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勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
第2章  勇者の鍛冶屋
62/116

61話 デモニッション

研究所4層 アンスら脱出組

4層最初の部屋でブライトをぶっ飛ばしたアンス

次の部屋に行くと殺されていた魔生物の死体があった

ブライトをタフノに預ける



アンスは死体に近づく

「なんだ......これは」

死体の体に所々穴が空いている

部屋にも丸い窪みが多箇所に見れる



タフノも死体を観察する

「アンスさん......これ魔術によって殺されてますね」

「ここに誰かがいた......しかも交戦跡から研究所関係者ではない」


ガレン

「早いところ進んだ方が良さそうだな」



「ねぇ~あんたら誰?」

声のする方に視線を向ける

そこには高さ5m ほどにある通路の手すりに座る白い影



アンス

「お前は......」



見覚えがある

白いローブに青い髪

蝶のような仮面


「怪盗......」


ブゥン



!!

白い影は消える

アンスは周りを見る

「どこに消えた......」


ガレン

「後ろをみろアンス」



ガレンの声に反応し振り返る

そこには弓を構える蝶仮面

「で、あんたらは何者」

「答え次第では即バァーンなんだけど?」


ガレン

「我々この研究所を脱出するために上を目指している」

「師匠...」


弓をおろす

「あっそ......じゃあ気を付けてね~」

「バイバ~イ」


蝶仮面は下の階層へ行こうとする

「ちょっと待ってくれ!」

アンスは呼び止める


「何?」

蝶仮面は振り返る

「ここに何しに来たんだ」


「何って別にあんたらと関係なくない?」


「いや...もうすぐここは何らかの理由で消えるらしい」

「もうこの階層じゃあ魔石連絡も使えない...」

「はやく君も脱出した方がいい」



あごに指を当てる蝶仮面

「ふ~んそうなんだ」

「でさ...その何らかの理由って知ってるのかな」

「そこの白衣きたお兄さんは?」



「え...」



「だってあなただけ研究者でしょ?」

「見てから弱そうだし」



弱そうなタフノ

「まぁ......はい」

「僕も詳しいことは分かりませんがおそらく」

「ザンパは地上最強の殺戮生物を作っていると思います」



「へぇ~なんか理由があるってわけ?」



アンスとガレンを見る



アンス

「言ってもいいと思うぜ」

「この際、本当のこと言った方が協力関係を築けるかもだしな」



クイッ

メガネをあげるタフノ

「理由としてはザンパは二種類の実験をしていました」

「その実験とは魔術ならびに臨界天を魔生物に使わせること」

「もう一つは人間を材料とした自己完結型の魔生物の大量生産です」

「そのサンプルとしてヴィットウェイ団長の複製魔生物が送られてきました」



「ふむふむ」

蝶仮面は手帳を取り出しメモり出す


アンス「一ついいかタフノ」

「ヴィットウェイの複製ってそんなサンプルで送れるような安い代物なのか?」


「いえ...サンプルと言っても一点ものです」

「しかも作成者は世界最高の頭脳として知られる」

「ミレニアムという人物なんです」


ガレン

「ほぉ......それはすごいな」

アンス

「師匠はご存知なんですか」


「あぁ...そいつは金を払えば何でも作る「魔法使い」と称される人物」

「ただ作るとなると予約は 100 年先にまで埋まっていると聞いたことがある」


アンス

「ではどうやって作ってもらったんですかね」


タフノ

「おそらく予約も金で買えるので......」

「その 100 年分を買ったのだと思われます」

アンス

「金で予約の順番を変えるとは」

「同じ作り手として許せねぇな」


「だいたい状況はわかった」

蝶仮面は弓をおろし来た道を戻る

「じゃあうちについてきて」

「出口まで案内したげる」



.........



「急にどうした」

アンスは思わずこぼす


「もうここに用はないし」

「ならあんたらの手伝いでもしてあげようっていう」

「うちの優しさってわけ...甘えときなって怪我人君♡」



「う......」

提案を受け入れたくない顔をするアンス



ガレンが前へ歩き出す

「彼女の厚意に甘えよう」

「今はとりあえず外に出るのが先決だろ」



「はい...師匠が言うなら」

脱出組は蝶仮面と合流し上を目指す



ウィーン



地下研究所 秘密の部屋

暗闇の中に光る画面

その光が映し出すのは記録

その光が照らし出すのは太った顔面

「ひぃ.........ひぃ」

「こ......これでネルヴァ様にミレニアムとかいう金の亡者より私の方が優れていると証明 できる!!」

男の名はザンパ

ザンパの目の前には大きな水槽 自分の研究所に何が起きているかも把握せず一心に目の前の化け物を起動することに集中 している

「もう......最初からこんな研究自体に無理があったんだ」

「だがこいつが暴れれば私への認識は急上昇するだろう」


はぁ......はぁ......


「さぁ......共に死んでくれ」


【デモニッション】




ザンパは起動ボタンに手をかける





ジャキ!

うぅわぁぁぁぁぁああああああ!!!!

ザンパの手が吹き飛ぶ

足音が聞こえる

「おいおいそれ起動しちまったらどうなんだよ研究者さん」

地面に転がりまわるザンパ

「はぅ.........ぐぅ」

痛みに悶えながら声の方に目を向ける

逆光でぼやける

その者の顔には尖った仮面が付けられている

「き......貴様は!」

「そうだよ......あんたらが勝手に名前を使った「怪盗」

「この名は安易に使っていいほど安い名前じゃねぇ」

「てことでそのリーダーとして落し前をつけにきた」

剣をザンパに突き立てる

ヒィ!

ザンパは顔を伏せる



ブクブク


!!

仮面は水槽に目を向ける

「今......動いたのか」

「いや魔力供給ボタンを押してねぇ......まさかな」



はぅ......はぐ......がっはははぁぁぁあああ

地面に倒れながら笑うザンパ

「やはり低脳な猿にはわかるまい!」

「私の作ったデモニッションは大気中の魔力粒子で動く......」

「魔王にも匹敵する上位生命体だ!!」

ガバ!

顔をあげるザンパ

「さぁ!全員死んじまえぇぇええええ............」

ガクッ

ザンパは口から泡を吹き倒れる



..................



仮面は翡翠色の魔石を握る

「聞いてくれ二人とも」

「ヤバい奴が起動しちまったーーー!」

部屋にこだまする




地下研究所 4層

蝶仮面

「何言ってるかわかんないし」

「もっと落ち着いてしゃべってくんない?」



とある場所

山羊の仮面

「そうですよジェット」

「まずは要点を丁寧に言ってください」




秘密の部屋

「だっ......だから!」

「なんか起動ボタン押す前にやっつけたら」

「起動ボタン押す前に起動しちまったんだよ!」

「マルクスなんかいい案ないかぁ!」




山羊の仮面

「はぁ......ではとりあえず帝国表面に出る前にそこで殺してみればいいでしょう」

「ジェット......あなたなら相手の力量を推し量ることはできるでしょう」



仮面

「あぁそうか......サンキュウな」




蝶仮面

「ねぇうちの意見は...」

ブチ

..............................

「ちょーーーむかつくんですけどぉぉぉぉ!!!」

後ろで走るアンス

「何言ってんだこいつは」





秘密の部屋

バキバキバキ

部屋壁を伝う管が割れ始める

見上げる「怪盗」リーダー ジェット

「こんなになってるとはな」

バキ

水槽に亀裂が入る

バシャァァァァ

水が溢れる

ゴォォォォォォォォォォォォ

地響きが部屋を包む

ピカッ

緑糸の水槽から光る赤色の目

ビュルルルルル

水槽の亀裂の隙間から黒い触手が伸びる

「やば......」

後ろに飛ぶジェット



ヒュゥゥ

ピタ

ザンパの頭に空着

「あ.........」

意識を取り戻す

「おぉ!これは......」

「デモニッション......命令だ全て殺せ」

ぬぷ

触手に食われるザンパ



ジェットはその光景を眺める

「なるほど遺作は評価されるってか......」

「迷惑極まりないな」

シャキ

ジェットは剣を構える

「一応......きっとくか」

シュパ

ジェットは空を切る

ザシュザシュ!

飛び出ている触手に大きな一太刀がはいる

うがぁぁぁぁぁあああ !

デモニッションがうめき声をあげる

「斬撃は効くのか......」



ジュプ

たちまち傷は癒える

「効かないのね......」

ドォガァ! 水槽から全体像が飛び出る

2つ目が赤く光る 口には歯が上下に敷き詰められている

筋肉質な体手には鋭く細長い 5 本の指

全長約 10m 薄紫の皮膚に浮かぶ血管のような管

ガシャ

ガシャ

ドン!

ドン

デモニッションは動きだし周りを破壊しながら歩く

「あぁあぁ......ここを壊す気なのか」

天井から剥がれ落ちる岩肌と壁

辺りは煙で視界が悪い

「まっ...やれるだけやるか」



プシュー



「なんだ!」

入り口を振り返るジェット

入り口には人影がある

「こんな時に......」

ジェットは駆け寄る

「なぁあんたここは危ねぇぞ」

「早いとこ逃げな」



「なぁイルマ逃げろって言ってるぞこの青年は」

横で浮いている人物に話しかける くせっ毛



「それは僕じゃなくてエリックに言ってると思うよ」

「だって僕は強いけどエリックは弱いじゃん」



「じゃあイルマ」

「あのデカブツをひとりで殺せるのかなぁ?」



ふん浮遊する身長 60cm くらいの短髪少年?はそっぽをむく

「ふんだ!少し弱体化したからって別に弱いってわけじゃないし」



言い争う 2 人をみるジェット

「なぁあんたら口論は場所を考えようぜ...」

ギロ

2 人は一斉にジェットを見つめる


「それもそうか...」 「そうだね」


2 人は納得する



エリック

「じゃ怪盗の人...あいつを止めるから手伝ってくれよ」


「え!あんたあれを止められるのか!」


「おいおい......そのために来たんだよ」

「なぁイルマ!」



ふわふわ

「そうだよ!」

「僕と同じあの子を早く苦しみから解放してあげたい」



「行くぞ!」

エリックは走り出す

「うん!」

イルマは両手で力を貯める

ビリ......ビリリ!

手の間に雷が起きる

「よし!」

両手を自身の胸に当てる

ビリィィィィィイイイイ!!

体に電気が走る

みるみる体は大きくなり髪も伸びる

「ふぅ......」

身長がエリックより少し低いくらいに成長する

グーパー

手を閉じたり開いたりするイルマ

ビリィ!

目で追えない高速移動

イルマが通った道に雷が線で残る

ビリ

バチバチバチ!!

雷は上昇しデモニッションを包み攻撃を始める

それを見上げるジェット......

とエリック

ジェット

「なぁ......あんたは戦わねぇのか」

ぐる!

首を回転させジェットを見るエリック

「お前............」

俺に死んで欲しいのか?

エリックの目は本気で質問を投げかけている

「いや.........そういう訳ではないんだ」


ごめん



ザンパが放った上位生物「デモニッション」

ジェット、エリック、解放されたイルマ 制御不能な化け物に勝てる策とは......


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