67話 カリノバ
8番通り 地表
「大丈夫か!タフノ!」
駆け寄るアンス
「はい……なんとか」
瓦礫の中から起き上がるタフノ
激しい衝撃波で辺りが吹き飛ぶ瞬間アンスが壁を作り緩和していた
「くそ……何なんだよあれは」
アンスは前に降りている光を見る
天から伸びる光
ガレン
ボソ
「天啓…………か」
ざさ
光の中から人影が浮かび上がる
「せっかく威力を上げたのに」
「誰も死なないとは何事だぁ!!」
光から出てきた2mのゴツい大男
ピカ
ハゲている頭が光る
「さぁ……この「ストーム」素材調達班「カリノバ」所属」
ムキッ!
服の上から見える筋肉が蠢く
「デイドン・バラハイザァがお相手する」
「ガレンよ……命により死んでもらう」
ガレン
「みんな……逃げるんだ」
アンス
「……師匠」
地下水路
「何ですか……今の」
目をつむるヒヨル
地下に降りた光の柱
天井はひび割れ差し込む光が辺りを破壊する
ニナ、ユイラ、ゼノは武器を構え臨戦体制に入る
ニナ
「ここは……どうするべきか」
ユイラ
「なんにせよ相手を見ないと……」
ヒヨル!
ゼノが大声を出す
「はい!」
ヒヨルは返事をする
「今はとにかく議長を持って早く逃げ……」
パキパキ
ゼノの顔に霜が降りる
バキバキバキ!
刀とトライデントが氷を粉砕する
「はぁ………はぁ」
「すみません」
後ろに下がるゼノ
「べネス!議長を抱えて消えてください!」
ヒヨルは後ろで怯えるべネスに指令を出す
「え!……でっでもどこに!」
「仕方がない………私が護衛する」
ニナがべネスに近づく
ゼノ
「頼みましたよニナさん」
ぐっ
「任せといて!」
べネスは議長をおぶりニナの後をおう
ニナは転移門に向かう
ヒュー
パキン!
「ちょ!」
転移門は凍結し効力を失う
パキ
パキ
光の中から帽子をかぶる長髪が姿を現す
「だめ………任務は絶対」
「カリノバ……所属………フィンネル・ハーブ」
「議長……渡して」
はっ!
先程の衝撃で気絶していた議長が目を覚ます
「あぁ……フィンネル様!」
「お助けください……死にたくないぃぃ!」
涙目の議長
バシ!
「はグァ!」
ガク
ニナの拳骨で気絶する議長
水路を見る
「氷結魔術……相性は最悪ね」
ビュン!
フィンネルから突風が吹き荒れる
うっ……
目を細めるヒヨル
ビシャ
水路に流れる水が風に乗る
「離れて!」
ゼノが叫ぶ
パキパキパキ
壁と天井が徐々に氷結していく
「どうする!」
ユイラはトライデントを構える
ブンブン
鎌を振るうゼノ
「水に触れないように断ち切る」
ピシャ
前に立つヒヨル
手を前に出す
ふぅ
ふん!
ボゥン!
ガシャガシャガキン!
ヒヨルの暴風により氷が押し返される
ギロ
帽子から覗く目
「さっさと…死ね」
ブン!
刀を構えるヒヨル
「死ね死ねってさっきからうるさいんですよあなた!」
後ろを見る
「私が氷をどうにかしますから」
「後は…………頼みます」
「大丈夫、さっきみたいにやれば」
「勝てるよ」
隣に並ぶゼノ
ユイラ
「私も忘れずに」
「頼んだよニナちゃん!」
「うん!」
ニナと議長を抱えたべネスは先へ進む
帝域
一筋の光がエリック達の前に降臨する
シャンザ
「エリック……これは最悪な未来なのかな」
冷や汗が滴るエリック
「まぁ……最悪から2個手前くらいです……」
ボゥ
剣を構えるヴィットウェイ
「なんにせよ…黒幕は断罪する」
「ですよねシャンザさん」
ビキビキ
腕から黒い魔力が弾けるシャンザ
「あぁそうともね」
「この落し前は命じゃ足りないねぇ」
ジェット
「なぁエリック」
「なんだ」
「俺……8番通りに行く」
「あぁ……俺に言わなくてもいいんだぞ」
「別にお前の上司ってわけでもねぇんだ」
「まぁ……それもそうだな」
ジェットは走り出す
光は降り続けている
ザサ
光の中から足音が聞こえる
「やぁエリック………久しぶり」
「………くそ」
エリックは言葉をもらす
光から現れる青年
手には赤色の籠手
揺れる赤色の髪と灰色のローブ
「さぁ…………あぁそうだ」
「「ストーム」素材調達班「カリノバ」所属」
ソウマ・レーヴン
「命により上位魔生物の回収にきた」
「どうぞよろしく」
「ふふっ」
にやけるソウマ
「いいねその顔」
「きた甲斐があるよエリック」
呆れたように笑うエリック
「なんでお前が……出る幕じゃねぇだろ」
にや
「だから来たんだろ……エリック?」
ビュン!
姿を消す
ザザ!
シャンザの前に赤い拳
「やっぱ強いね」
赤い拳は紅い剣で受け止められる
「あまり図に乗るなよ…悪党」
ダッ!
後ろに飛ぶソウマ
ジュ!
それを追うヴィットウェイ
赤と紅が混じり合い
衝撃で周りの建物にヒビがはいる
バキ!
ソウマの周りに黒い穴が複数出現
ボォン!
その瞬間ヴィットウェイが剣を振い炎球を切り出す
ドポン
ジュジュジュジュジュ!
炎球は黒穴に入りソウマの周りを乱反射する
加速する炎球
ジュン!
「おっと……」
ソウマは襲う炎球を避ける
炎球は増える
「厄介だな……」
グッ
手を上に突き出すソウマ
ブン!
下に振り下ろす
グイ
ドォォォォォォオオン!
黒穴と炎球が全て地に堕ちる
ニヤつくソウマ
「まぁ……楽しもうよ老兵の皆さん」
ふっ
笑うヴィットウェイ
「最近の若造は年寄りを軽く見過ぎではないか」
剣に炎を蓄える
「シャンザさん!」
後ろから声をかけるエリック
「ここは頼みます」
ニコ
シャンザは笑顔で振り向き手を振る
「あぁ……任せときな」
「行くぞイルマ」
エリックはイルマにおぶさる
「あぁあ…せっかく来たのにもう行っちゃうのか」
エリックを見るソウマ
「どこに…」
走り出すイルマ
「帝英博物館」
「了解」
イルマとエリックは帝域を後にする




