66話 天啓
ニナ、ユイラは議長ティゲルスをおい転移門を潜ると地下水路に行きつく
そこでは議長を捕らえている黒髪と怯える男
ヒヨル
「べネス……嘘はよくないですよ」
「この嘘つき」
ベー
舌を出すヒヨル
べネス
「い……今いうことですか!!」
ニナは弓を構えユイラはトライデントを向ける
「答えなさい、あなた達は何者」
ニナは2人に問う
ヒヨル
「何者……う〜ん難しいですねその質問は」
「何かいい案はありますか?べネス」
怯えるべネス
「そそそ……そんなこと…自分で考えてよ!」
えぇ!
驚くヒヨル
…………では
「私は騎士のみなさんに帝城に行けと言われました」(本当)
………………
「嘘をつくなぁ!」
一喝するニナ
「嘘じゃないですよ!」
ブン!
トライデントをヒヨルに向けるユイラ
「それはありえない」
「騎士は何人も帝城への手引きをしてはならない」
「それが鉄の掟、破ったら罪に問われる」
ヒヨル
「そう……なんですか」
「では私が勝手に帝城に入りました」
えぇぇぇぇ!
驚愕するべネス
弓を絞るニナ
「では不法侵入の罪を受け入れるのか」
ヒヨルはニナを見る
「はい…私は助けてもらった人に迷惑をかけたくないので」
「じゃあ先に壁で潰れてる議長を渡してもらえる?」
「あガガガ」
議長は壁とヒヨルの魔術で挟まれている
ちら
ティゲルスを見るヒヨル
「それは……できません」
「この人は議長と呼ばれていたので殺さなければいけないのです」
ガン!
トライデントを地面にさす
「じゃあ尚更渡して」
「そいつは我々で殺すので」
「いぃ!」
ティゲルスは声をあげる
「………」
考えるヒヨル
「やっぱダメです」
「この人を殺すのは命令された私の役目ですから」
「あなた達命令されてませんよね?」
「されたわよ」
ニナは答える
「帝国騎士団長のヴィットウェイ・ダリルダンカーにね」
・・・
場が静まる
………だ
口を開くヒヨル
「誰ですか?その人」
はぁ
息を吐く
「知らない人なので渡せません」
「ちゃんと作戦を聞いてから来てください」
なっ……
言葉を失うニナとユイラ
ガシ
トライデントを握るユイラ
「やってもいいよね」
「まぁ……そうね」
「待ってーーーーー!」
通路奥から声がする
ニナは弓を声がする方に向ける
(誰………まさか援軍?)
バシャバシャ
………は!
ニナは弓を下ろす
「ゼノ!どうしてここに」
息を切らすゼノ
「はぁ……よかった間に合って」
顔を上げる
「ニナさん、ユイラさん」
「その人達は僕たちを助けてくれた仲間だよ」
2人はヒヨルを見る
(この頭がおかしいのが!)
研究所 1層
4層を突破した蝶仮面、アンス、ガレン、タフノとおまけ(ブライト)
3、2層は居住層と観察層では戦闘はなく数人の研究者とすれ違ったのみで済んだ
蝶仮面
「ほんとにこの研究所、ちょー気味悪いんだけど」
「居住区は暗いし、一緒に逃げようって言ってやったのに無視するしぃ!」
「どうなってんの!タフタフ!」
移動中の会話の中ですっかりと打ち解けた一行
「恐らくですが、先程の大きな揺れで外に出るよりここの方が安全だと思ってるかもしれないです」
アンス
「まぁさっきの揺れは俺も流石に驚いたぜ」
3から2層へ行く途中に立っていられない程の大きな揺れが起きた
ガレン
「それから揺れが収まらない」
「外で何かが起きてると考えた方が良さそうだな」
…………
考えるタフノ
「エリックさん……大丈夫でしょうか?」
トン
タフノの背中を叩くアンス
「まぁ…大丈夫だろ」
「根拠はねぇけど」
はは
笑うタフノ
「そうですね…エリックさんならなんとかしますね」
「あんなに頭がいい人僕見た事ないですし」
「タフタフ大丈夫?」
蝶仮面はタフノに聞く
「あぁはい!このまま出口まで走れます」
(最初は遅いって言ってたけど休憩もしてくれるし本当は良い人なのかな)
アンス
「……で、蝶は外に出たらどっかいくのか?」
「よければ俺たちと一緒に師匠の護衛を頼みたいんだが」
「まぁ……私も連絡待ちだからそれまでならいいけど」
「まさか、この国がこんな状況になってるとはね……」
前!
アンスの掛け声
ザサァ
足を止める一行
弓を構える蝶仮面
「………キモい」
がぁあ
ひとつ目の魔生物が立ちはだかる
アンス
(あんま時間経ってねぇはずなのに懐かしいな)
「……でどうする蝶」
ギュイ
「決まってっし」
「先手必勝!」
ビュン
ぬぷ
魔生物のドロドロの体に入り込む
「いいぃ!」
声をあげる蝶仮面
カーン
ドドドド
壁から槍が生成される
「刺せば止まるだろ!」
ビュン!
ぬぷ
槍は体に刺さる
……………
ダダダダダ
槍は刺さっているがお構いなしで進む魔生物
「刺さっても来てんじゃん!!」
蝶仮面のひとツッコミ
バサ
タフノが前へ出る
「あの魔生物は種核以外は粘液でできてるので攻撃が効きません」
「弱点は火の元素魔術です……」
ガサガサ
白衣の中からビンを取り出す
「えい!」
ぬぷ
ビンは魔生物に取り込まれる
ボゥ
ボボボオオオオオ!
魔生物は燃える
「……タフタフ」
「今何したの?」
「はい…魔生物の体内では常に魔力が発生しているので」
「火の元素魔術が練り込まれた魔石を取り込むだけで自動的に魔術が発生したんです」
ぎゅ
蝶仮面はタフノに抱きつく
「さいっこぉぉだよ!タフタフ!!」
胸に挟まれるメガネ
「まぁ……お役に立てて何よりです」
クイッ
メガネを上げるタフノ
「ではいきましょうか」
「出口はすぐそこです」
帝都「セクトポリス」
暗闇を走るエリック
「2回目でもきついなこの空間は」
前後左右が曖昧になる亜空間
光が見える
「あそこか」
ダダダダッ
「よっ」
暗い空間から飛び出すエリック
目の前にはデモニッションの首
がし
しがみつく
!
エリックはある一点を見つめる
「あそこか……まぁいけるか」
デモニッションはヴィットウェイとイルマのおかげで移動は制限され触手のみの攻撃で応戦している
その為戦場は揺れているがデモニッション自体の揺れは最小限
のしのし
ゴツゴツの皮膚に足をかけ掴みながら登っていく
「よし……ここら辺かな」
バックから出すのは帝英博物館より頂いた真紅のアミュレットが内蔵さえれた魔道具
「まぁ…こんな化け物に使うとは思わなかったが」
ガチャ
真ん中の赤い魔石をおす
ガチャガチャガチャ
魔道具は展開され赤い線が走る
「思いは誰にも変えられねぇ」
「届いてくれよ!」
ザシュ!
エリックはデモニッションに魔道具を刺す
ふぅ
刺したと同時に落ちるエリック
バキ!
黒い穴がエリックを包む
ドサァ!
地面に転がるエリック
「あんた…いい根性してるね」
見下ろすシャンザ
ふぅ
空を見るエリック
「どうも……」
どくどく
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
魔道具を中心に皮膚に赤い線が走る
キィィィ!
と同時に高音が鳴り響く
空で構えるヴィットウェイ、イルマ
陸で構えるジェット
合図!!!
ビリビリビリビリ!
ボボボボボボ!
ジャキジャキジャキ!
高音と同時に3方向から炎、雷、斬撃がデモニッションを襲う
黒煙の中デモニッションは音もせず立ったまま灰となる
ビリ!
イルマとジェットはエリックの元へと集う
ジェット
「なんかあっさりと終わったな」
ぐっ
立ち上がるエリック
「何があっさりだ」
「こんな胸糞悪い終わり……あっさりじゃねぇ」
周りを見渡すイルマ
「だが街への被害は最小限……予想より大幅に少ない」
土埃を払うエリック
「そりゃ、自分の故郷を好き好んで壊す奴がどこにいんだよ」
ジェット
「それって……」
「言ったろ」
「あの魔生物の素材は…………アトロスの帝民や騎士、鍛冶屋だってな」
「どれだけ試行錯誤しても意識の完全消滅は不可能、どうしても自立行動する時には素材本人の無自覚な意識が必要………」
表情が険しいエリック
「主犯は殺してもこの怒りは収まらないだろうね」
飄々(ひょうひょう)と話すシャンザ
エリックは拳を握る
「えぇ、殺しても許せねぇ」
「奴らは最悪のタイミングで姿を現す」
「例えば、敵を全て片付けたと思ってる瞬間……」
ピカ
帝都の空を光が覆う
目を細め空を見上げるエリック
……………
瞬きをする瞬間それは飛来する
ダァァァァァァァァァァアアアアアアアアア!
「うっ」
轟音と共に地に落ちる天からの光
帝都に落ちる4本の光
それぞれ帝域、帝城、8番通り、6番通りに落ちる
「うぅ………」
エリックは目の前に飛来した物を土煙の中見つめる
イルマ
「今のは……なんだ」
「勇者終末の1柱、討究機関「ストーム」」
「それが表に出る時に使う瞬間転移魔術」
ーー天啓ーー




