六日目 新・吸血鬼シスターズ!!
私しか分かっていないこの状況で
もう一人の吸血鬼が何かしてきたらどうしようか
不安を持っち、確認する、守敷さんは、いたって普通
普通、だからこそ不安になってしまう
「あ、あなたは…?」
「え? さっきも言いましたけど、大家さんの親戚の…」
「違う、あなたは、吸血鬼なのかって事」
守敷さんは、とても驚いている、それもそうだと思う
大家さんの親戚を、私は出会ってすぐに、吸血鬼呼ばわりしたのだから
「はい、そうです、が…それが、どうかしましたか?」
彼女は、笑みを浮かべた、小悪魔のような不適な笑みを
守敷さんは、まだ状況が理解出来ておらず、いまだに迷っている
「き、吸血鬼、なの、へ? でも、大家さんの………ん!?」
もう、守敷さんは…気にしないでおこう
「何故このアパートに来たの?」
質問をするなり、彼女はうつむいた
「あの~、その…」
さっきまでの、攻めすぎくらいの勢いが、まるで嘘のように
今の彼女は気が弱い、それは、声から分かった
「どうしたの?」
「あ、えっとー……」
良く見ると顔が赤い、恥ずかしい?
一体どこが恥ずかしいのだろうか、分からない
とうとう彼女は、気恥ずかしさに耐えきれずに、顔を手で覆った
「ぐぬぬぬぬ」
私は今、何が起こっているのかが分からない
声をかけようにも、なにをいえばいいのか…さっぱり
「苺花さん」
吸血鬼ちゃんが、私にしか聞こえないように、小さく囁いた
「なに、吸血鬼ちゃん」
私も、皆に気づかれないよう、こっそりと声をかける
と言っても、大家さんの親戚と言い張る、吸血鬼 (仮) の彼女は
顔を手で覆っていて、気づかれそうに無いし
私の後輩である、守敷さんは、なんか、うつ向いて頭を抑えて何かしてる
「彼女は吸血鬼なので、一回、私の言うことに従ってみて下さい」
吸血鬼ちゃんの声からでも、笑っているように見えた
「何をするの?」
「賭けをしてみるだけですよ~…ぷ~くすくす」
吸血鬼ちゃんは、今、ではなく
何か、先、を見ているかのごとく、笑い声を外に出した
ふと、耳に声ではない何か “音” が聞こえてくる
言葉をかけられていないはずなのに、声で言葉をかけられたかのように
何か、指示、を、されている?
私はその通りに、その言葉、いや、その音の通りに体を動かした
まるで、私の体が私の物ではないかのごとく、勝手に、勝手過ぎるくらいに動く
手を伸ばす、吸血鬼 (仮) の彼女の、顔を抑える両手に
その両手の手首を掴んだ
そのまま横にあった壁に抑える
彼女は、ほとんど抵抗が出来ず、せいぜい足を動かした
そんなのは、お構い無しに、私は、彼女に顔を近づけた
[注意] 無論、私の意思でこんな事をしている訳ではありません
彼女からの距離が、だいたい五センチのところで、顔を止めた
彼女は、私の目を見て悟った、これが、私自身の意思では、無いという事と
これは自分にとって、とても危険である、ということだった
「私の物になってよ…」
彼女は抵抗する力が無くなったのか、抵抗を終えた
私の…私では無い何かの、遠くを見たような目はしっかりと吸血鬼 (仮) は
見れてはいなかった…
この私ではない私は、一体、でも考えたら…うん、吸血鬼ちゃんだな~
吸血鬼ちゃん (私) と名付けよう
吸血鬼ちゃん (私) は私の体を上手く動かせないでいる
「や、止めてください」
彼女は顔を横に向けた、最後の力と思われし力を使って
しかし、それは完全に無駄だった、吸血鬼ちゃん (私) は本気で抑えつけているのだから
「うふふ、あなたの、その体が欲しいの…」
吸血鬼ちゃん (私) は、その顔に笑みを浮かべた
声は冷たく、彼女の内を冷やした
彼女が抵抗を止めて吸血鬼ちゃん (私) の目を見た
彼女はその途端に恐怖に体が支配された
吸血鬼ちゃん (私) を人間でも吸血鬼でも無い、化け物のように見ている
「いただきます」
吸血鬼ちゃん (私) は彼女の首筋に顔を近づけた
口を開け、尖った歯をだした
そして、彼女の首筋に噛みつく、少しずつ、刻々と血を吸っている
少量を吸ったところで吸血鬼ちゃん (私) は歯を彼女から離した
良く見ると彼女は眠っていた
その時、私は体に意思が行って
今までが、まるで夢だったかのように
呼吸をする感じや体の暖かさ、それに空気の冷たさや重力の重たさと
次々に色々な情報が一気に入ってくる
体にほんのわずかな違和感を感じつつ、私は、壁に抑えていた彼女の両手を離した
彼女は、ぐったりとしている、起きる気配が、全く無かったので、私は、彼女にお姫様だっこをした
守敷さんを見るとそこに姿が無かった
扉が少し空いているから部屋に入ったんだろう
私はその隙間に手で掴み、扉を開けた
部屋に入って直ぐにソファーに彼女を置いた
「あ~、なんか疲れた」
溜まっていた言葉を出して向かいにあった一人用のソファーに座る
守敷さんを探すと壁にもたれ掛かりながら寝ている
私はそれにつられるかのようにまぶたを閉じた
※
目を開けた、そこには吸血鬼が二人、魔法少女的なコスプレをしている
「あっ、苺花さん、起きましたね」
吸血鬼ちゃんが、私に気づいた
「じゃあ、作戦どうりにね、せーの」
二人が耳で囁きあっていた、吸血鬼 (仮) …彼女のせーのの合図で
二人が意気投合したかのようにポーズを行った
「新・吸血鬼シスターズ!!」
ほとんど同じタイミングで言った、正直に言って凄いけど…
「何? この状況…」
新・吸血鬼シスターズ!!
二人が意気投合して、コスプレまでも…ぐへへ
あっ、ついつい
次話は四人…えーと、三人ですね、とっても変な三人暮らしを書くつもりです~
気分最高!!
では、また、ヨロシクオネガイシマス (^^ゞ




