83話 バイキング
「海賊船って何?」
「おいリリア」
「海賊船を知らないのか?」
頷くリリア、アンス
「まぁ…少しの知識程度なら……て」
「ヒヨル知ってるの?」
「はい昔乗ってましたから」
・・・
「えぇ!!」
驚く一同
「勘違いしないでほしいですけど、別に私が海賊だった訳じゃないですからね!」
・・・
「まぁどっちにしろ驚く」
「どんな船に乗ってたんだよお前は」
「俺が知ってる海賊かもしれん」
うーん
顎に指を立てるヒヨル
「そうですね……あまり憶えていないのが正直な所です」
「私は……そうですね……やっぱり憶えてないです」
「まぁ憶えてねぇなら仕方ないか」
「すみません」
暗くなるヒヨル
「…で私たちが乗る船ってどんなの?」
「名前はピージアスライカ号、船長はジェルダン・サーカスって奴」
「知ってるか?」
エリックの問いに無反応
「まぁ悪いやつではないから安心しろ」
リリア
「まぁあって見ないことにはわからないわね」
「ていうか乗る手筈は大丈夫なの?」
「もう連絡はついてる、今日からの1週間アレスティア南方にある港「ジェス港」に船をつけてるらしい」
「その間なら乗せてもらえるって事になってる」
「では今日から1週間の期限付きで乗せて頂けるんですねその海賊船には」
頷くエリック
「なかなか厳しくないですか?それ」
ピキ
ヒヨルの一言に一瞬凍りつく
「今日はここで泊まるじゃないですか、明日森からアレスティアまで半日から1日」
「ギルドに行ってリリアのお師匠さんに報告等々で1日使うとして……」
「そのジェス港まで3日で行くことになりますしそこでも私達の諸々の準備をしなければと考えると……」
「大丈夫ですか?」
・・・
「あんたまさかおおざっぱな計算で「1週間もあれば余裕余裕♪」って決めて……ないわよね?」
ダラダラ
「おいエリック、心拍数が上昇しているのはなぜだ?」
はぐ!
「お…イルマ……お前心拍数が見ええるるみたいな喋り方すんなよ…お前にそんな能力はないはず」
「いやこれは能力ではない、肩に乗っていて気づいた事だ」
「なおさらダメ!!」
はぁ
大きなため息を吐くリリア
「甘い……ほんっっとに爪が甘い」
ぐぐ
泣きそうになるエリック
ばん!
「仕方がないだろ!俺だって疲れたんだよ!」
机に顔を乗せるリリア
「逆ギレ………情けない」
くぅぅぅ!
「うっせぇわ!………もういいもう寝る!」
立ち上がり部屋を徘徊する
・・・
「あれ……この部屋ベッドは?」
イルマが宙にうく
「あぁ……それならさっき従業員が布団というものを床に敷いてねろと言っていたではないか」
「そうか……忘れてた」
バサ
押し入れから布団を敷くリリア
「ここでお眠りなさい」
ピカーーーン
「うぅ……眩しい!」
燦然輝くリリアを前に目を細めるエリック
笑うリリア
「疲れているのなら寝るのが1番だよ」
「おやすみ」
ゴソゴソ
「あぁ……これが布団かぁ…寝れそうだ」
ガガガ
扉が開く
「じゃ……」
「私達はこれから夜ごはん食べに一階のバイキング行ってくるから」
「おやすみエリック」
不敵な笑みを浮かべる少女は姿を消す
ガタン
扉は閉まる
通路を歩く4人
「少し意地悪じゃないか?リリア」
ふふふ〜ん
意気揚々と歩くリリア
「いいのよこれで…少しおちょくるくらいがちょうどいいの」
ダダダ
後ろから走ってくる変な人
「おぉ!……エリックか」
驚くアンス
「さっき言ってた事について訂正をしてくれ」
ふん
そっぽを向くリリア
「さっきお前が言った大雑把な計算というが、俺は馬車の速度やジェス港での時間を計算い入れていて1週間でいいと……(以下割愛)」
「つまりさっきはなんか俺がミスった雰囲気だったが計算に支障はなかった」
「じゃあなんで黙ったの?」
・・・
「一瞬だが俺もあれ?ってなった……だがその後考え直して大丈夫だと確信した」
「それに俺は確かに終戦後で意識が朦朧としていたがしっかり考えていたので爪が甘いという俺に対する甘い考えを訂正してくれ」
・・・・
黙るリリア
「なんとか言えよリリア」
「いや……すごい訂正させようとするなぁと思って」
「そりゃそうだろ」
「あの終り方では俺が何も考えずに次の作戦を立てたと思われる」
「それにお前がドヤ顔で去って行った事が気に食わない」
ふぐっ
「はっははは!」
笑うリリア
「何笑ってんだお前」
「本当にあんたって子供よね」
は?
「別にムキにならなくても誰も無謀な作戦なんて思わないっての」
「だから安心しておねんねしててもいいんだよ?」
イラ
「その言動が俺の安眠を妨げていると知らないのか?」
「じゃあは私はこの言動で安眠を獲得してるって知ってる?」
知ってたまるかぁ!
怒るエリックと笑うリリア
その光景を見る後方3人
「エリックさんは気づいていないんですかね?」
「まぁ、会ってまだ日が浅い俺でも気づいてるから実は気づいてるんじゃないか?」
「いや、エリックは情報による推察は得意だが心情による考察は不得意だと僕は思う」
「でもあのリリアの表情見れば誰でもわかると思うんですけどね……」
「リリアが誰よりもエリックさんを信頼してるなんて」
その後バイキング会場にてリリアとエリックは大喧嘩をする




