21話 この人『優良物件』だよ!
2023/10/08
初投稿、初連載開始しました
拙い話で読みにくいかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします
※当分の間《日曜日・火曜日・金曜日》の朝6時に掲載していく予定です※
アグニさんは頭をポリポリ掻きながら、やっとの事で重い口を開いた
「あー…その小娘も特殊なんだよ、だからそんな目でこっち見んな」
「あー!小娘はやめてって言ったでしょ?あと特殊ってなによ?」
「あーはいはい、でもそいつらが『普通の魔物』じゃないのは分かるだろ?」
「んん?それ『精魔』って事?それとも随分『ヒューム慣れ』してる方?」
「まぁ両方だな?」
両方、そして『ヒューム慣れ』か
『ヒューム慣れ』って方が、俺が『Geomancer』と『相性』が良いから懐いたって話になるのか?
こうなって来ると本当に自信は無いけど…
しかし、このミナルディさん?はトコット達が『精魔』だって分かるんだな?
そう言えばさっき、ヴェルファイアが『雄』だっていうのも分かってたな?
「両方?それでもあたしが特殊って意味分かんないんだけど?」
「ミナルディ、あなた自分が『Rider』だって忘れたの?」
「え?あ、そういう事?」
「おチビ達はソイツの判断基準が元で、目の前にいるヤツが敵かそうじゃないか区別してるだけだからな?」
「そっか、『精魔』だから『Tamer』の『Tame』じゃ無理だもんね?この子達、『調教』されてる訳じゃなかったんだ」
んん?なんか一気に情報が追加されたな?
『Rider』と言われると『バイクそのもの』か、それに乗る『ヒーロー』を思い浮かべてしまうのは『元の世界』に引っ張られ過ぎの証拠か?
しかし『Rider』で獣に懐かれるというのは…あ、『竜騎士』か?
つまり『Dragon Rider』とかの『Rider』って事かもしれない
「とりあえず『Rider』というのは『Dragon』とかに乗る…?」
「そうそう、その『Rider』だけど、やっぱりそういう話になるよね?」
「そういう話?」
「ほら、『Rider』と言えば『Dragon』って言われるし?やっぱりマイナーな『CAREER』なんだなーって?」
あぁ、そういう話か
まぁ俺もそんな『Geomancer』を選んだ人間だし、その気持ちは多少なり分かるよ
でもさ、俺の場合違うんだよね?
「いや、俺は今日この世界に辿り着いたばかりの流れ人だから、なにも知らないだけなんだ」
「え…?流れ人…?」
「そう」
「今日辿り着いた…?」
「あぁ」
「ちょ、ちょっとお姉ちゃん!!!」
「え…!?は、はい!?」
んん?なんでここで大天使様に話が向かうんだね?
全く意味不明なんだが、一体…?
そう思った矢先に発せられたのはこんな言葉だった
「この人『優良物件』だよ!しかも今なら『超お買得』!ほっとくと『高額物件』になっちゃうかも!」
なんのこっちゃ?と思ったのは俺だけじゃなかったらしい
ここに居た全員がポカーンとして口を開いていたからだ
いや多分みんな彼女の言いたい事はなんとなく分かってるのだ
時間も浅い、レベルも低い、なのに2匹の仲間という結果がある
その事を彼女なりに褒めてくれているのだろうけど、ねぇ?
「あー…その、褒めてくれるのはありがたいんだけど…」
「いや褒めてるっていうか、事実でしょ?」
「ん〜…事実、だとしてもね?俺の世界でも、他の誰にもほぼ選ばれない『不遇職』だから『Geomancer』選んだだけなんだよね?」
「へ…?なにそれ?」
なにそれ?と言われても、それこそが事実なんだよねぇ?
しかもどうして『相性』が良いのか分からない以上、こういう事は先に言っておくべきだと思うし
「むぅ…?流れ人は『CAREER』を選べるとは聞いてはおるが…」
「あぁ、しかしなんだその『不遇職』ってのは?流れ人の世界にゃ『Geomancer』は無い筈だろ?」
「はい、聞き及んでる話とは変わってきますね?流れ人の世界にも『Geomancer』は存在するように聞こえます」
なるほど、今までの話でも感じていたけどある程度流れ人の情報はしっかりしてるんだな
勿論、それはここにいる人たちの殆どが『御貴族様』だからって部分は大きいんだろうけどね?
さて問題はここからだ、全く違う文化をどう伝えたら理解してもらえるかなぁ?
「そうですね、少なからず『Geomancy』の『概念』はありまして、その『概念』は『学問的』なものです」
「む?『学問的』とはまた奇怪な?一体どういった、いやどんな風に使われるのじゃ?」
「主には家を建てる場合に立地の吉兆を…そうですね、『占う』というよりは『解き明かす』感じでしょうか?」
「『解き明かす』ですか?確かにそれであれば、『魔法』や『術』にはなりませんね?」
「えぇ、一部ですがそれを生業にする人もいます。しかしですね、こちらの『Geomancer』に近いのは『遊戯の駒』の方なんですよ」
「遊戯の駒ぁ?なんでぇそりゃ?」
『遊戯の駒』では通じなかったかぁ…
いや、もし今まで訪れた流れ人が『あれ』をこの世界に伝えているのならばワンチャンあるはず!
「えっと、流れ人はこの世界に『チェス』や『将棋』というものを伝えませんでしたかね?」
「おお、それならば屋敷の方にならあるぞ?あれらは面白いしな、流れ人が伝えたモノの中では一番有名にもなっておる」
「その『チェス』や『将棋』のルールがもっと複雑にしたモノがあるんですよ」
「複雑とな?しかし複雑とは言うが、どう複雑になるんじゃ?」
「『チェス』では6種類『将棋』では8種類の駒がありますが、それを30種類とか、多いともっと増えるんですけど、各々その中から選んで盤上で使うと言った感じですかね?」
「それはまた複雑というか、ある意味狂気じゃな?」
狂気か、確かに『遊戯』であるのにそこまで『複雑』になると『狂気』に感じることはなくもないよな
最後までお読みいただきありがとうございました
日曜日の朝6時投稿予定の次話もお読みいただけると幸いです




