表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
3章 勇者の宛名
81/116

80話 ヴィヴォーラ

辺りの光が消え視界が良好になる

「それでは明日にまたお会いしましょう」

そう言い残すと男は部屋の外へ出ていく


・・・

ドン!

「いだ!」

アンスを殴るヒヨル

「ちょ……何すんだよヒヨル!」


「遅いんだよバカ!」

涙目のヒヨル

「そんな泣くなって…てか西の森なんて曖昧すぎんだよ」

「探すのに手間取ったんだよ」

ドン

「いで!」

アンスのケツを蹴るエリック

「うるせぇ、魔力感知で一発だろうが」


「………」

「しょうがねぇだろ…どんな顔で行こうかまよ……」

どん

「お前も!」

アンスを殴るリリア

「どんな顔でもいいでしょ、仲間なんだし」

ふっ

笑うアンス

「そうだな…これからよろしくたの……」

ぽん

「……お前はなんだ」

アンスの顔にパンチをするイルマ

「流れは大切だと僕は理解している」

手をどかすアンス

「てかお前さんはどなたかな?」


エリックを見るイルマ

「僕の説明は任せろと言ったのはお前だったよな?」

「ヒヨルもアンスも知らないとは……数日あったんだよな?」



・・・・

「普通に忘れちゃった!」

てへ!

ビリィ

イルマの体に雷が走る

ゴゴゴ

イルマはみるみる大きくなる

それを見る3人

「な……どうなってんだこれは」

驚くアンス


バチィ


「まぁ……落ち着いてイルマさん……悪かった…俺がわる……」

「少し感電しとけ」

バリバリ!

「あばばばばばあああああ!」

エリックの額に雷を流す


プシュー

黒焦げのくせっ毛

「というわけで僕はこういった変身して戦う」

「魔術は雷を身に宿したり……まぁまだ未開の所もあるが」

「強いことは保証するからこれから頼って欲しい」

「よろしく頼む」


………

静まる


「何か言って欲しいのだが」

「綺麗……」

「……はい?」


「すっっごい綺麗ですよイルマちゃん!」

イルマに駆け寄るヒヨル

がし

手を握る

「こちらこそよろしくお願いします!」

ぐっ!

「いい魔術ねイルマ」

満足な表情のリリア


シュゥ

姿が戻るイルマ


アンス

「てかイルマは男の子なのか?女の子なのか?」

「見た目はどちらとも取れるようだが」

バッ!

ヒヨルはアンスに接近する

「何言ってるんですかアンス!」

「お……なんだ急に」

「イルマちゃんはいわば可愛いの塊」

「性別など問題ではないのです!」

「可愛いというカテゴリーを体現している時点で生き物として性別を不問とするかわいさなのですよ!」


「お……おうそれは良かったな」


「まぁヒヨル……落ち着こうね」


「理解不能」

ヒヨルへの対応は三者三様

「イルマには性別はない」

立ち上がる黒焦げのくせ

「こいつは魔道具により生きているいわば」

魔導生物だ


「「「魔導生物?」」」

3人はハモリ合う


「そう…こいつの研究者は生物としてそれぞれの臓器や血管、体型性にまで細胞による生命を探求していた」

「それが魔力出力に耐えきれずに側だけの生物になってたんだ」

「最初見た時は死んでるかと思ったが意思疎通ができるとわかって核は死んでいない……」

「じゃああとは核と側を繋ぐ管を通せば意識と体が同調して魔力神経が通る状況を作れるってわけ」



ポカン

3人は表情を変えない


アンス

「つまり……元の研究であった自立型の魔生物に魔道具を加えたってわけか?」


パチン

指を鳴らすエリック

「まぁ平たくいうとそんな感じだ」

エリックの表情は高揚する


「すごいですねアンス」

「いや……自分で言ってても意味がわからん」


ぽんぽん

イルマの頭を撫でるエリック

「まぁこいつの魔力情報を処理するためには人間みたいにゼロから脳みそ作っていたけど」

「それじゃあ幼少期に起こる「認識確証」を経ずに魔術を脳みそに刻んじまって細胞に誤作動が起きちまうんだよ」

「それを起こさないために主要臓器を魔道具で肩代わりさせれば生命として意識を保ったまま魔道具による生命維持機能と魔術を扱えるわけ…ただ完全な生命魔術より出力は落ちることがあるが……まぁ今のイルマを見ればさしたる問題じゃねぇよな」


・・・

「「「へぇー」」」

3人の空返事


外へ歩き出すエリック

「もうお前らに魔導工学の話はしない!」

バタン!

扉を閉める時彼の目には涙があった


取り残される3人

「私達が悪いの?」

2人を見るリリア


「まぁ聞いたのはこちらですし」


「そうだな………まぁ何はともあれ仲間が増えることはいいことだよな」


「そうだね」「そうですね」

3人は思考を停止させた


アトロス領内「ヴィヴォーラ」

この街は温泉街として有名であり「世界の温泉5選」に選ばれる程である

街には温泉から出る湯気が立ち上り宿泊施設には源泉掛け流しの温泉が全てに完備されている

ヴィヴォーラは「アレスティア王国」「ヘリウ王国」「テンラク公国」の関所を通っている事から旅人や他国へ赴く貴族たちの憩いの場となっている


エリック達が飛ばされたのはヴィヴォーラ南方の建物4階

1階は土産屋をいとなんでおり2階から5階までは裏稼業の貸し場で利益をあげている


階段を下るリリア、ヒヨル、アンス

「なぁこれからどうすんだよ」

「泊まるって言っても……何りゃいいんだよ」


「私に聞かないでください」

冷たいヒヨル

「私にも聞かないで」

冷たいリリア


………

「お前ら……エリックがいないと宿も取れないとかいうなよ?」

ギクッ!!

階段中腹で歩を止める2人

「はははー何言ってんだろうなー」

「ねぇーヒヨル?」

「そーですよー、私達だって旅してきたんですからーー」

はははーーー

「エリック達探すか」

…………

「そうね」「そうですね」

承諾



チャポン

橋から石を投げるエリック

「なぁエリック…僕達はここで何すればいいんだ?」

チャポン

「何って、そりゃ温泉入って体力回復に尽きんだろこの街では」

「へぇ、温泉とはそれほど回復能力が高いのか?」

はは

笑うエリック

「まぁ心の回復にはもってこいだな」

「お前も入ってみるか?」

遠くを見るイルマ

「僕もその回復対象に入ってるのか?」

肩に乗るイルマを見る

「なんだ……怖いのか?」

「怖い……それとは少し違うな……ただ」

「その回復対象に入れなかったら…」

少し悲しいだけだ


ダッダッダ

「おぉ……急に走るなビックリするだろ」

「悪りぃ悪りぃ、温泉まで少し走るから掴まっとけよ」


走るエリック


…………


ふっ

笑顔が溢れるイルマ

「あぁ、温泉に入るまで離してやらんからな」








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ