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勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
第1章  勇者の手記
32/116

31話 勇者秩序

宿への帰り道

リリアの腫れた目を晒すわけにはいかずフードを被らせる



夜食はリリア達の部屋で食べながら作戦会議



ズズー

麺をすするエリック

「んで、今後の予定はどうするよ」

「なんか副産物が大量に手に入ったがどう処理するか」


もぐもぐ

野菜が挟まったパンを食べるヒヨル

「でもクロスさんの依頼があるじゃないですか」

「ならアトロス帝国では?」


「そんなことわかってんだよ」

「いいか、乗り込むって言っても時期と方法が決まってないの」


「………………」


「なぁもう少し会話に参加してくれないか?」


エリックの言葉に驚くリリア

「え……あぁごめん」


「そんな気負うことないだろ」

「2人ならお前の気持ち汲み取ってくれてるだろうし」

こくり

「うん…そうだね…そうだけど」

「嘘でも言葉にしたら本当になっちゃうし…」



ズズー

「まぁそうだな」


………………


「でも……うそなら今度は本心を伝えば解決だろ」

「俺らが真相に辿り着いて、全てが解決してからでも生きてれば遅くはない」

「だろ?」



むしゃむしゃ

リリアは肉にかぶりつく

「ほん、ろうらへ」



「食べながら喋るんじゃありません!」

エリックが一喝


ごくん

「じゃ早速、アトロス帝国にどう行くか決めようか」


「んと、その前に今後注意すべき敵について情報共有しときたい」

ぺら

紙を取り出すエリック

「まぁ、勇者の死について調べたやつを直接殺した奴ら、または危険人物をざっと紹介する」



・アトロス帝国最高位騎士団「ガイア」騎士団長 


                   ヴィットウェイ・ダリルダンカー


・レイア共和国ギルド「テンメイノシズク」ギルド長 


                   メルザ・A・デュスタリオン


・アレスティア王国 王護衛団「ナイツオブキング」護衛副団長

 

                   エルダー・スノウリィ


・監獄「テゼルマギア」獄長  アスレイ・メギド


・世界情報機関「オブトラスト」 エスタス


「っとまぁ、この5人が特にやばい奴らかな」


ヒヨルが紙を見る

「アトロス帝国にもいるじゃないですか!」


エリック

「だから今言ってんだよ」

「この5人は現在世界で確認されている臨界天が使える奴らでもある」

「この5人は勇者が守った世界の新たな番人として…」


勇者秩序ブレイブ・オーダー

「……って呼ばれてる」


険しい顔になるリリア

「臨界天……か」


エリック

「しかもこれは確認された奴らだ、まだ世界には未発見の臨界天はある」

「考えても仕方がない、とりあえず今はこいつらに遭遇しないことを第一に考えよう」

「うん」「はい」


ヒヨル

「臨界天ってそんなに強いんですかね?」


エリック

「まぁ、あれは異次元の強さだからな」


「見たことあるんですかエリックさん」


「あぁ昔の事だがな……あれは魔力量も支配戦力、効果範囲全てが桁違いだな」

「勝つ方法は……今の俺は思い浮かばないな」

紙を机に広げる

「そんな不確定な情報は置いといて、アトロス帝国への侵入経路を説明する」

「この依頼は隠密だ、しかも国絡みの事件の情報を掴む」

「リリアはとりあえず正体は当分隠してもらうぞ」


リリア

「えぇ!また偽名使うの?」


「あったり前だろ!もしバレたら国家間の戦争にまで広がる危険性まであんだぞ」

「それに今回は馬車は使わない」


「「えぇ!」」

寂しそうな2人


「じゃあ逆に聞くが馬車使ってアトロス帝国の帝都にどうやって侵入するんだよ」


・・・

チーン

何かを閃いた2人


リリア

「検問所がないところを通る」

「警備兵に追われます、馬車なので追いつかれます」

冷たいトーンで返すエリック

むぅ

むくれるリリア


ヒヨル

「事情を説明して検問所の人に仲良くなってもらいます」

「それなら怪しまれずに済みます」

ドヤ


「どうやって説明するんですか」


「それはもう……………あなたの国が危ない…とか?」

「危ないのはお前の思考回路です」

「「じゃあどうやっていくの!」」


「裏口だ」


「「…………裏口?」」



「そう!いいかこの世界には全てに裏があるように」

「入国にも裏がある、それは「国家間長距離転送魔術結界(こっかかんちょうきょりてんそうまじゅつけっかい)システム」です」



呆れるリリア

「でた、自分の得意分野になると途端に饒舌じょうぜつになるやつ」



ゔゔん!

「というわけで、俺は予約とか諸々あるので出立は明後日……いいか?」



「「了解」」


二日間各々英気を養う

リリアとヒヨルは体を動かしたり王都の美食を堪能した



―――二日後―――


宿の部屋


ガチャ

エリックが入室


「待たせたな」


リリア

「何背負ってんのあんた」


エリックは大きなリュックを背負っている

「あぁこれは隠密用のマント的なやつだ」


バサァ

広げると紺色の布地で作られているフード付きの上着が現れた


「ほら2人の分もあるからきてみ」


ススゥ

袖腕を通す2人

「すごいサイズピッタリですねこれ」


みんな一様に膝下くらいまで丈が伸びている

「なぁフードかぶってみな」

エリックの指示に従う2人



ウィン

シュン

「おお!」

フードを被ると上部からお面のようなものが下がり顔を隠す


三人の顔の模様は異なった赤い線で引かれていた

マント部分にも赤い線が引かれている


ヒヨルは興奮する

「すごい!めっちゃかっこいいです!」

「どなたが作ったんでしょうか!」


「リュカっていう生意気なガキだ」


ヒヨル

「リュカ……さんですか?」


リリア

「そうだよ、この服も作ってもらって今でも定期的に服を送ってくれるんだ」


ヒヨルは感心する

「なるほど……この可愛い服からかっこいい隠密服までその子ぜひ会ってみたいです」



エリック

「まぁ機会があればな」

「せっかく着てもらったがこのマントはしまってくれ、あっち行ったら着るぞ」


カタン

エリックは机に四角いものを出す


それを見たヒヨルは得意げに

「知ってますよ私……ディフォンですよね」

「ディファンだけどね」


「いいじゃないですか!1文字くらいぃ」

激昂するヒヨル

「ほんとエリックさんは意地悪ですね」

2人はディファンをしまう


「てか、早くぬげ」



えぇぇ

もっと着たいと顔に出ている2人

「頼むから脱いでくれ、もういくぞ」


リリア

「ねぇ、そのなんちゃらシステムってどこにあるの?」



「国家間長距離転送魔術結界《こっかかんちょうきょりてんそうまじゅつけっかい》な」

「今から向かうのはアウトポイントだ」


え!

驚くリリア

「アウトポイントって事はアレスティア領内を出るの?」


「あぁもちろん、アウトポイントはどこの国にも属さないからな」


「でも領土外に出る時王都警備にアラートがなっちゃうでしょ?」


「…………?」

話に追いつけないヒヨル


「出る時は感知魔石を無効化すんだよ」


え……

「そんなことできるの?」








馬車を走らせ王都を出る



操縦席にエリック

荷台にリリアとヒヨル



「リリア、さっきからどうしました?」

「顔色悪いですよ?」


落ち着かないリリア

「いや、そのね…領土から出るの初めてだし」

「それに不法出国なんて……考えるだけ恐ろしいの」


ドサ

「じゃあ私が隣で見ててあげますよ」

「これで少しは安心しますか?」


「うん、ありがと」



カラカラ

馬車は回る


カラカラ…カラ……カタン

馬車が止まる

「どうしたのエリック?」


「2人ともさっきのマントを羽織ってフードをかぶれ」


「うん」「はい」


ばさぁ

マントを羽織る


ウィン

シャカ


三人はフードを被り馬車を降りる

見渡す限りの草原の中1人の人間が立っていた

服装を見てリリアは焦る

(あれアレスティア王国の国境警備兵団こっきょうけいびへいだんじゃない!!)


リリアはエリックに駆け寄る

エリック

「後ろに下がってろ」



「あぁ……うん」

後ろに下がる


警備兵

「ここは領域線だぞ、何しにきた」

警備兵は武器を構える

エリック

「まぁ落ち着いてくださいよ、武器なんて無くても解決できる」


警備兵

「ほう……では何か聞かせてくれ」


知識に勝るものはない


かちゃ

武器をしまう警備兵

「君たちが今日の客かな」


エリックは笑う

「客なんて上物じゃないただ……」

「半端な愚か者ですよ」




………………




「よかろう……その馬車もだよな?」


「はい、お願いします」


振り返るエリック

「よし、馬車に戻ってくれ」


戻る2人

ヒヨル

「あれが暗号ってやつですかね」


「う〜ん、そうなんじゃない?」


馬車に乗り込むと荷台にエリックがいた

「あんた操縦しないの?」


「あぁこっからは経験値が高い人に任せるよ」

そういうと警備兵が操縦席にすわる

「じゃ行くので座っててください」



パン!



カラカラ

馬車は進む


リリア

「ねぇ大丈夫なの、思ったよりすごい普通なんだけど」


……………


「ねぇ聞いてんの?」



「あの……ヒヨルです」


え!


「エリックさんはあっちです」


「いつの間に変わったの」


「いやぁ、り………メルティ(偽名)が前向いていた時に…」

「さっき隣にいるって言ったので変わってもらいました」


「あ……そう、ありがとね」


「いえいえ」


ふふ

2人は笑い合う



馬車は進む体内時間では領土から出て数時間が経過している


ガタッ!

「おぉ……着いたか」

眠っていたエリックが振動で起床する



タッ

タッ

タッ

三人は馬車を降りる


前には警備兵

「ではここからは徒歩で頼みます」

「馬車は責任を持って保管させていただきますので」


そう言葉を残し、馬車は遠くへと消えていく



リリアは辺りを見渡す



それ以外感想が見当たらない程森だった……

だが不法入国という前情報があるリリアは何か…何かと血眼になって探していた





ついに見てもわからなかったので


リリア

「ここは……どこなの?」



エリック

「森です」

 


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