表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
第1章  勇者の手記
22/116

21話 メモメモ

カラカラカラ

草原を馬車が走る


3人は事件の村、アモグアに向かっていた


アレスティア領内には約100を超える村が点在している

広大な草原にある村や、森林、川の近くなど様々な居住区がある

アモグアは草原の中にあり、人口や建物は並くらいの平均的な村である


「…だって」

紙を読み上げるリリア


「違うそこじゃない」

否定するエリック


エリックは馬車を操縦するためクエスト詳細をリリアに読み上げろと言っていた


ドドド

ぺらっ!

エリックの顔の前に紙を出すリリア

「じゃあ!どこなの!」

「違うなら最初に言ってよ」


ふいっ

紙から顔を外すエリック

「3枚目クエスト詳細って言ったのに2枚目から読むとは予想できなかった」


席に座るリリア

「まぁ私は優しいからもう一回読んであげるけどねっ!」


表情が一ミリも変わらないエリック

「どうも〜」


ぺら

3枚目を読み上げるリリア

「事件発生は1週間前、村長が朝起きたら村の広場に死体が転がっていた」

「特定が不能なほどの損害だった…うわっえげつない」

リリアは顔の写生を見る


「…で次の日は何もなかったけど三日目に村長の息子が殺されて」

「このままではと村長がクエスト発注」

「魔力残滓は見つかったけど、どの村人にも当てはまらなかった…」


「へぇ村長判断能力はあるようだな」

エリックは上から目線


「騎士団に頼まなかったから?」


「あぁ、騎士団は平民貴族平等に依頼を受けると謳っているが」

「その現状は貴族案件はすぐに向かうくせに、平民とわかった瞬間事件性が立証されないとか言って他のギルドに回す」



リリアの顔が曇る


「そんでギルドに回すって言っても手続きが面倒だから後回しになる」

「なら最初から割高だがギルドに発注する方が早い」

「それにギルドは事前調査がしっかりしてる」

「って事は村長は有能だってことだ」

リリアは紙を見る

「でも犯人は見つかってないんでしょ?」



「そう言うことだ」

「村長が犯人の手がかりでもあれば提供する…でもないってことは」


考えるリリア

「村長が犯人!」


呆れるエリック

「なんでそうなる」

「村長は犯人を探してほしい、魔力残滓調査も協力している」

「まぁ単純に手がかりを全て見逃しいてる無能って線もあるが」

「夜中に広場まで死体を運んでる時点でなんかの意図がある……?」

ふと疑問に思うエリック

「…ヒヨルは何してんだ、さっきまでお菓子食ってたろ」


よいっと

操縦席に座るリリア

「手綱変わるから後ろ見てみな」


おう

後ろを向くエリック

………!


そこには馬車から足を出し壁にもたれ寝ている黒髪がいた


理解ができないエリック

「おい、さっき情報共有するからって言ったよな…おれ」


うん

頷くリリア


「それでお菓子食べたらって言ったよなあいつ」


うん


「…でお前が話し始めた時、「私、すぐ忘れるのでメモします」って言ったよな」


うん


「……であれか?」


「私も途中から外見ながらメモしてるんだと思ったら……ねてた」


ビキッ

額に怒りが登るエリック

「後ろから飛び蹴りしていいよな」

「だめ」



前を向くエリック

「あいつ、外見はすごいできるオーラなのになんでこう……なぁ?」


手綱を握るリリア

「でも、完璧な人よりちょっと隙がある方が良いな私は」



………………ちょっとじゃねぇだろあれ




カラカラ……ガタッ


「ふがっ」

「ん〜はぁ」

目を擦り伸びをするヒヨル


…………?

膝の上にはメモ帳に何か書き残しがある

    むらとかわともり


ヒヨルには理解できなかった

「…………暗号?」


「荷物を下ろせあほ」

横を通るエリック


「え!もう着いたんですか村に」


梯子を担ぐエリック

「…はぁ、二日かかるって言ったよな?」

「ここは宿場町なんですよ、わかりますか?宿場町」


荷台の横から荷物を背負ったリリア

「さぁヒヨルも荷物持って、宿いこ?」


「……うん」


エリックは荷台の上部にまとめてある荷物を下ろす

「ほれっ」

荷物を投げる


ふがっ

顔面に直撃するヒヨル


淡々と宿へ行く二人


ヒヨルは感じる

(これは……寝ていたことがバレていない!)


「おい、行くぞ」


「あっはい!」

ヒヨルはさっとメモ帳をしまう


夜が更ける……



二日目もアモグアへむけひた走る

今日はリリアが手綱を握る


荷台では宿場町で買った今流行りのカードゲームで遊ぶ二人

「よっしゃぁぁ!これでとどめだぁ」

ばちん

カードを出すエリック


ニヤつくヒヨル

「ふふふ…甘いです!防衛魔術カードぉ!」

「甘いのはお前だ!」

「ここでドリィー神装―を召喚!」

「これは防衛魔術カードが出た時、手札から無条件召喚できる」

「効果は防衛魔術を一回のみ無効ぅ!」




「なっなんだってぇ!」

うわぁぁぁぁあああ


パラパラ

カードを落とすヒヨル


得意げな顔のエリック

「ふん…俺は「真相己龍」を全巻読んでるからな」


真相己龍とは王都で売られている空想伝記という書物

現在新刊は鋭意製作中



泣くヒヨル

「うぅ、私も読んでるのにぃ」


昨夜、宿で寝れないとダル絡みしていたヒヨルにこの本をすすめ

14巻を徹夜で読破したヒヨル



操縦席で前を見るリリア


ちなみにリリアにも勧めたが一巻の途中で辞めてしまった


理由  空想にしてもおかしい


この言葉を聞いたエリックはその話をしなくなった



天気は快晴、風も心地よく途中による街で買い出しや昼食をとる

午後からの操縦はエリックが担当する


夕焼けが空を彩る頃、ようやく目的地が見えてくる


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ