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第3話:処刑命令――森と川の逃亡劇

木々の向こうから、重い足音が聞こえた。

「動くな!」

男は振り向くと、武装した者たちが馬に乗って木々の間から現れたのを見た。

一人ではない。数人いる。彼らの制服は、ただの護衛ではなく特殊部隊であることを示していた。

その中の一人が一歩前に出て、剣を抜いた。

「生きたいなら…」

声は冷たく、平坦だった。



「協力しろ。」

男は鋭く見返す。

「協力って何だ?」

武装した男は指を一本立て、簡単なルールを説明するように言った。

「お前たちを捕らえる。



そして追放する。」

アリシアは息を止め、顔色が青ざめた。

「……」

男はアリシアを見てから、再び護衛を見た。

「追放?」男は怒りを抑えながら尋ねた。

護衛は唇を歪め、当然のことのように言った。

「この世界で追放とは…処刑を意味する。

お前たちには居場所がない。

裏切り者と見なされている。」

男は鼻を鳴らした。


「つまり、選択肢は降伏か死かってことか?」

護衛は静かに頷いた。

「その通りだ。」

アリシアは息を吸い、涙をこらえようとした。

「いいえ…」彼女は小さく言った。

「私たちは降伏しない。」

護衛は二人を一瞬見つめ、剣を掲げた。

「では…」

「攻撃しろ!」

突然、護衛が飛び出してきた。


男はとっさに手を上げて防ごうとする—武器はない。

「どうすればいいんだ?!」

アリシアは素早く男を見て、囁いた。

「戦う必要はない…

逃げるだけ。」

男は目を見開いた。

「逃げる? 俺は“魔法”って何かも分からないのに!」

アリシアは手を上げ、わずかな光を放った。

「強い魔法じゃない…

でも驚かせるには十分。」

最初の護衛がもうすぐ届く。


男は目を閉じ、短く息を吐いてから再び開いた。

「わかった…なら逃げる。」

二人が走り出すと、背後で剣が空を切る音が聞こえた。

アリシアと男は逃げた。

護衛の隊長が後ろから叫ぶ。

「どこへ行った?」

「追え!」

「今回は捕らえて処刑しろ!」

数人の兵が、朝の霧が残る森の中へと追いかけていった。

「はぁ…はぁ…」男は心の中で言った。

「小さな問題から逃れたと思ったら、また大きな問題かよ…」

「こっちだ!」アリシアが指さしながら言った。



「はぁ…彼らは確実に追ってくる。馬まで使って、はぁ…死ぬな…」

男はそう思った直後、息を整える前に足を滑らせた。

「はっ…」アリシアも彼の前で足を滑らせた。

二人は川に落ちた。

追ってきた護衛たちは、馬を引き戻し、落ちないように止めるしかなかった。

「くそ…逃げられたか」誰かが言った。

隊長が命じる。

「矢を放て!」

護衛たちは川へ矢を撃ち込んだ。

川の中で、男は沈んだ。



水の中で「ぶるっ、ぶるっ」と息の音が聞こえる。

男は心の中で思った。

《ああ…死ぬんだな。》

しかしその時、何かが鼻を塞ぐ。

アリシアが男の鼻をつかみ、彼を水中から引き上げた。

「はぁ…」男は心の中で息を吐いた。

《これって…水の中で息してる?》

アリシアは何か言いたげに見えた。

彼女はまるで「泳げる?」と言っているように見え、別の方向を指した。

つまり、そちらへ泳げという意味だ。

幸い、男は泳げた。



彼はアリシアの指示に従い、無事に安全な場所へ向かって泳ぎ、やがて水面に顔を出した。

「はぁ…」

二人は水面から顔を出し、岸へと泳いだ。


岸に着いた二人が立ち上がろうとしたその時、茂みの中から数人の住民が現れた。

彼らは素朴な服装をしていたが、目つきは鋭く、恐れを見せなかった。

「おい、そこの二人!」

中年の女性が叫んだ。



「ここはどこから来た? あなたたちはこの村の者じゃないね?」

アリシアは住民たちを見て、安堵と緊張が入り混じった表情を浮かべた。

その中の一人が一歩前に出て、男を見つめた後、アリシアへ向き直った。

「アリシア…本当にここにいたのか。」

アリシアは小さく頷いた。

「ここが、私が言っていた場所…

私たち分家の拠点だ。」

男はまだ濡れたまま、困惑したまま尋ねた。



「つまり…あなたたちはオブライエン家の人間なのか?」

住民の一人が頷いた。

その時、朝の森は静けさを取り戻し、二人の未来を見守るように沈黙した。

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