12話 なんとも世知辛い話である
2023/10/08
初投稿、初連載開始しました
拙い話で読みにくいかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします
※当分の間《日曜日・火曜日・金曜日》の朝6時に掲載していく予定です※
「きぅき〜?」
「くふ…」
さて、ここで問題です!
この子達はなんと言ってるでしょうか?
いや言ってるっていうより、思ってるになるんだろうけどね?
それはそれとして、それでは答えを発表します!
『匂いが違うね〜?』
『そうだね…』
って感じでした
うん、この子達は人の住むところに来るのは初めてなんだろうね?
そんな訳で村の中を歩いている訳ですが、第一印象は『思った以上に広い』でした
とは言え人が多い訳でもなく、家も密集してる訳でもなくって感じだけどね?
どの家々にもほぼほぼ畑が添え付けなのですよ、畑の広さは大小様々ですけども
そしてですね、大きな畑のお家は家の方が奥まっていました
逆にお家が前にある場合は奥に小さな畑があってお家自体は店舗も兼ね備えてる感じ、数件だけどね?
勿論森の中の村だけあって、果樹園を営むお家も沢山ありましたよ
この木々から採れる果物が、多分この村一番の資源?財源?なんだろうな
さて、そんなお家が左右まばらに建っていて、各家々…と言うか、土地?敷地?は簡単な柵で仕切られてます
時には空き地も現れたりするのですが、これがうまい具合に門からの道をぐにゃらせていましてね?
要は今歩いている門からのメインストリートも、真っ直ぐには進まない訳なのです
しかも道の両脇には、それなりの広さと深さの水路という側溝付き
これは間違いなく『なにか』に襲撃された時の対策なのでしょう
『なにか』と言って『魔物』と断定しないのはまぁ、異世界モノによく登場する『テンプレ団』の防止対策です
『フラグ』が立つと本当に出会いそうですし、ここは敢えて公言しない事にしておきます
そんな訳で、そろそろ中央に差し掛かるかな?と言った所で今までのお家とは明らかに違う外見のお家が見えてきました
そのお家の第一印象としては、『The・2階建ての森の洋館』って感じだろうか?
大きさとしては、横幅は上下2~3LDKを8部屋有するコーポ一棟分と言ったところかな?
幅は前から見ただけじゃ推測に過ぎないけど、コーポ二棟分位はあるんじゃないかな?
この手のお屋敷は玄関開けたらホールがある筈だし、それなりに奥行きもあるんじゃないかな、と
それからもう少し近づくと、『森の洋館』の敷地内に他の建物があるのも確認できた
一つは『森の洋館』の右脇に縦に建てられた一棟
横幅は細身ながらも長さは『森の洋館』よりも長そうだが、『森の洋館』よりも簡素な作りだ
なんだろう、使用人の住まいか?
又はここまで来るまでに宿屋的な建物は見なかったから、来客ではない来訪者用の宿泊施設かな?
集会場にしては大きいけど、なにかあった時の避難所も兼ねるならこの大きさでもおかしくないしな?
というか村なんだし、そういった事に全て対処可能な多目的施設かもしれないな?
「そういえば…」
「ん?」
「この村って、さっきの王都からどのくらい離れた場所なんです?」
「あぁ、ここは文字通り森を切り開いて作られた場所なんでな?そう遠くはないぞ?歩いて片道3日ってとこか?」
「馬車とか…いやあるかも分かりませんけど、それだとどのくらい掛かります?」
「ハハ、馬車はあるぞ?それだとそうだな…早朝に出発して休憩は短くすれば、門が閉まるまでにギリギリ着けるかどうかってとこか?」
「なるほど…」
それなりに距離はあるって話だろうな、『転移術』では『ひと時』だったけれども
だとすると、宿泊施設ってのは割といい線いってるかもしれない
さて、今度は逆の左側にあった建物を紹介しよう
こちら側には点々と所謂2階建ての住居らしき建物が数軒立ち並んでいた
一軒あたりの大きさは、1階2階共に3〜4部屋ありそうな大きさだ
うん、こっちこそ使用人夫婦の社宅かもしれないな?
もしくは警備する人達の仮眠所兼待機場所とかもあるかな?
なんにしても、そんな用途で使う住居だろうなという感じが容易に想像できた
最後に真ん中に広がる庭ではあるが、まぁ広い
広くはあるが石畳だの噴水だのって装飾品はなく、かといって芝生に覆われてる訳でもなく、踏み固められた土の庭だ
運動するには良さそうだけど、警備を考えるとどうなんだろうか?と思ったが、目の前に来た所で納得した
堀と言っていいんだろうか?
『森の洋館』周りにも水路が掘られていた訳だが、幅的には先程までの水路とそう代わり映えはしなかったが、その深さが全く違った
その深さは3m程度はあったし、水路の水も1m近くは下に見える
そして入口には短いながらも橋桁が掛けられていたので、夜にはこれを外すって事だろう
簡易的な仕掛けながら、効果は可也大きいだろうな?
でもこれが考えつくなら村の周りに作ればいいのにと思ったが、よくよく考えればこの世界に重機など存在しない
このお屋敷でも相当な広さを有するのに村全体となったらと考えると、労働力が足りなすぎるのは明らかだよね?
『魔法』的なモノでなんとかなりそうな気もするけど、1人じゃ無理だろうし、それはそれで人件費は掛かるだろうし?
つまり、『そういう事なんだろうな』ってのが答えなんだろう
なにせ堀は掘られていたけど、敷居を区切るのは他の家と変わらず『柵』だったしね?
それでも柵が建てられてる土台部分は地面に対して土が一盛してあるから、村民の敷地よりは手が掛かってるって話なんだろうし
結局、世界が変わってもなにかをするにはお金が掛かるのは一緒って事なんだろうね?
うん、なんとも世知辛い話である
最後までお読みいただきありがとうございました
日曜日の朝6時投稿予定の次話もお読みいただけると幸いです




