しんの強さ
タイトルがひらがななのはわざとですよー
「大丈夫だよ、ただ俺部下達に色々説明しなきゃいけない事があるからそれを終わらしてからでもいい?」
「勿論!大丈夫だよ、もうみんな戻ってきてるだろうし、駐屯地へテレポートしようか」
「お願いするよ」
ジルがそう言い終わるとルシファーは転移魔法を発動させた。
ジルとルシファーが兵達の駐屯地へ転移するとそこには魔王5人を初めに軍長達やナギも揃っていた
「おうジル、その顔だと色々吹っ切れたみたいだな」
「なんか目が覚めたよ、ありがとベルゼブブ」
「ジル様、あなたにはほとほと驚かされます。まだ就任して間もないのに、誰からの指図もなくあのような行動に移れるとはやはりあなたは魔王に相応しい人材だと思います」
「そう言われると、照れるけどナギも中々だと思うよ、さぁて雑談は程々にして色々説明しなきゃね」
ジルはそういい息を大きく吸った
「全軍俺の声が聞こえるか!?」
兵たちはジルの方を即座に向き敬礼をした
「俺がなんで自分の功績のために戦う奴や、何となくで兵士をやってる奴が要らんと言ったかわかるやつは居るか?居るなら出て来てくれ、別に間違ってても咎めたりはしない」
兵士達は困った顔を並べている
「まぁそうだろうな、じゃあ、カルア、ラズラ、ヘイジ、デルガード、アント、マーリンお前達は分かるか?」
するとカルアが困惑しながらも答えた
「そのような者の中には、内通者が多いということですか?」
「違うそんなしょうもない理由じゃないもっと根本的な物だよ」
次にデルガードが口を開いた
「ジル様、何となくで戦ってるやつが軍にいらないってのは多少なりとも理解できます。しかし功績を求めて戦う者の何が行けないのでしょうか、向上心があって良いことでは無いですか?」
「確かに一理ある、だがそれでは芯の強さが足りないんだよ。功績ってのは結果付いてくるもんなんだ、他4人の軍長は分かるか?」
4人とも首を横に振っている
「まぁ分からないだろうね、多分この場にいる人間で分かってるのは魔王とナギだけだと思う」
「ジル、あまり責めないでやりなさい。彼らは彼らなりに頑張っているのよ」
「分かっているよサキュバス。ただ今までどうりではダメだと思うんだ。なんて行ったって人の強さは戦闘能力よりも、心の強さが影響すると思う。この心の支えがとても強いものなら、人は何倍もの力を出せると思う」
「ジル殿の言う通りじゃろうな、恐らくわしが考えていることと同じであろうな」
「マモンと同じ考えだと思う。じゃあ説明するよ。ラズラ軍はなんの為にあると思う?」
「他の3国や女神族、または下界からの侵略者への防衛力してですか?」
「その通り、じゃあヘイジ侵略者から何を守るんだ?」
「パーチェの国土を、資源をそして一番はこの国の民と心得ております」
「正解、じゃあマーリンなんで俺がそういう奴らは要らないって言った意味わかる?」
「えっと、つまり功績の為に戦ってるものは自分のために戦っていて、本来の目的を見失っていて、惰性で戦っているものは、芯の強さが足りないということですか?」
「ほぼ正解だな、簡単に言うとな人は守りたいものがあるだけ強くなるんだよ、例えば友人、家族、恋人。その者らの事を思い浮かべれば、侵略なんてさせてたまるものか!ってね。まぁあくまで常識人の話だけど。自分の功績の為に戦うのも確かに支えにはなると思うけど、それに比べれば鼻くそみたいな心の支えだ。惰性で戦っているものはもっとダメで、恐らくそういう人間の士気が一番低いと思う。さっきも言ったけど功績ってのは結果ついてくるものなんだよ。実際お前ら6人は功績の為に戦ってその地位まで上り詰めたのか?」
6人とも首を振っている
「そういう事だ、軍に入る理由は色々あると思う。国のために戦いたい、金が欲しいとか理由を上げたらキリがないと思う。だけどやっぱりずっと生き残って強くなる者はみんな、心に強い支えがあるんだよ。これはベルゼブブからの受け売りなんだけど、最初に死んでくのは、自信過剰な奴と大切な物が無い人なんだって。俺は部下には死んで欲しくない。確かに国を守るために強くもなってほしいけど、それ以上に俺はお前らが死なないために強くなってほしい。だから口うるさいかもしれないけど、もし惰性や自分の功績の為に戦っていた者は、意識を改めてくれないか?みんなにも大切な人の1人や2人いると思う。俺にとって大切な存在はこの国の民、部下達、他の魔王、そして恋人のルシファー、勿論他の魔王も同じ気持ちだし、ナギも同じ気持ちだと思う。これから先の戦いは恐らく今までにないほど血みどろの戦いになると思う。死人も沢山出ると思う。だけど俺はその人数を最大限に減らしたい。その為に俺も強くなるし、みんなの鍛錬も付ける。だからみんなも協力してくれないか?」
ジルが言い終わる頃には兵士達は涙を瞳に貯めていた。自分達はなんと愚かだったのだろうという気持ちが半分、そして何よりもジルの自分達への思いに心を打たれていた
するとカルアが跪き声高らかに宣言した
「我々は今後より一層魔王、ジル様並びに大魔王ルシファー様、への忠誠を誓い、心を入れ替えることをお約束します。そしてこれは私事ですがジル様への数々の無礼をお許しください。」
それに続き全軍が改めて敬礼した
「別に怒ってないっての、大丈夫だよ。これからは俺がみんなをメキメキ鍛えてくからね、下手したらルシファー以上に厳しいよ、なんたって俺の師匠とも呼べる狼野郎が無茶だったからねぇ」
「狼やろうとはなんだこら」
「そうね、あなたの修行の付け方は確かに可笑しかったわ」
サキュバスは声を上げて笑っている
「まぁそんな事は良いとして、これで一件落着だねナギ」
「そうですね、やはりジル様は素晴らしいお方です。先代の大魔王様サタン様が私に仰ったことと同じことを言っているんですもの。軍長達は不器用なだけで、根はとても真面目です。これからもっと強くなるでしょうね」
「あぁ、とても楽しみだよ。」
「これでお前達もジル様の考えがわかったことだし、我々もジル様の期待に応えないとな」
「当たり前だナギ。私はいつかジル様と渡り合える実力を持って腰抜かすほど驚かしてやる」
「それだけの意地があればもう大丈夫だろうしね、元々軍長たちの芯の心配はしてなかったしな。じゃあ俺とルシファーはこれから行くところがあるからみんなゆっくり休んでね。じゃあルシファー行こうか」
「ふふ、ジルったら不器用だね、もっと分かりやすくやればいいのに」
「ぐ、俺だって初めてなりに頑張ったんだよ」
「ふふ、ジルは頑張り屋だもんねーじゃあ行こうか
転移魔法 」
「ここがルシファーの来たかった場所か、ってここは!」
いやぁ説明するのだいぶ遅くなりましたすいませんw
最近投稿頻度遅くて申し訳ないです
タイトルがひらがなの意味は芯の強さと真の強さ掛けた感じですねww
ダジャレかよってねw
さぁてルシファーとジルはどこへ行ったんでしょうねぇ




