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8話 敵じゃねぇよ、寧ろ味方だ

2023/10/08

初投稿、初連載開始しました

拙い話で読みにくいかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします


※10話までは1話ずつ朝6時に掲載の予定です※

※その後は《日曜日》ベースで週2〜3話ペースにしていきます※

「よ!やっとこっち向いてくれたな?」



と、急に言われてもなぁ?


正直、誰なんだこの人?と言う気持ちしか出てこない


あとなにより、いつの間にそこに居たんだろう?


とりあえず出ていたタグは全てキャンセルして閉じた



「そんなに警戒するなって?少なくともお前さんの敵じゃねぇよ、寧ろ味方だ」


「敵、じゃない…?」



『敵』と言う言葉になんとなしに反応してしまったのはやはり前世の記憶がある故だろうか?


前世では全く『敵』と言う概念がないのかと言うと違うが、少なくとも初対面で普通に使う言葉では無かったと思う


ここは『異世界』と考えればそういう考えもあると理解は出来るのだが、違和感は確実にあった


前世でこういう言葉を使う人間は、確実に人を騙そうとしてくるタイプだからだ



「そうツンケンすんなよ?俺ぁただ、森がざわつく程の『Geomancy』を使ったヤツを見に来ただけだぜ?」


「え…?」


「ん?」


「あ、あなたも、『Geomancer』なの…なんですか?」


「ハァ!?」



あぁ…これ確実にヤバいな、俺を見る目がさっきまでと明らかに違う


迂闊に踏み踏み込むつもりは当然なかったが、間違いなく地雷を足で踏み抜いた感じなのだろう


『ちけい〈Geomancy〉』だと分かるなんて同門同職かと思ってなんとなしに聞いてみただけだったが、これは明らかにやらかした反応だ



そしてこれはその証拠に、と言えるだろうか?


一時を置いてゆっくりゆっくりと、彼は無言のまま俺の方に歩み寄ってきた



どうする?


彼は某リメイクされたフリーシナリオRPGに出てくるリザードマンと同じような風貌の上、かの『獣王』のように朱に染まった身体だ


絶 対 に 強 い に 決 ま っ て い る !



戦って勝てる相手じゃないし、逃げ切ることも不可能だろう


せめてスクワラビットさんだけでも逃さなければと思ったところで、彼は俺の目の前で止まった


そしておもむろにヤンキー座りをすると、顔を地面に向けて、それはもう盛大にため息をついた



「はあぁぁぁ〜……」



どう受け取れば良いのだろうか、この行動は?


少なくともさっきまでと違い、身体中から『うんざり』のオーラが溢れ出ている


てか怒らせたんじゃなく、俺うんざりさせたの?なんで?


そんな事を考えていると、本当に重そうに彼の口が再起動した



「あ〜………」


「………ゴクリ」


「そのなんだ?お前さん、転移者ってヤツだよな?」


「………ッ!」



やはり迂闊な発言だったようだ、完全にバレていた



「まぁそういう反応だよな?いや返事はもういい、確認したから」


「確、認…?」


「お前さんも持ってるだろう、そういうスキル?」


「あ……」



終わった、完全に終わった


でもさ、ここは敢えて言っておきたい事があるんですよ


めっちゃ強そうなのに鑑定系スキルまで持ってるなんて、このリザードマンさんズルくね?



「そんな顔するなっての?最初に言っただろ、俺は味方だって」


「え…?」


「いやまぁ、そん時は『Geomancer』にとってって意味だったけどよ?とりあえずだ!」


「あ、はい!」


「一旦この世界について教えるヤツが居る場所に連れて行く、そこで『Geomancer』についても教えてやるよ」


「へ…?」



正直、意外だった


俺自身もハードモードと言うと違うと思うが、なにせ『インデックスさん』に書かれている内容は不親切だ


『インデックスさん』自体が悪いなんて一切思ってないが、あの文面考えたヤツには一言文句が言いたいとは思ってる


っていうか、まさに今『そんなモノがあるなら最初から教えて欲しかったものだ』と思ってるくらいだ



「そんなの、あるんですか?」


「いや、あるっツーか、対処療法っツーか、ボランティアっツーか…」


「あ、あぁ…あの、ですね?」


「ん?」


「も、もしかしてなんですけど、あなたも振り回されてる方ですか?」


「………」



無茶苦茶苦い顔をし始めたリザードマンさん


やはり現地住民も現地住民で大変なんだなぁ…



「その、スミマセン…」


「お前さんに謝られてもなぁ…?あ〜…よし、とりあえずまずは移動しようぜ?込み入った話はそれからだ」


「あ、はい」


「っとそうだ、デカブツ!お前さんも一緒に来るかぁ?」


「デカブツ…?」



疑問に思ったところで、その巨体は森の中からその身体をズルズル言わせてゆっくりと現れた


そう、どうしてなのかその巨体の頭部にスクワラビットさんを乗せて…



「はぁ?!ちょ!?なにしてんのスクワラビットさん!?」


「なんだ、おチビが離れてったの気がついてなかったのか?」


「きぅ?」



離れたって、ホントいつの間にって話なんだけど?


しかもだよ、選りに選ってなんてもんに乗ってるのよスクワラビットさん?


それはあなたにとって捕食者でしょうよ?


こちらはそんな風に気を揉めてるにも関わらず、目の前ではこんな光景が繰り広げられていた



「きぅ♪きぅ♪」


「くふ…くふ…」



随分と仲が良さそうである


対比が滅茶滅茶おかしいけどね?


ファンタジーと言えばファンタジーではあるんだけどさ、小動物と大蛇の戯れなんて



「あの、あれ大丈夫なんですか?」


「あ?あぁ、あのデカブツもおチビのご同輩だ、心配ねぇよ」


「ご同、輩…?」


「多少は調べたんだろ?デカブツも『霊核』持ちだ」


「な、なるほど…」



まだ理解も納得もしていないが、やはり『霊核』は謎を解く鍵らしい

最後までお読みいただきありがとうございました


明日の朝6時投稿予定の次話もお読みいただけると幸いです

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