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勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
第2章  勇者の鍛冶屋
74/116

73話 筋肉と骨

8番通り 


辺りは静まる


中央に立つのは筋肉隆々の男と骨で形成された男


「私に勝てると思っているのか貧弱」

筋肉が隆起する腕を持つデイドン・バラハイザァ


「論点が違うぞ、勝てるかどうかじゃない」

「ブライトかどうかだ」

骨が隆起した体を持つブライト・ワイト


グググ

デイドンの拳を握るブライト

「手を離せ貧弱」

「出ないとそのスカスカな骨ごと砕くぞ」


ギロ

「やってみなよ、骨と筋肉どちらがブライトか……」

「子供でもわかるぞ」

ブゥン!



ドン

デイドンは腕を振り抜く


シュゥ

骨化した体で受け止めるブライト

「鍛えればいい……だったかな」

ブゥン!


ドッ

デイドンはブライトの攻撃を両腕で受ける

ザサァァァ

「まぁ……骨にしてはって所だな」


「あぁどうも」

「もっとブライトにしてやるよ」

ドッ


両者の攻防が巻き起こる



「はっはっは」

デイドンとブライトが戦っている間にアンスを安全圏に運ぶタフノ

バサァ

アンスを置く


ガサガサ

タフノは白衣を脱ぎ内にしまってある魔石を取り出す

「ガレンさんさっきの蝶さんみたいに応急処置しますのでお願いします!」


「あぁ頼む」

ガレンはアンスの上に置かれた3つの青魔石に魔力を込める


パァ

光出す魔石


タフノは3つを繋ぐように瓶に入っている粉で線を描く

「大丈夫です……まだ瀕死じゃなければ」

「素人でも繋げる命はある」


「へぇ…やるじゃん」


!!

声のする方へ振り返るタフノ

「あ……あなたは……」

「どなたですか?」

タフノの前には先の尖った仮面

「まぁ……まだ有名じゃないのでね」

寝ている蝶仮面を指差す

「そこで寝てるやつの仲間……ていうかリーダーです」



ジェットは視線を上げる

「戦いの最中……だな」


タフノ

「あ……あの!」


「どうした研究者」

「そんな大声出して」


「蝶さんの仲間……なら」

「蝶さんを抱えてここから離れてほしい……です」


「まぁ……用はもうねぇし」

タフノを見る

「なんかいちゃまずい理由でもあるのか?研究者」


ヒィ

怯えるタフノ

「い……いえ」

「ただ蝶さんには色々と助けて頂いたので……その」

「早くちゃんとした場所で治療をと思いまして」


ジェットは腕を振り上げる


あわわわ

目が小さくなるタフノ

(やばい……生意気言ったから叩かれる!)

うっ……………


ぽん

タフノの頭に置かれる手

「サンキュウな…俺の仲間を助けてくれただけじゃなく心配もしてくれるなんて」

「でも心配すんなよ、俺がいるここが安全地帯だから」

「よっと」

寝ている蝶の横に座るジェット

「まぁ応急処置はしてくれたし……そもそもそんな深い傷じゃねぇな……」

トン

額に指を当てるジェット

ぽわぁ

指から青い魔力が流れる


ふぅふぅ



ふぅ………はぁ………

蝶の呼吸が穏やかになり汗や表情が緩和される

「すごい……」

感心するタフノ

(医療魔術の中でも難しい脈動平癒魔術みゃくどうびょうゆまじゅつ

「どれそっちのも見せてみな」

アンスに寄る



「あの……あなたは何者なんですか」

「医療魔術の知識もあるようですし……どこかの騎士……てわけでもなさそうですし」



………




「不躾な質問でしたね……ごめんなさい」

謝罪するタフノ


「あぁ!そんなつもりじゃなくて」

「医療に集中してたってだけだから勘違いすんなよ」


「そうですか……ははは」

(確かに医療魔術中に質問なんて…非常識だぞ自分!)


ビュン!

「うっ」

突風が吹き込む



外ではブライトがデイドンに食らいついている

「どうした骨、威力が落ちてるぞ」

バキ

骨にヒビがはいる



「ブライト……」

遠くから見つめるタフノ

「あの!リーダーさん」

「どうした研究者」

頭を下げるタフノ

「お願いします…僕たちを」

「助けてください!」


ジェット

「……見た所筋肉を倒せば助かるってところか?」


「はい……ですがあいつは討究機関「ストーム」のエージェントです」

「なので……無理にとは言えません……ですが……もしそのお力を貸していただけるのなら」

バッ

頭を上げる

ズズ

涙と鼻水が落ちる

「どうか……助けてください」

「ここにいるみんな死なせたくない……僕は何もできないから」

「もう…逃げる言い訳も言いたくない!」

「だから……なんでもします…力を貸してください」


ふっ

笑うジェット

「いや悪い、別にお前の事を笑ったわけじゃない」

「ただその真っ直ぐな目が羨ましいだけだ」


パキィ

骨の破片が飛び散る

「ぐ……」

ブライトの姿勢が崩れる


タッ

瓦礫を歩くジェット

「なぁ研究者……あんたの名前を聞かせてくれよ」


えっ……

「僕はタフノ……タフノ・アーグです!」


グッ

剣を掴むジェット

「そうかタフノ」

「勇敢な人の頼みには答えたくなる性分でな」

「助けてやるよ、お前もお前の死なせたくないもの全部」


「すまないな……苦労をかけるよ」


ガレンを見るジェット

「何言ってんのか……まぁ見てなって」


グルィ

「さらばだ、三下」

デイドンは左腕を振り抜く


バキバキ!

腹部に骨を集約させるブライト

(これでいい、何か解決の糸口への時間稼ぎになれるのなら)

(アンスのブライト魂に応えられるのならこの命)

惜しくはない!


「ふん!」


ジャキジャキジャキ!

「なっ!」

デイドンの左腕はズタズタに切り刻まれていた

(何が起きた………そうか)

デイドンの視線の先に剣を振り終えている仮面

(てっきり医療魔術師だと思っていたよマスクマン)

ダッタッ!

後方へ飛ぶデイドン

左手を押さえる

「はぁ……さっきのガールといいマスクが嫌いになりそうだ」


「悲しいこと言うなよ」

尖った仮面はデイドンへと進む

「このマスク俺のお気に入りなんだ」

「あんたも自分が好きな物を否定されたくないだろ?」

ひし形の剣をデイドンへ向ける


ムキッ

筋肉が動く

「そうだな……悪かったよマスクマン」


「名前がちげぇな……俺らは」

「怪盗だよ」

ダッ!



ブン!

「ぬぅ!」

振り上げられる剣をかろうじて避けるデイドン

ビシャ!

!!

デイドンの顔から血が噴き出る

「なに!」

すかさず剣を振るう

ザシュザシュ

胸に2連斬

「ぬうぉ!」

ブォン!

デイドンの右腕が振り抜かれるが軽くあしらう

「どうした筋肉」

「まさか連戦で疲れたなんていわねぇよな」

「俺も連戦で疲れてんだよ!」

バシュ!

足を切る


ザシュ!

右腕関節を切る

「ぬわぉぉぉおおおお!」

ドン!

左足を地面へ振り抜くデイドン


ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!

地面が揺らぐ

「おっと」

ピョン

後方へ飛ぶジェット


「はぁ……はぁ」

息が荒くなるデイドン

(なぜだ…あの剣では高密度の魔力で練られた筋肉を切断するのは不可能のはず)

(それに完全に読み切ったと思ったが………仕組みを解明しなければ後手に回る)

(剣に込められた魔力量が少ないせいで気配も感じづらい……実に厄介)


シュタッダッ!

降りた瞬間にデイドンへ仕掛ける

「休みはなし!」


ブン!


ガン!

振り上げた剣を右腕で受け止める

「魔力量なら私の方が上だな」

ギギギ

剣と腕がひしめきあう






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