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勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
第2章  勇者の鍛冶屋
69/116

68話 鍛え方

8番通り


ボォォォォン!

煙が上がる

廃墟が次々と倒壊していく

「ボンバァ!」

宙に飛び大声を上げる

ゴゥン!

右腕が振り下ろされる


ドォガァァァァン!

デイドン・バラハイザァの一撃は巨大な衝撃波を生み出す


隕石が落ちたようなクレーターが浮かび上がる


「あぁぁ……やばいですよあの2人」

物陰に隠れるタフノ


「く……」

苦悶の表情を浮かべるガレン

「大丈夫……覚悟が決まった奴はそう簡単に倒れはしない」

数分前

デイドン

「さぁガレンをよこしてもらおうボーイ達」

手を差し出す


前へ進むガレン

バサ

「……アンス」

ガレンの前に立つアンス

「ふざけんなよ筋肉だるま」

「師匠には教えてもらわねぇとならねぇことが山ほどあるんだ」

「お前に付き合ってるほど暇じゃねぇんだよ」

ガレン

「アンス……やめてくれ」

「お前ではあいつに……勝てない」

「このままではここにいる全員がし……」

「だからなんだ!」

言葉を遮るアンス

「あんたはもう少しおれを信じてくれよ」

「まだまだ未熟で頼りないかもだけど……」

「頼ってほしい……」

「少しは育ててもらった恩を返させてくださいよ」

………………

アンスの目を見るガレン

目は真っ直ぐガレンを捉える

とん

アンスの肩に腕を置く

「そうか……そうだったんだな」

ガレンは笑う

「ではアンス」

「私を助けてくれるか」


ニコ!

笑顔のアンス

「了解です!師匠」

ガレンは後ろに下がる

「もう少しは利口だと思ったよ」

「ガレン……」

デイドンは構える

バサァ

着ていた黒のローブ投げ捨てる

ガサァ

上着を脱ぎ上裸になるアンス


カーンカーン

「準備はいいぜ……筋肉」



「そうか……では」

グググ

右腕を引っ込める

「一撃で死ぬなよ…………ボーイ」

グルゥン!

右腕を振り抜く



ブォ

微風がアンスの髪を揺らす

(…………これは)


ダダダダダ

地面から8重の壁を築く



ガタ

建物の破片が堕ちる



ドォォォォォォォォオオオオオオンン!!!!

「うぐ……」

横に凄まじい衝撃波がアンスを襲う

「あぁ………あ……」

避難していたタフノは絶句する

………

ガレンは見つめる

振り抜かれた腕の方向の建物や瓦礫は消滅している

デイドン

「まぁ………言うだけはあるな」

前方にアンスは立っている

地面はアンスを避けるようにえぐれている


「がはぁ」

吐血するアンス

(一振りで………)

ビュン!

………ぬ!

ボガァァァァン!

デイドンの頭にピンクの矢が直撃する

「てか……うち抜きで進めんな」

弓を構えた蝶仮面

仮面は一部欠けて青い目がのぞく

はははは

煙から見えるハゲ頭

「すまない……戦意が喪失していると思ってな」

「ガールも参戦かな?」

「もち」

ビュン!

「ふん!」

ブォン!

振り抜く右腕

ドガァァン!

蝶仮面の方向に衝撃波

矢をかき消す

パッ

「なぬ!」

振り抜いた逆方向に蝶仮面

「じゃあね、おっさん」

ギュイ

バァァァン!

ブォ

煙から巨大な手が出現し蝶仮面を掴もうとする


「え………」

腕が蝶仮面に触れようとした時……


ドン!

「ぐはぁ!」

デイドンの横っ腹に柱がえぐりこむ

ダッダダダダダダ

後方に吹き飛ぶデイドン

「ごめん……殺ったと思った」

トンカチを下ろしているアンス

「いや……反省は生きて帰れたら死ぬ程しろ」

頷く蝶仮面

「うん……」

アンス

「お前は援護……おれが距離をとりながら衝撃波が来たら壁なりで軽減する」

「でも相殺はできないから魔力で身ぃ固めとけよ」

「わかった」

弓を構える蝶仮面

ドドドド

アンスと蝶仮面の地面が隆起する

「地面の構造は把握した」

「やれることは全て出し切る」


ーー火事場かじばーー


ブォン

煙を振り払うデイドン

「はぁっはぁ!いい攻撃だぞ」

「それに地面から魔力も感じる」

「いいね……正面突破だ!」

ダッ!

ダダダダダダ!

デイドンは土煙をあげながら走り出す

ドドッドォォン!

デイドンの前に地面から隆起した土柱が襲いかかる

先端は尖り高速回転で攻撃力を底上げしている

キュイィィィン!

デイドンは笑う

「いいねぇその魔術」

「実に細々しい鍛冶屋にピッタリじゃないか!」

ビュンビュン

ピンクの矢が飛来する

縦横無尽に矢と柱を避ける

少しずつ距離が狭まってくる


ヒュゥゥ

バキ!

柱を砕く

「だが……ただの地面の延長」

「こんなのでは私の………」

ぐい

バタン!

「なんだ……」

デイドンの足には地面から伸びる紐が絡まっている

「なるほど……本当に細かいな」

キュイィィィン!

ドドドドドドドド!

柱と矢の連撃がデイドンを襲う

眼下を眺めるアンス

「どんな構造してんだあの筋肉」

煙が上がる

ビュン!

煙から上へ飛び出す一つの筋肉

「すまない!君たちのステージで戦ってあげたかったが……」

「メンドウだ!」


ちっ

カーンカーン

ドドドド

柱は空を飛ぶデイドンを追いかける

「ボンバァ!」

宙に飛び大声を上げる

ゴゥン!

右腕が振り下ろされる

見上げるアンスと蝶仮面

(おい冗談だろ…………)

ドォガァァァァン!

デイドン・バラハイザァの一撃は巨大な衝撃波を生み出す


隕石が落ちたようなクレーターが浮かび上がる


シュタ

クレーターの中央に降り立つデイドン

「これも私の鍛え方が甘い事が要因だな」

ムキ

筋肉が踊る

「相手の得意分野で殺す」

「私なりの流儀を体現するにはもっと筋肉を鍛えなければ」

………………ん

デイドンはアンス達がいた方向を見る

カーン


カーン

「この音………」

「まだ私を鍛えてくれるのかな鍛冶ボーイ」

ブォン!

「何をしているんだい」

煙が晴れるとアンスは自分の左胸にトンカチを振り下ろす

「ついにイカれたかな」

デイドンは顎に手を置く

ふっ

「あんたも言ったろ」

「おれは鍛冶屋だ……弱いなら鍛えればいい」

「そう……弱いオレ自身も鍛えればいいだけなんだよ」

ドン!


ドドン!

「相手の得意分野で殺すって言ったよな?」

「なら教えてやるよオレの得意分野」

肉弾戦にくだんせん


ニッ

「いいねぇ……私も同じだ」

ダッ!

突撃するデイドン

「ではとことん殴り合おう!」

グググ

拳に力を込める

ヴン!

……………なんだ?

デイドンは周りを見る

(ここはさっき立っていたクレーターの中央)

体に熱を帯びるアンス

「悪いな肉弾戦って言っても」

「一対一じゃねぇからな」

ヒヒ

「上等だ……」

笑うデイドン



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