。と考えたのも束の間、両耳を後ろに引っ張られた。
「い つ ま で 倒 れ 込 ん で る の よ !」
「痛い痛い千切れる痛い!」
右耳を引っ張る佳織が、左耳をつまんでいる綾に噛みつかんばかりの勢いで怒鳴る。
「幸太郎が痛いって言ってるじゃん! 放しなさいよ!」
「……あんたこのシチュで、あたしだけ責める?」
「幸太郎は、左耳が痛いって言ってるの。そうでしょ? 幸太郎」
「ジョン――」
幸太郎は、目の前で涙目の久美ではなく、ジョンを呼んだ。
「悪い。助けて」
「あいよ」
その答えが首絞めかよ!
要するに学生服の襟を鷲掴みにされて引っ張られたのだが、苦しいことに変わりは無く。
「荒っぽいなぁ yankee は」
非難がましいことを言ってくれるけど、基本助けには来ない。メアリはそういう女の子である。そのことを改めて実感しながらむせていると、美鈴の携帯が鳴った。
「はい、美鈴です――はい、E-7エリアですね。了解しました」
妖魔が現れたようだ。佳織が渋い顔をしたのは、通し稽古ができなくなるからだろう。しかし、美鈴はすまなそうに手を振った。
「わたしだけ行ってきます。今日やる場面、わたしの出番はないですし」
「あ、そっか。じゃ、気をつけてね」
幸太郎の何気ない言葉に美鈴は嬉しそうに笑うと、部室を駆け出していった。
美鈴が現場に駆けつけた時、まだ戦闘は続いていた。金剛の数が多く、巫女の数が少ないためだろうか。
「変身!」
サターディアを装着して、コールする。たちまち全身を包む流体金属装甲に鎧われて、
<<タイラント、起動! さあ行こうぜ、美鈴!>>
流れる幸太郎パペットの声にうっとりする。お願いしてこの掛け声だけ特別に録音してもらって、本当に良かった――
「美鈴ちゃん、来たわよ!」
警告の声に我に返って、金剛を迎撃する。といってもガチで激突できるわけじゃない。美鈴は総領とは違うのだ。
突進をいなしながら足をかけ、地面に叩きつける。すんでのところで手を突いた金剛の背に、肘打ちを浴びせかけた。くぐもった悲鳴に成果を確信したのも束の間、思い切り起き上がった金剛の勢いに弾き飛ばされてしまう。
受身で勢いを殺して立ち上がり、さあどうする?
(ここは<<ジョン>>さんか<<綾>>さん……でも……)
空手系統の攻撃補助をしてくれるコンバットアプリ2体は、しかし美鈴――コードネーム・ダブルオーとしては実のところ選びたくない選択肢だった。棒術支援アプリの<<久美>>も同様だ。
別にこれらのオリジナルを嫌っているわけじゃない。そうじゃないのだ。
幸太郎と一緒に戦いたい。それがコンバットアプリとしては微妙な――各種ステータスの能力微増しかない――使えないアプリだとしても。
ならば道は1つ!
ダブルオーはサターディア表面のボタン4つを一度に叩いた!
<< Final Resolution!!>>
それは後ろ回し蹴りでも正拳突きでも、棒による連突でもない。好感度MAXの<<幸太郎>>による、5秒だけのステータスブースト!
ダブルオーは金剛に反撃の暇を与えず攻撃を当て続けた。きっかり5秒。
バッテリー切れで変身が解除された時には、金剛は絶命し、その場に崩れ折れたのだった。
と同時に、通信機に指示が来る。今度は参謀部からだ。
『美鈴様、いったん退避を。補給車は7時の方向100メートルです』
駆け出しながら、美鈴は思った。
先日ジョンとも話をしたが、やはりバッテリーを継続使用できる装備が欲しい。必殺技を放つたびに変身解除なんて、仮面ライバーじゃないんだから。
一方、幸太郎の受難は続いていた。
まだ少しクラクラするので、座って通し稽古を見学していたら、いきなりメアリがダイブしてきたのだ!
「キャーコータローセンパーイ!」
「こらこらこらこら!」
ふにゅっではなく、圧倒的なぽふっ――いやいやちょっと待てよ。
「離れろよメアリ」
「まあイイジャン固いこと言わなーい」
ロングスカートの裾を踏んづけたらしい。
すっ飛んできてメアリを引き剥がし、ギリギリと歯軋りしながら幸太郎のこめかみを責め続ける佳織。そしてそれを尻目にあっけらかんと笑う侯爵令嬢が、ああそういえばと手を打ち、とんでもないことを言い出したのだ。
春に姉が来日するので引き合わせたい。
困惑げに目を見交わす部員たちの中から、綾が空咳をして進み出た。
「あんた、ご実家と仲悪いんじゃなかったの?」
「うん」
(あっさり肯定したな……)
先日姉の執事から電話がかかってきて、来日を告げられたそうだ。まだ日程は固まっていないようだが、
「ま、好きにすればって答えちゃった。向こうもわたしに会いに来る気はないみたいだし」
「その寒々しい会話から、どうやったらお姉さんとコウを会わせようってアイデアが生まれるわけ?」
「そりゃあ、ねぇ」
狼人の眼が、面白げに細められる。
「ダシですよ、ダシ」
「ダシ?」
「そ。誰か第三者がいないと間が持たないんだもん」
「勝手に話が進んでるけど――」
佳織さん? なんで俺の脳天を締め付けながら会話するんだい?
「そんなこと、絶対許さない」
まあまあとなだめに入る綾。そのやりとりを見ながら、あごに手を当てて考え込む仕草の久美。やがてぽつりとつぶやいた。
「どうして、お姉さんと会いたいの?」
一瞬沈黙したあとのメアリの答えは、簡潔だった。
「返してほしいの」
「なにを?」
「ベアトリスとネックレスを」
彼女の小間使いとして昨年末まで使えていたベアトリスは、(恐らく実家の命令により)帰国して戻ってきていない。そのことは幸太郎たちも聞いていた。
「ネックレスってなに?」
「お母さんの形見とか……」
いつの間にか締め付けを止めた佳織は、心配そうに胸の前で手を合わせた。1月に父親が亡くなって以来、家族の話題になると少々過敏な反応を見せる彼女である。
問われたほうのメアリも、悲しげにまばたきをした。
「ええ、チェーンはそうなんですけど……」
なんだろう、歯に物が挟まったような言い方だ。
でも、そこから先は聞けなかった。佳織が我に返ったかのように手を打ち鳴らしたのだ。
「さ! あと30分、通し稽古再開しよう! 幸太郎もできるでしょ?」
うなずいて、今度こそ慎重に立ち上がる。これ以上ハプニングへの報復を食らったら、マジで身が持たない。
翌朝の鷹取屋敷は、その長大な塀の外からは閑静なお屋敷と見て取れたかもしれない。常識を超える敷地面積ゆえ、人気がしないのだろうと。あるいは、早朝ゆえまだ人が動き出してはいないのだろうと。
だが実際は、内部には緊張が走っているゆえの静けさだった。総領が緊急の枢密会議を招集したのだ。
総領は会議室に集まった面々をゆっくりと眺め、召使たちが茶を供し終えて退出するまで待った。威厳を出そうというのではない。関係者以外に情報が漏れるのを防がねばならないためである。
事と次第によっては、国際問題になりかねない事案なのだから。
戸が閉まってさらに5秒待って、総領は口を開いた。
「急な呼びかけに対応してくださってありがとう。では、早速始めてちょうだい」
静かに琴音に向かって目配せをすると、うなずきとともに映像を交えた報告が簡潔に行われた。
かねて懸案の不逞の輩――”ワンチャン”という実も蓋もない隠語が附されている――が、ついに一般人への傷害行為に及んだのだ。
彼らの所属元である『本国』への照会を以前行ったが、『当方に該当する人士無し』というそっけないものだった。入国管理局への裏取りも空振りに終わった。となると、
「密入国ってこと?」
蔵之浦鈴香の推測は至当だが、それはそれで特定が困難である。
「そのワンチャンの所在は?」
「残念ながら、いまだ不明です」
出席者の会話を耳に入れながら、総領はしばし考えると、仙道主任参謀に顔を向けた。
「あちらにお手紙を出そうと思うのだけど」
「挽肉にされても恨まないでね、ですか?」
察しの良さは、側近にとって必須のスキルである。総領が我が意を得たりと声を立てず笑うと、音の無いさざ波が室内に広がった。出席者は主任参謀とその副官以外鷹取一族である。この国を汚す輩に容赦しないという点では見解が一致している。
総領の横に座る沙良が笑みを浮かべたまま言った。
「もうちょっと優雅な表現にならないのかしら?」
「じゃあ……焼肉ですか?」
「食べない食べない……昔とは違うんだから」
800を優に超える年齢の最長老は、そう否定しながらも遠くを見るような目をした。なにか思い出でもあるのだろうか。
「ま、そういうことで、見つけ次第討伐の対象とします」
そう宣言して、琴音を促す。もう1件、報告があると聞いていたのだ。
「はい、実は大したことじゃないんですが」
「婚約者からごめんなさいされたとか」
「いえそれはまだ……ってそうじゃなくて!」
沙良のからかいに律儀に応じて、琴音は少し憮然とした表情で続けた。その沙良には事前に話が通してあると前置きした上で。
「所属不明のエンデュミオール……?」
「はい」
昨夜、西東京支部所属の浦上陽子が隣野市へ出動した帰り道に、2人のエンデュミオールが妖魔と戦闘しているのを目撃した。長爪3体を相手にきりきり舞いしているのを見ておれず、再変身して加勢したのだが、
「終わったあと声をかけたら、お礼も早々に逃げていっちゃったそうです」
「色は?」
「えーと、赤とライムグリーンだったそうです」
「炎系と旋風系か……本当に所属不明なんですね?」
質問はエンデュミオールが所属する『あおぞら』会長である沙良に向けたもの。彼女はゆっくりとかぶりを振った。
「ええ。ぜひスカウトしたいわ。レアな系統の子たちですもの」
出席者の一人がここで手を挙げた。そもそも所属不明などありえるのかと。
沙良は考え考え、ゆっくりと答えた。
「んー……27年前にうちを辞めた時、白水晶を持っていった子が何人かいるのよね……その子たちの子供、もしくは孫――まではさすがにいかないか、でもその関係者ってのが確率が高いわね」
27年前とは、フランクの『現世の守り手』たるヴァイユー伯爵が日本への侵略を企図し、実際に攻め寄せた時のことである。
伯爵に深手を与えて退却させたあと、ボランティアたちはある者は残り、ある者は去っていった。その際に白水晶がいくつか持ち去られたのだ。記念として、あるいは二度と支部に姿を現すことなく。
「緩いというか、ずさんというか……」
そう苦笑いすると、沙良も肩をすくめた。
「あの時はまだいくらでも白水晶を作り出せたしね。それに、取り立てに行く気もなかったし」
そして、ぼそりとつぶやいた。
「わたしの顔なんて見たくもない子だっていたからね……」
幸太郎が食堂に入ると、ジョンが目ざとく彼を見つけて声をかけてきた。
「おはよ。朝飯2回食いに来たのか?」
「なんでだよ」
「佳織ちゃんの家で食ってきたんだろ?」
そのからかい気味の発言に食いつくのが高校生男子というものだろう、たちまち場が盛り上がり始めた。幸太郎にとっては正直うんざりなのだけど。
なんたって、『別宅野郎(もしくは別宅君)』だぜ? 最近ついたあだ名が。
河田家が翔鷹学園と同じ市内に引っ越してきて――つまり幸太郎やジョンの住む学生寮とご近所さんになって、もうすぐ2ヶ月になろうとしている。
引越しの手伝いがてら晩ご飯をご馳走になったら、
『次はいつ来る? なんなら、週4回でも5回でもいいのよ?』
そこに綾の待ったがかかって、
『コウ、叔母さんがまたお鍋ご馳走してくれるって。いつがいい?』
それに久美が続く。
『コウ先輩、カニチャーハン好きでしたよね? わたし、おじいちゃんから教わったんです。食べにきてください』
『さあ、ミスズも!』
『な、なによ?』
眼が爛々と光るメアリに耳打ちされた美鈴が、真っ赤に固まってしまった。理由はついに聞けなかったが。
というわけで、各所を転々と渡り歩いて夕飯をご馳走になるという生活が始まったという意味でも、2ヶ月を迎えようとしているわけで……
「チクショー別宅野郎め!」
「もういっそのこと住めばいいのに」
「どの家に?」
佳織だ、いや綾だと活発な、しかしまったく意味のない議論が始まった。
もちろん幸太郎は寮を出る気はない。現況に満足しているという意味じゃない。『赤の他人の女の子の家に同居』という、ラブコメ漫画の使い古されたネタのようなシチュエーションに身を置く気になれないだけだ。
それは、(認めたくないが)恐怖も加味されている。入ったら最後抜け出せなくなるラビリンスのような底知れない嫌さ加減だろうな、とはジョンの見立てだ。
――そう、ジョンは分かってからかってくるのだ。たちが悪い奴である。
そういうわけで黙々と朝食を食べていたら、机の斜め前に座っていた女子――食堂は12人掛けの大机が並ぶ、いかにも学生寮という場所である――が話しかけてきた。
「最近さ、佳織、元気が無くない?」
「え、そうかな?」
「うん、なんか眠たげっていうか、疲れてるっていうか」
そう言われてみれば、よくあくびをしているように思える。でも、何も聞いてないし。
幸太郎の思考は、後頭部への打撃で中断を余儀なくされた。うなりながらにらめば、ニヤケ顔の親友である。
「 Hey! 色男! カオリちゃんを寝かしてないんだなコノヤロウ!」
きゃああああと今度は黄色い歓声が上がって思わず赤面してしまったが、んなわけない。
「ちょ、メチャクチャ言うなよ! いつも8時にハイさようならだっつーの!」
「朝の?」
「チゲーシ!」
そりゃあまあ、そんなことも妄想が膨らむ今日この頃だけど、シテネェ。まったくもってケンゼンだぜ。
「じゃあ、あれだな」
とついに階長まで乗り出してきた。大学受験本番を迎えた3年生に替わって就任し、大物ぶって周りを眺めてるのが常の男子である。
「幸太郎の腰が定まらないのに心穏やかじゃないんじゃね?」
さすが大物。たった一言で場を静寂で満たしてしまった――って、関係ないっつーの。
しっかりと否定をしたら、また上がる黄色い歓声、野太い冷やかし。これ以上オモチャにされるのは心外だ。幸太郎は朝食の残りを掻き込んでごちそうさまをし――
「きゃあ! ごめーん!」
急いで立ち上がったら、後ろを通過していた女子寮生のお盆に下から直撃。熱々のお茶と味噌汁を頭から浴びる破目になったのだ。
急いで服を脱ぎながら、
(今日もこれかよ……)
気の重い一日が始まった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次の『1.8』は、幸太郎たちはまったく出てこない、でも『Final Resolution!!』のバックグラウンドを構築するためのエピソードです。




