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勇者が死んだ罪と罰  作者: 吉
3章 勇者の宛名
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101話 取捨選択

グレシャはエリックを見る

「話してくれグレシャ」

グレシャは口を開く

「私が先ほど言った出来事に偽りはありませんが不足していたのは……」

「これを言えばあなた達を王国から狙われると思い情報を伏せました」

「狙われる?」

頷くグレシャ

「そうです…私もあなた達もこれを知るだけで命を狙われてしまうのです」

「すみません…助けを求めているのに…」

ぐび

ジェルダンは酒を飲む

「てことはなんだ」

「あんたは私達の命を考えて伏せてくれた……とかまた嘘を言うつもりか?」

…………

「いいえ…違います」

「これは私の保身のためです…」

「先程の二人の言葉を聞いて己の本心が浮き彫りになった…」

「私は自分が傷付かずにあなた方に協力してもらおうと……愚かな言動だった」

「謝罪させてください」

グレシャは深々と頭を下げる

「ですがもうあなた方に全てを話します……ですが」

「ここからは協力して頂けるなら全て話します、頂けないのなら我らは海に潜り陸まで泳ぎ新たな救援者を探します」

「図々しいお願いなのは承知の上でお願いする」

「どちらかを決めてくれエリック、今ここで」

…………

「どうする?エリック」

目線をエリックに移す

「今は無理だな」

頭をあげるグレシャ

「今返事を頂けないのでしたら私は王子を抱え海へ向かいます」

「この船で受けた恩はいつか必ず返すので……」

はぁ

エリックは立ち上がる

「海人はこうも強情な奴らばっかなのか」

「行きたくねぇもんだなそんな奴らの国は」

………

「ちょっと待っとけ」

エリックは部屋を後にする

…………………………

ガシャガシャ!!

音の方へ向くグレシャ

「な……何ですか今の音は」

ぐび

「誰かが殴られて壁に打たれてる音かな」

「大きさからして180いかないくらいの男」


ーー数分後ーー


ガチャ

「ふへへいました」(つれてきました)

「ちょっとなんのつもり」

「女の子の寝込みを襲うなんてこの変態!」

ご立腹なリリアと顔にあざが浮かぶエリック

「説明したろ、海人さんが全部話すようだからお前も聞けと」

「それにこれからの航路も決めて欲しいそうだからそれもな」

………

「まだ私良い案ないんだけど」

「まぁ座れ、案なんて期待してねぇから」

ドン!

ケツを蹴られるエリック

4人がテーブルへとつく

………

「と言うことで協力することを条件に全部話してくれるらしい」

ふぅーん

リリアは薄いリアクション

「そうなんだ」

「で…あんたはどうなの?」

「まぁ案はある」

「だがおすすめはできないな」

リリアは眠い目を擦る

「そう……聞かせてくれる?」

ぺら

テーブルに地図を広げるエリック

「まぁ簡単な話、この海人が何喋るか知らんが」

「位置からしてここから魔海域を抜けて1週間でこいつらの故郷上へといける」

「ミカノツカイ皇国に行くにはいざこざを片すのを見積もっても1ヶ月はみる」

「すると皇国に貼られている外部遮断の結界魔術式は一新されてしまう」

「ちょっと待って……魔術式ってなに?」

「あぁ言ってなかったか…皇国に入るためには結界を一時的にとかないと行けないんですよ」

エリックは平然と喋る

「聞いてないんだけど…」

唖然とするリリア

「それがあるなら最初から言っておいてよ」

「別にコードは一人で解けるし、海獣戦が変に長引いてお前らが 変に気にしてミスっても嫌だし」

「魔海域抜けたら言おうとしてたが状況が状況だからな…仕方ない」

「で…ここからが本題だが」

エリックは2点に指を落とす

「こいつらを見捨てて皇国へ行くか皇国を見捨てて海帝王国を目指すか」

「選べるのは2つに1つ」

「俺はもうこの際どちらでもいい」

「さっきまでは俺も変に両方を考えていたが海人も全て話すっていうし両方中途半端よりこっちの方がお前好みだろ?」

エリックはリリアを見つめる

「さぁどうする、どちらを捨てる」

「お前が選べリリア」

…………

「明日じゃダメなの?」

「明日でよければ殴られてまで起こしてねぇよ」

頷く海人

…………

リリアは指を地図上へと向ける

「私は…………」

トン





キーキー

朝日がのぼり鳥達が騒ぎ出す

「なんか最近食っては寝てる気がします」

むしゃむしゃ

「おいひぃ」

ヒヨルはゴイツの手料理を食べる

「あきねぇだろゴイツの料理は」

ディクスは同じく食卓を囲む

「飽きるどころかおいしさが増してる気がします」

はっはっは

「作り甲斐がある言葉ありがとうございます」

なぁ

「これ味見してみてくれよ」

アンスは隣でスープを作る

どれ

ズズ

「そうですね…これでも十分美味しいのですが塩味が少し効きすぎてるので抑えるかマイルドになる調味料を入れれば整うかと」

ズズ

アンスもスープを飲む

「なるほど…サンキュー」

「料理番が二人とは世界一周も夢じゃないね」

ジェルダンは香ばしい紅茶をすする

がぶ

ディクスは肉を食う

「それにイルマが夜中の見張りしてくれるから大助かりだぜ」

ヒヨルは何かを思い出したかのように口を開け静止する

「そういえば今朝リリアが昨日の話はもう済んだっ言ってましけど……」

「結局どうなったんですか?」

「海人さんはいないみたいですし」

…………

「お前結論は聞かなかったのか?」

ディクスは不思議そうにヒヨルを見る

「言ってたような……寝ぼけてたのでうろ覚えですが」

もぐ

「うろ覚えって……お前昨日なんかエリックに言ってたろ」

あぁ

「それなら昨夜エリックさんがわかってると言ってましたから」

「心配はいらないなと思ったので大丈夫です」

「そうか…ならいいが」

ジェルダン

「結論を知りたいなら今頃甲板で答えが見れるかもしれないよ」

「本当ですか!」

「あぁ」

ガブガブ

「おいおうままでひた!」(ごちそうさまでした)

「食べたまましゃべるんじゃない!」

アンスの一喝

ごくん

「行ってきます!」

ガチャ


ヒヨルは甲板に走る

ガチャ

甲板に出るとそこには海を見るエリック、イルマ、リリアの姿

「どうしたの?そんな慌てて」

「いや……昨夜の結論がここにくれば見れると聞いたので」

…………

エリックは塀にもたれかかる

「お前話してなかったのか?」

「いや………話したつもりだけど」

ヒヨルは歩き出す

「私が寝ぼけてただけですよ!」

「でどうなったんですか」

ふい

エリックは海の方へ指を刺す

「あれみろ」

………?

ヒヨルは塀を掴み海を見下ろす

ヒャッハァァァァアアアア!!!

「あれはなんですか!」

海を泳ぐ大男の背に乗るケモみみ

横で泳ぐ王子

「どうだニネットおいら達海人の泳ぎは!」

「最高にゃ!!」

ニネットはゴーグルをつけ右手にはモリ

その先には突かれた魚が荒ぶる

「では行くぞ!」

グレシャが合図を送る

はぁ

ふん

ニネットは大きく息を吸い背中にしがみつく

バシャ!

水中へと潜る

その光景を見るヒヨル

「あれは……なんですか」

「なにって……航路が変わったからその分食料を調達してんだよ」

「変わったって……」

「ごめんねヒヨル」

バッ

ヒヨルはリリアの方へ振り向く

リリアは海を見ながら笑う

「私、あの人達を助けたいんだ…」

「ちょっと遠回りになっちゃうけど…手伝ってくれる?」


…………



がし!

ヒヨルは塀を力強く掴む

はぁ

大きく息を吸う

「あったりまえだよぉぉぉおおおおおお!!!!!!!」

「うっせぇ!」

耳を抑えるエリック

「ありがとね…ヒヨル」

ニッ

ヒヨルは笑う

「大丈夫!ドンとこいですよ!」

バシャ!

グレシャとニネット、ウィズラールは海面に姿を表す

「私ものせてくださぁいよぉ!!」

「水着ないからだめにゃ〜」

悠々と水面を飛ぶ3人

………

「いいですよ私下着で……」

!!

(やばい!)

エリックは何かを察知する

ゴフ!

察知虚しくエリックの顔にめり込むリリアの蹴り足


ドサ!

気絶

「気の毒だなおじさん」

イルマは塀に座りながら倒れるエリックを見る

「う………ぐへ」




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