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勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
第1章  勇者の手記
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13話 愉快な取引

黄金は屋根からアトラクションへアトラクションから屋根へと移動する

それを追うリリア


窓辺の3人

「おい、あれお前の相棒ちゃんだろ」

「てか、黄金……変じゃないか?」

ディーが言うように黄金の背中には金色の円盤が回っていた



見上げるエリック

「あぁ、でもなんか妙だな」



除くメンション

「妙ですか?」



考えるエリック

「…………そう言うことか」



店の出口へ向かうエリック

「じゃお前ら後で金渡すから落合場所にこいよ!」



二人は慌てて呼び止める

「おい!もういいのかよ」

「そうですよ、最後まで力貸しますって」



「じゃお疲れっ」

バタン



置いてきぼりの二人

「まぁ、あいつならなんとかするか」

「そうですね、結局心配しても無駄ですからねぇ…あの人は」



キン

ダン

バキッ

アトラクションの一つ、亡霊の館の屋上で戦う二人



「はぁ…はぁ、本当に汚いやり方」

睨むリリア



「だってこうでもしないとおねえちゃん逃げるでしょ」

ぽんぽん

黄金は腰に巻いてある本を叩く



「逃げる?…殺し終えたから移動しただけ」

「負けたでしょあんた」



黄金は怒り狂う

「負けてない!負けてない!負けるはずがないだろぉぉ!!」


ブォォォォォォ

黄金から出る強風が辺りを押しのける


フゥ

息を整えるリリア

「情緒不安定すぎ…異常なのはその円盤だけにしてよ」



ヒュイン

リリアの眼前に拳

「ぶっ殺してやる!」



ビュュン

キィィィン

剣で攻撃を逸らす



黄金はリリアを見失う

「またこれか……」

ギュィィィィン

円盤が回る



ドッ



あたり一帯が潰れる

動きが遅れるリリア

「な…に…こ…れ」




「見つけた」



フンッ


ドン

拳をもろに受けるリリア



ヒュン

ダァァァァン

吹き飛ばされ売店に突っ込む



屋上から見下ろす黄金

後ろに杖を持つ男

「愉快かい?さぞ楽しいだろう」


振り返るアダム

「うん、多分おねえちゃんまだ本気じゃないから」

「もっと楽しくなるよロゥキ」


ロゥキはニヤつき

「あぁ僕も非常に愉快だよアダム」



潰れる売店の中に二人の人影

「おいっおい大丈夫か」



ペチペチ



「うっ、ん……」

起きるリリア

「はっ!なんでここにいんの!」

「ちょっ何すんの」


リリアを抱えるエリック

「何ってお前を安全な所に投げるんだよ」

裏手に回るエリック



「てかよくあの攻撃で死なねぇよな、さすが勇者の娘」



エリックの背中からリリアの声が聞こえる

「大丈夫、勝てるから離してよ」

「いいから大人しくしろ」

「いいから離して!」



ダン!

「痛っ!何すんの」


リリアを投げるエリック

「お前、あいつがどんな奴か知ってんのか?」

「薄々気づいてるんだろ」

リリアの目を見るエリック



目線を外すリリア

「……」


「あいつは世界最悪の犯罪ギルド「バウンディハンド」の主戦力」

「…あいつは本物の殺し屋だ」



苦悶な表情のリリア

それを見るエリック

「はぁ…悪かった、全部俺の責任だ」


「えっなんで」



「ここにあいつらが来ることは知ってた…」

「けどあんな大物が来るなんて……すまん」




「でも…でもお父様の手記は諦められない」


「そうだよ、逃げるなんてつまんないよ」



後ろを向くと黄金に輝く瞳が見つめていた



「ねぇ僕たちの邪魔しないでよおじさん」

歩く黄金



「待てよ黄金」

「後ろにいるんだろ、観察者」



「いやいやここで会うなんて偶然だね」

後ろの物陰からロゥキ

「下がっていなさい」

指示に従う黄金



手を広げるロゥキ

「さぁ、何か用かな」

「君と話すのはいつも愉快なんだ、私の数少ない楽しみでもある」



エリックはリリアを横目に見る

「まぁあれだ、これやるから手記置いてかえってくんねぇか」

エリックはカバンから何かを取り出した


「え…………」

耳を疑うリリア

「そんなんで帰るわけ……」


「いいだろう」

「でも、今後また邪魔するなら容赦はしないよ」


え……


それを受け取ったロゥキ

「ほーうんうん」

「んじゃ行くよ」


納得のいかない黄金

「なんでだよまだ遊び足り……」

「いいから来なさい」

ゾゾゾ

黄金の表情が強張り、後についていく



「あぁそういえば」

ロゥキは去り際に

「君が前、言っていた【魔道終末論】非常に愉快だったよ」

「私はあの考え、好きだよ」


ビュン


二人は立ち去る



エリックの顔は今までのどの表情より険しかった

「ねぇエリック……何を渡したの?」



無言で立ち去ろうとするエリック

「ねぇ!無視しないでよ」



「……死ぬよりマシだ…」


「…………エリック?」



エリックは振り返り

「まぁ生きてりゃなんとかなるってことだ」

笑顔で答える

「さっ帰ろ、帰ろ手記は手に入ったし」

「次の目的地も決めねぇとな」

「お前も怪我直せよ」



その場をさるエリック

うずくまるリリア

口から血が滴る

「……私のせい…だね」




とある通路

カタンカタン


歩くロゥキとアダム

「いやぁ愉快愉快」

「ロゥキそんなに嬉しいのか?」



ステップを踏むロゥキ

「あぁここ数年で一番愉快だね」

「なんて言ったってミッションは完遂してエリックと話せたんだ」

「これは愉快すぎて不愉快なことが起きそうだね」

ハッハッハッ

高笑いするロゥキ



ウィーン


開く自動ドア

「さぁアダム、ボスに報告しよう愉快な事の顛末を」






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