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勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
3章 勇者の宛名
114/116

113話 海と陸

ザパァ

甲板に集まる一同

「じゃあこっから別行動だね」

「あんた水中で魔力切れしないの?」

リリアはエリックを見る

「まぁ大丈夫だろ」

「魔力弱い俺でも生活するだけなら消費も抑えられるしな」

「お前も人の事気にしてないで頑張れよ」

「特に肩…まだいてぇんだろ?」

「うるさい」

ドン

「いだ!」

「まぁその蹴りなら心配ないか」

「行きますよ!」

ヒヨルの掛け声で海帝国家組は海へと潜る

「じゃあ先に俺とニネットが行く」

ディクスとニネットは指輪に魔力を込める

すると皮膚に光る膜が張り巡る

「じゃみんなを治してあげなよディクス」

「あぁ…船長命令なら仕方がないな」

「行ってきます船長」

「あぁ」

「ニネットも思いっきり暴れてきな」

「任せるにゃ!」

「では行こうか2人とも」

2人はグレシャの背に乗り海帝国家へ落ちる

バシャ!


……

「往復で数分だとよ」

エリックは海を見る

「……深いな」

「当たり前でしょ」

リリアのひとツッコミ

「2人はまだ海帝国家には行かないんだろ?」

ジェルダンも海を覗く

「俺たちが海中に行くまでは国近くの岩陰に隠れる」

「グレシャが言うにはへんに王国に近づくより岩陰の方が色々と都合がいいらしい」

「都合?」

バシャ!

「おう早いな」

海面に姿を現すグレシャ

「では次……ヒヨルとアンスでいいか?」

「あぁ」「はい」

2人は船から飛び降りる

「では行ってきます!」

「じゃあまたな」

ガシ

リリアは船の塀につかまる

「私も行くから!頑張って待っててね!」

笑顔で答えるヒヨル

「では行くぞ!」

バシャン

……

「どうしたのエリック?」

何か様子がおかしいエリック

「あぁ!えぇ……いやぁ……何でもない」

「そう……」

「恐らくだが」

「エリックは船から飛び降りることに恐怖していると推察する」

!!!

「え……そうなの」

「あんた、腑抜けすぎじゃないか?」

「……ださ」

「男ならどんと降りれば怖くないですよ」

それぞれから苦言を呈されるエリック

「……るせぇな!別に怖くねぇっての!」

「強がるならその足止めてから言えば?」

ガクガク

震えるエリックの足

「これはあれだ……まだ見ぬ土地に興奮してるだけだ」

バシャ

「ではエリック!行くぞ!」

え!

…………

一瞬の静寂

「あの………」

「やっぱ俺さ、陸ルートに入れてもらえ……」

「いいから行けぇ!!!」

ドン

「うガァ!!」

後方からの蹴りで船を飛ぶ出すエリック

「あぁぁぁぁぁぁ!!!」

悲鳴とともに落下するくせっ毛

「待っててね」

「私たちも行くから」

バシャン!



…………

「目を開けろエリック」

声に応じ目を開ける

「あぁ…………すごいな」

「お前達はこの光景が日常なのか?」

「あぁそうだ」

目の前に広がるのは魚が泳ぎ日光が屈折して幻想的な海中

「息はどうだ?」

「あぁ……全然平気だな」

「なら少し飛ばすぞ」

「あぁ」

ビュン!

2人は全速力で岩陰へと水進する


「あぁ!きましたきまし……」

「何喋ってるにゃ!(小声)」

「あぁ……すみません」

ゴト

岩に着地する2人

エリックは手を握ったり足を動かす

「実際に来てみると思ったより軽いな」

ブンブン

手を振り回すアンス

「そうだな…まぁ陸地と同じとはいかないが」

「慣れればいけるだろ」

「って油断して怪我だけはすんなよ」

「変な怪我だったら治療しねぇからな」

ディクスは準備体操をしている

「わかってるよそんくらい」

「てかさっきから見えてるあれが海帝王国か」

反対側に顔を出すアンス

「あぁ…あれが我が故郷海帝国家ラティスだ」

「なんというか……壮大だな」

遠方から見える国家は大きな建築物、天へと伸びる光

石で出来た建造物は一色で統一されている

水中にゆらめく光に映る神秘的な風景

「ありゃ全部石で出来てんのか?」

「あれは「海沈石かいちんせき」と言われて海中建築では必要不可欠な素材」

「水の中でも朽ちることなく浮力にも負けないという点では海の中にあるために進化したと思われる奇跡の石だ」

「ここからどう王国へ乗り込むんですか?」

「今から外回りで淵海街に行く」

「そこには検問どころか兵士もいないって……ことであってるよな?」

「あぁ…あそこはいわばはぐれ者達の巣窟でな…国の兵士はおろか国内の海民すら近寄らん」

グレシャは国がある方向の反対に指をさす

「それにこの海の中には陸と違い国境がない」

「つまり国境の警備がいないんだよな?」

「あぁ…とりあえずここからは走って行くぞ」

え……

「どうしたエリック?」

「あぁ……いや…」

モジモジするエリック

「では行こうか」

「あの……」

「どうしました?エリックさん」

「誰かおんぶしてくれない?」

皆が走り出す


バシャァァ!

「見えてきたね、港が」

エリック達と別れ数時間が経過した陸組は最寄りの港へと船を進めていた

「ルートはわかっているのか?ジェルダン」

イルマは子供モードに戻っている

「まぁ…あそこら辺は行ったことあるしな」

ジェルダンは地図を広げる

「ケリアヌ山は一度行ったこともある…任せときなって!」

「港に着いたらまずは馬車の確保だね」

「良い馬さんと出会えることを願おうじゃないか!」


道は分かれそれぞれ目的のために行動を開始する


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