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[三部七章]日常②
「そういえば、昨日のしてから紋様痛く無いの、なんでだろ?」
不思議そうに言う葵に、僕も首を傾げる。
気まぐれなのか、それとも…
『一応魔力注いだからじゃないかな…?』
「昨日、魔力注いだ時文人痛そうにしてたの嫌だったんだけど…大丈夫?」
『大丈夫大丈夫、僕男だし痛みには慣れてるよ』
そう言うと頬を膨らます葵。僕が被害を被るのが嫌みたいだ。
『あはは、ごめんごめん』
謝ると葵はぷくぅっとした頬を萎める。ちょっとつついてみたかったかもしれない。
「ところで文人、図書館は?」
『あぁ、そう言えば説明してなかったね。内亜にお願いしてあるよ。色々ごたごたしててね。』
「内亜が…心配かけちゃったかな。文人の方は大丈夫?」
瞳をぱちくりさせてから心配そうな顔をする葵。葵に心配かけたくは無いけれど、心配されるのも悪く無いかも知れない。
『うん、僕は平気。』
そう答えると
「そっかぁ、ならよかった」
ってふわり微笑んでからはぐしてくる。ここは天国かな。